「国宝 青不動明王 御開帳」 青蓮院門跡

記録として留めておきたいので、やはり書いておくことにしました。
「国宝 青不動明王 御開帳」をついに眼前にお参りしました。
既に多くの方がご覧になっておられるので、今更感がありますが平安創建以来初めての青不動御開帳というのですから、この機会を逃したらもう一生見ることはできないのではないかと、一種の脅迫観念にかられた感じです。
場所は東山駅徒歩5分。ここをまっすぐ行くと京都近美や京都市美などの岡崎方面は徒歩10分かかりません。
更にこの青蓮院門跡へ行く途中、現在松戸市博物館で開催中の「日本の表現主義」展にも作品を多く出品されている「星野画廊」さんを発見。
ここで、素晴らしい絵画の数々を拝見させていただいた後、青蓮院へ向かいました。
どうやら夜間も「国宝 青不動明王」は拝観可能だったようですが、てっきり夜間はライトアップだけで拝観できないと思い込んでいたので、昼間に青蓮院に入りました。
中には大勢の拝観客が。
こちらも池泉回遊式庭園の名庭園として有名で、小堀遠州作の霧島ツツジの名所として知られる「霧島の庭」、室町時代の「相阿弥作の築山泉水庭園」など美しいお庭を楽しむことができます。
昨日アップした並河靖之邸を手がけた七代目植治はこの青蓮院門跡の庭の修復に携わったようで、名庭師あるところ名庭園ありと言えるでしょう。
さて、私のような仏画好きにとって、今回お庭は二の次。
お目当ては国宝 青不動明王 これだけです。
不動明王+二童子像は11世紀に描かれ日本三大不動の一つと言われています。
*日本三不動⇒ 青蓮院の青不動・高野山の赤不動・三井寺の黄不動
想像以上に大きい仏画で、青不動からの距離は離れているものの大きいために見えないということはありませんでした。単眼鏡で覗いてみると、さすがに秘仏中の秘仏だけあって、損傷、退色などはほとんどなく非常に保存状態が良いためくっきりと描かれている不動明王の姿と矜羯羅(こんがら)童子・制多伽(せいたか)童童子の姿を肉眼視できました。
不動明王は大日如来の化身とされ五色(青・黄・赤・白・黒)とある中で、青不動は最上位に位置するもの。以前拝見した同じく日本三不動の一角をなす三井寺の黄不動を拝見したので、ぜひ次は高野山の赤不動を拝観したいもの。
しかし、燃えるような炎に憤怒の表情で描かれた不動明王は間違いなく平安期の仏画の最高傑作と言えるでしょう。
見ているだけで、オーラが立ち上っていました。
やはり行って青不動をこの目で見ることができて本当に良かったです。
*12月20日(日)まで。まだご覧になっていない方、お早めに!
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