6月7日 鑑賞記録

よく歩いた1日だった。そして、自分の方向感覚のなさに呆れる。

1日の振り返り。

御茶ノ水で所要。
ブランチを近江屋洋菓子店(お茶の水店)にて、すます。日曜はパンが一切ないので要注意。

おなかも満足したし、向かった先は大田区立龍子記念館。
1.「川端龍子と修善寺〜伊豆市所蔵、近代日本画の巨匠の姿と共に〜」
龍子の作品はあちこちで見かけるが、わざわざ西馬込の記念館に足を運ぶには訳がある。川端龍子の作品はこの記念館が、一番映えるのだ。先日の山種美術館でも鳴門の渦潮を描いた大作が展示されていたが、あの作品も記念館ならもっと見栄えがしただろうに・・・と思ってしまうのだ。それだけの何かがここにはある。

今回も大作「龍子垣」、「逆説・生々流転」など好感を持てる作品が目白押しだった。中でも、マイベストは「怒る富士」。墨の世界に、金彩色の稲光?と赤い富士山の姿が描かれている。黒、金、赤の3色を使用しているだけなのに、引き込まれる。黒々とした雷雲が妖しげに蠢く。

修善寺に龍子は別荘を持ち、長逗留することもあったと言う。今回は開館45周年記念展ということで、伊豆市より作品を借用しての展示。
龍子以外では、安田靭彦、横山大観らの作品があったが、やはり川端龍子の作品が一番素晴らしかった。
今回は、龍子公園が特別開館されていたので、外から龍子のアトリエや住まいを眺め、実際に庭園を散歩することができた。長縁に坐って、ぼ〜っとお庭を眺めるのが心地よい。

*6月15日まで開催中。

2.「もうひとつの薬師寺展」 薬師寺東京別院
明日で会期終了。これまた、道に迷う。
真新しいビルが薬師寺東京別院だった。
向って一番右にあった平安時代の「十一面観世音菩薩立像のお顔が美しい。
大津皇子像もじっくり堪能。
仏画が3点あって、いずれもガラスケースに入っておらず、かなり近寄れたのが嬉しい。これも向って一番右にあった「二河白道図」鎌倉時代が、見ごたえがあり。金箔も残りもよく、細部まで描かれており、絵画として見所が多かった。

こちらの展示は明日で終了だからか、かなり混雑していた。

この後ギャラリーmomoで「佐藤栄輔展 アイスクリームを飲み込む」を見る。詳細は別途。ちょうどオープニングセレモニーが始まったばかりで、直接作家さんご本人とお話することもできた☆

ギャラリーmomoから、東京ミッドタウンへ向かう途中、写真家の荒木経惟と遭遇。さすが六本木。雑誌で見るのと同じ(当たり前)。そう言えば、先日のシャネル・モバイルアートでも荒木氏のエロチックな映像を見たばかりだ。

最後は21_21で「21世紀人XXIc.」展を見る。
これが出色の出来栄え。鑑賞記録の片隅では申し訳ないので、こちらも別途ご紹介予定。
過去2回の企画展を見ていないので、比較は難しいけれど、図録で見た限り、3回目となるこの企画展が一番素晴らしいように思った。

会場となっている21_21も今回初めて訪れたけれど、今まで実際に足を運んだ安藤忠雄建築の中で一番好き。地中美術館に似ているけれど、外観のデザインが抜群。今回の企画展は建物とぴたりとはまっていた。

6月1日 鑑賞記録

いよいよ、ぐるっとパスの最終期限6月5日が迫る。
ぼやぼやしていたら、あっという間に6月に突入、光陰矢の如し。

朝目覚めた時は、大田区の龍子記念館へ行く気満々で、都営地下鉄1日乗車券を購入したのに、三井記念美術館から山種美術館へ向かう途中、落としてしまった。。。で、冴えない1日になってしまったのだが、たまには部屋でのんびりしようと下記2館で切り上げた。

1.「−数寄の玉手箱− 三井家の茶箱と茶籠」 三井記念美術館
江戸、幕末、明治、大正、昭和と時代を追って三井家宗主所持の、茶箱、茶籠に入った茶道具一式の展覧会。
次から次に、玉手箱のように愛らしい茶道具がゾロゾロと並んでいる。携帯用だからか、どれも皆通常のお道具より小さいので、大人のおままごとセットのよう。それにしても、ここまでしますか?という程、箱の裏に使用している名物裂、仕覆まであらゆるすべての物へのこだわりを感じる。

中でも、三井高福所蔵「唐物竹組大茶籠」一式と北三井家所蔵「籐組煎茶抹茶大茶籠」は名品ぞろい。
ひとつひとつのお道具をあげていると、きりがない。百聞は一見に如かず。
それにしても幕末〜明治の動乱期にも贅沢な茶箱、茶籠の仕立てをしていた三井家の裕福さには、驚く。世情の慌しさなど、どこ吹く風といったところなのだろうか。

茶箱、茶籠に混ざって、数点の絵画も展示されていた。今日のお気に入りは応挙の「破墨山水図」。
大胆に3か所墨を落としたような荒々しさが応挙らしからぬような気がして、逆に気を惹かれた。

*6月29日まで開催中。


2.「大正から昭和へ」 山種美術館
山種はこれが2回目。前回同様、かなりの人出だが、それも当然かなと思える充実した展示内容。
やはり、ここと出光の展示内容はジャンルは違えど、レベルが高い。
今回の日本画も逸品ぞろい。以下好印象作品。

・「静物」 油彩 小林古径
古径唯一の油彩画だという。そんな稀少なものを所蔵していること自体がすごいと思うけれど、油彩もなかなか。岸田劉生の影響を受けていると解説にあったが、なるほど劉生の静物画に雰囲気は似ている。これが時代の流行だったのだろう。

・「昆虫二題 葉陰魔手・粧蛾舞戯」
これぞ、御舟と分かる作品。個人的には葉陰魔手の方が好き。
今回御舟の作品がかなり出ていた。」「灰燼」も不思議な静けさをたたえた作品で良かった。
さらに、イタリアでの旅のスケッチ(紙本・彩色)の数々も別の魅力があって、好印象。作風に偏りがなく、見ていて楽しい。

・「班猫」 竹内栖鳳 重要文化財
NEKO

先日日本橋三越の展覧会でも竹内栖鳳が描いた鶏の写実性に感嘆したが、この猫もすごい。毛並みがふさふさしていて、触れそう。好き嫌いを超越してすごいと思った。
竹内栖鳳はこの他2点あったがいずれも素晴らしい。

・「火口の水」 山元 春挙
こちらも大作。上方に描かれた雲の幽玄さと火口にたまる水たまりの透明感。これが今回のマイベスト。ずっと見ていたくなる。

・「蛍」 上村松園
松園らしい美人画。蛍を見つめる女性のまなざし。構図が良い。

以下作品名と作者のみ。
・「萬相亭」 都路 華香
・「漁家春光」 富取風堂 ⇒ 初めて聞いた作家。

どっぷりと日本画の名画にひたった。

*6月8日(日)まで開催中。

3.「イタリア現代美術・デザイン展」 イタリア文化会館
山種から地下鉄駅までの帰り道、入場無料だしふらっと立ち寄る。
・シッシ 「ブドウローブ」
・ロベルト・バルニ 「ヨーロッパに歩を進め」
が気になる。
他にもイタリアらしいデザインの工業製品や絵画、彫刻など90点の作品を展示。

*6月8日(日)まで開催中。

5月25日 鑑賞記録

ぐるっとパスの有効期限が6月5日と迫って来たので、今日は営団1日乗車券を購入しての美術館めぐり。

1.「柿右衛門と鍋島」 出光美術館
福岡でも肥前磁器は良いものを見たが、これはすごい。出光美術館は毎回毎回とても質が高い展示をされている。天井は低く落ち着いた雰囲気で、ちょっと格調高いおとなの美術館といった感じがする。その空間のあちこちに展示された染付、色絵の名品。
印象に残った作品を挙げようと作品リストを見ると、印が付いたものが沢山・・・多すぎて書けない。
中に星を二つ付けたものがある。「色絵菊流水文壺」柿右衛門。重文ではないが、乳白色の下地がとても滑らかで、青海波の文様が映える。
色絵狛犬も面白い。ブチの狛犬は初めて見た。
鍋島藩窯の作品では「薄瑠璃釉色絵唐花文皿」などどれもこれも見惚れるほど美しい。
焼物ばかりかと思いきや、どころどころに絵画もあって、楽しめる。これまた「春秋遊楽図屏風」 菱川師平、「遊女歌舞伎図」などなど素通りできない作品。
図録をしっかり読んで来たかったけれど、時間がないので次回に持ち越し。

*6月1日まで開催中。


2.「蜀山人 大田南畝 江戸マルチ文化人交友録」 太田記念美術館
初訪問。蜀山人、四方赤良、日本史の教科書で名前を聞いたことはあるような気がするけれど、何者だったんだろう?ということが少しでも理解できる内容。
私は気になったので、蜀山人に関する本を読んでみようという気になった。下級武士(御徒)であった蜀山人の華麗な生活ぶりを版本や浮世絵、肉筆画、扇子など今も残る様々な作品を通して鑑賞できる。
一番気になったのは、歌麿画、大田南畝編「夷歌連中双六」。
古文が理解できないので、全貌が分からないが、ところどころ読むと面白い。この双六やってみたい。

狂歌をひねり、漢詩を紡いで賛を書く。さらに、浮世絵研究家としての横顔もある。できることなら、狂歌の現代語訳を解説に付けていただければ、更に楽しめたに違いない。

前期は今日(5月25日まで)、3分の2作品を展示替えして後期は6月1日(日)から始まります。


3.「近代日本画・洋画にみる対照の美」 泉屋博古館分館
少数転じながら、良い絵画が多かった。
・「河畔洋館」 浅井忠 水彩 これが、マイベスト
・「五葉蔦」 岡田三郎助
・「二人麗子像」 岸田劉生 
劉生はかなり見ているはずなのに、この麗子作品は初見。黄色の洋服が印象的。ディテールも細かい。
・「三色スミレ」 岡鹿之助 
ブリヂストンの展覧会がこれで、楽しみになってきた。
・「金太郎遊行」 小杉放菴 
ほのぼのさせられる。やわらかな雰囲気をまとった作品。
・「サン=シメオン農場の道」 クロード・モネ
良い絵だなと思ったら、モネだった。

*6月8日まで開催中。


4.「東大寺御宝・昭和大納経展」 大倉集古館
初訪問。企画展より、常設展示されている美術品の方が気になって仕方なかった。
まず、すごいのは北魏の石造仏「如来立像」。正面は言うに及ばず、背面彫られた人々・祭壇等、背面の方が見ごたえがあるかもしれない。
東博でもこれだけの立像にはなかなかお目にかかれない。この立像に、かなりの時間を要した。

国宝「普賢菩薩騎象像」。これも美しい。何度も写真や画像では目にしているが、漸く実物と出会えた。

肝心の特別展は、今一つ。納経の扉絵を当代一流の日本画家達が手がけている。しかし、平家納経や週末に見た竹生島と比べると・・・(比べちゃいけないのだろうが)。

大倉集古館は伊東忠太設計で、日本初の私設美術館だと言う。庭にある展示物も屋内展示も、アジアンな香り満載で、どこかの古美術商にまぎれこんでしまったかのような雑多感がある。
ホテルオークラの呈茶件やランチ券とセットで楽しむのが良さそう。

泉屋博古館分館とこれほど近いとは。その先には智美術館もある。今回は見送ったけれど機会があればぜひ行っておきたい。


最後は新国立美術館の「モディリアニ展」で締めるつもりが、何と5月16日までのチケットで、入管できなかった。。。名古屋市美のダリ展に続く不覚。
チケット買ったら、すぐに行こう。買い直してまでモディリアニを見る気にはなれなかったので、退散。

5月18日 鑑賞記録

昨日アップした平塚市美術館の他に2つの展覧会をはしご。

1.「中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森」 渋谷区立松濤美術館

中西夏之と言えば、今や現代アートの大御所です。
4年近く画家が取り組んできた未発表作品を展覧するもの。白・紫・黄の3色だけで構成された世界は、タイトル通り絵画の鎖となって、一点一点がつながっているように感じます。

2階のサロンでケーキセットを味わいつつ、大画面を鑑賞するのは気持ちが良いです。松濤美術館は規模はそれほど大きくないのに、訪れるたびに我が家へ帰って来たような気持がします。
今では、都内でもっともくつろげる美術館のひとつです。
2階展示室の天井は、それほど高くないのに、大きな作品をおいても圧迫感を感じません。浮世絵、中国の書、現代アート、何を置いてもマッチします。白井晟一マジック?1980年と26年経過しても一向に古さを感じさせない。

*5月25日まで開催中。
oki様チケット、ありがとうございました。


2.「旅の仲間 澁澤龍彦と堀内誠一による航空書簡より」 ギャラリーTOM

中西夏之新作展より、私にはこちらの方が面白かった。
タイトル通り二人の往復書簡による展示。澁澤は瀟洒でシンプルな文章が読みやすく、堀内はヨーロッパ各地のスケッチが入った絵手紙が素晴らしい。

堀内誠一の作品はきっとどこかで目にしているだろうに、名前を聞いてもピンと来なかった。雑誌「アンアン」などを手がけたイラストレーターであり、絵本作家であり、グラフィックデザイナーでもある。
鮮やかな色彩で描かれたスケッチの数々。添えられた直筆の文字は小さくて細かくて読みづらい。
とにかく、紙面びっしりに書かれている。

対して澁澤は、どちらかと言えば言葉少ない。けれども、その文章は読みやすくすいすいと頭に入ってくる。さすが、エッセイストであり、文学者、作家だ。読ませる術を知っている。

ギャラリーTOMは、初訪問。内藤廣設計のギャラリーは、こじんまりとして、こちらも落ち着く。2階にはスツールが置かれているので、ゆっくり手紙を読むことができた。

*7月6日まで開催中。

これから松濤の美術館散歩が楽しみ。でも、帰りの渋谷駅周辺の喧騒は大の苦手。渋谷駅周辺を回避する手立てはないものだろうか。

GWに見た展覧会 いろいろ

愛知県美術館の「杉本健吉」展はとても良かったので、後日詳細アップしますが、この休み中に見て書いていない展覧会を一気にまとめてしまいます。

・「中右コレクション 四大浮世絵師展」 大丸ミュージアム
名古屋へ戻る新幹線を夜8時過ぎにして、ぎりぎりまで粘った。ここでは、ミネアポリスとボストンコレクションで見た歌舞伎堂艶鏡と歌川国政の貴重な作品を見られたのが一番の収穫。写楽も半分以上は雲母がよく残っていて、状態が良かった。
入口冒頭にあった北斎の青富士も忘れられない。
ただ、個人的には三鷹のコレクションの方が断然面白かった。

・「与謝蕪村 −駆けめぐる創意」展 Miho museum
暁斎の前に石山駅より片道50分かけて、行ったのだが、展示作品が予想以上に少なかった。
なにしろ、6期に分けての展示。私の前にいらっしゃったお客様の「あら、これで終わり?」の一言がすべてを語っている。
ただし、目玉の本邦初公開「銀地山水図屏風」は全期通して展示されている。この六曲一双の銀地屏風は、本当に素晴らしかった。金でなく銀地であるがゆえに、蕪村の良さを引き立てていたように思う。渋好み受けします。

図録はスーパーヘビー級の立派さだったが、今回は見送る。

・「禅・茶・花 第二部 国宝・重要文化財」展 正木美術館
この日は2度目の関西方面遠征。3つ見た中では、一番作品数が少なかったが、国宝「三体白氏詩巻」小野道風筆がその日のベスト作品。
楷書、行書、草書の3様式で白氏の詩を書いているのだが、最初の楷書が「んんん?道風なのに、あまり上手に思えない・・・」などと不遜な感想を持った私。しかし、続く行書、草書と徐々に筆致も変わり動きが出てくる様子は見事というしかない。
書の作品に、まるで人生の起承転結を見たような気がした。

ここでは、茶碗も名品が出ており、眼福。

さらに、第2会場ではひっそりと花入れに須田悦治の椿が一輪。
こういうのが実に絵になる須田さんです。

・「聖徳太子 ゆかりの名宝」展 大阪市立美術館
こちらは以前より楽しみにしていた展覧会の一つ。第1章では「聖徳太子絵伝」がこれでもかこれでもかと展示されている。同じお話であるのに、各お寺の収蔵作品によって、話の配置(異時同図)が異なっていたりで、それぞれ比較しつつ見ていくのは楽しい。しかし、そればかりというのも、かなりきつかった。
第4章では仏像も多く展示されていたが、重要文化財は「木造 地蔵菩薩立像」(野中寺)のみ。

特別展もさることながら、今年度の大阪市美は変貌を遂げていた。今まで広大なロッカースペースと化していた1階左の展示室が見事に常設作品の展示室になっており、今後は同館の大量かつ名品を毎回テーマに分けて展示していくので、今後も楽しみ。

・「天馬 シルクロードを駆ける夢の馬」 奈良国立博物館
いつもは土日でも比較的空いているのに、GWということもあってか、館内はかなりの人出。
伝馬を表した美術作品を通して我が国まで伝わった伝馬の軌跡をたどるという趣旨。
古代ギリシャから始まり、中央アジア、シルクロードを通って唐から奈良へ。
馬の意匠作品だけを集めるという珍しい視点の展覧会。その前にMiho musuemの常設でも楽園の霊獣が特集されていたので、ふたつを見るとかなり重複した内容もあり、理解は深まった。
一番印象深かったのは、「十二霊獣図巻」静嘉堂美術館蔵。見事に天馬として紹介されている。

ただ、これまでの奈良博特別展の中ではインパクトにかけていたように思う。

・「南蛮の夢、紅毛のまぼろし」 府中市美術館
初訪問の美術館。GWの前に出かけた。
これも微妙な内容で、期待していたものと違っていた。テーマ自体が異色で、玄人好みと申しましょうか。スライドを使用した担当学芸員の方の説明(20分)もお聞きしたけれど、悲しいかな、今では何も記憶に残っていない。

・「佐伯祐三」展 笠間日動美術館
初水戸。
佐伯祐三の回顧展。作家本人の精神状況が絵画作品に投影されていると強く感じる。半分ほどの作品にはゆがみがあって、個人的な推測では、精神状態が悪化している時ほど、ゆがみも激しくなっているような。
作品リストはなし。大阪近代美術館準備室からの出展作品が多かったが、、マイベストは「リュクサンブール公園」田辺市立美術館蔵。

その後、フランス館でコローの良いのを見た(タイトル失念)。

・春風萬里荘
笠間日動美術館の後、この分館に寄る。北鎌倉にあった北大路魯山人旧宅を移築し、別途作庭。
なんと、枯山水のお庭まである。
茅葺屋根の民家を開放して、その中に魯山人の遺品や焼き物、他の作家の絵画、書など家の中で鑑賞できる。
ガラス越しでない鑑賞というのは本当に良い。そこに本来あるべき姿で作品を見るのが、やはり一番良いと思う。
藤島武二の日本画掛け軸や、室町時代の螺鈿の中国わたりの家具は素晴らしかった。

ここでは、枯山水を眺めつつお抹茶(410円)もいただけます。

表の回遊式庭園では、お弁当を広げて楽しんでいらっしゃるグループもあり。茨城なのかどこなのか、異質の空間。

・「175/3000」 茨城県近代美術館
同じく初訪。予想以上に広い空間。今回は設立60周年の収蔵品展ということで、作家一人につき一点形式で、時代順に展示が行われていた。
一度に175点はさすがに疲れる。
クールベの「フランシュ=コンテの谷、オルナン付近」
古賀春江「婦人」 水彩
三岸好太郎「花」
斎藤与里「夏の小川」
小川芋銭作の全11点。

等々、要所要所で気になる作品とめぐりあえた。

・宮島達男 Art in You 水戸芸術館現代美術ギャラリー
こちらも初訪。驚いたのが意外に展示スペースが狭かったこと。100メートルの「くねくね」(地元の方はそう呼んでいるらしい)や敷地は広いのに、なぜ展示スペースはあれだけなのか・・・。

肝心の宮島作品。新作の「HOTO]。最初見た時は蝉かと思った。その後、ゴキブリにも見えて来て、最後にタイトルから「砲台にこめる弾頭」かと思ったら、「宝塔」の意だそうで。。。。う〜ん失礼千万な感想で大変申し訳ないです。

宮島達男はこの先もカウンター、数、ダイオードから離れられないのだろうか。
長くこの対象にこだわり、それで著名になったのだけれど、手詰まり感があるような。

この後、飯田淑乃のパフォーマンス?一連のグッズを拝見。最初間違えて託児所に入ったのかと思ったらさにあらず。
「ね〜ばね〜ば♪」の歌声が、芸術館を出た後も頭から離れないので困った。
なりきりアートとしては、森村泰昌の亜種と言った感じ?


総括すると良かったのは、以下4つ。
京博の「暁斎」展
静岡の「シャガール」展+常設
愛知県美の「杉本健吉」展
碧南市藤井達吉現代美術館 オープニング展

地元びいきという訳では決してありませんので、あしからず。