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煎茶ー山本梅逸と尾張・三河の文人文化ー

愛知県は他県に比べ煎茶人口が多い。身近なところでは、母の知人が煎茶を習っていた。煎茶をお稽古されている方が多いというのは母から聞いた。
個人的な煎茶に関する記憶といえば、平成23年3月15日(火)〜5月22日(日)に九博で開催された特別展『黄檗』である。そのときの記事→http://memeyogini.blog51.fc2.com/blog-entry-1455.html
九博のサイトに残っている同展の概要→http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s23.html
読み直してみても、煎茶のことは一切書いてないのであるが、煎茶は黄檗宗の祖:隠元禅師こそが日本に明時代の喫茶法をもたらしたのが起源とされる。そして、日本美術愛好家ならずとも今やその名を知る伊藤若冲は江戸時代に煎茶道を広めた売茶翁の墨画をいくつか描いているので、若冲も煎茶をたしなんでいたに違いない。売茶翁と言って真っ先に浮かんだのが若冲だった。
その後、出光美術館で2012年1月7日(土)~2月19日(日)に『三代 山田常山―人間国宝、その陶芸と心』を開催。初めて煎茶道具の一つである急須(茶銚)に魅了される。三代山田常山は常滑焼の急須で人間国宝となった人物。彼の茶器を蒐集していたのが出光家で2012年に初めて出光美術館所蔵の三代山田常山の作品が一同に展観されたのだった。朱泥、白泥、紫泥にこれぞ掌賞玩というべき小さい急須の数々。ひとつひとつ微妙に形が違う。ここで煎茶道具に開眼したと言っていいだろう。普段は行かない出光美術館の講演会にも参加した(今は亡きブロガーの方とご一緒したのを思い出す。)。

前置きが長過ぎる。

で、今回は待望の愛知県陶磁美術館での煎茶展。愛知県陶磁美術館は資料館から美術館に名称変更して以後、意識的にかどうかは不明だが、これまでの陶芸オンリーな展覧会から絵画等とあわせて陶芸を見せる、すなわち、工芸・陶芸を美術の枠で考えさせる試みをされているように思う。本展も陶芸美術館では通常見られない江戸後期の文人画家である山本梅逸はじめ中林竹洞、亀井半ニ、渡辺華山、山田宮常、伊豆原麻谷らの絵画が並ぶ。驚くべき事に図録は、陶芸作品ではなく山本梅逸《桐陰煎茶図》が表紙を飾っているのである。う〜ん、こういう展開は大歓迎。
ことに陶芸は単独で鑑賞するより、もっと大きな文化のひとつとして捉えないと大事なものを見落としてしまう。同館で2013年に開催された『清水六兵衞家 −京の華やぎ−』展は陶家が京都画壇と切り離せない関係であったことを見せてくれた。
本展の見どころのひとつは、清代渡りの唐物道具の数々である。本展出陳作品のおよそ9割は売茶流(煎茶道の流派のひとつ)お家元所蔵品である。これがとにかくすごいの一言。そもそも煎茶道具を所蔵している博物館・美術館は極めて少ない。よって、煎茶だけの展覧会は開催が難しい。今回のようにお家元の全面的な協力なしに開催は困難なのだ。清代の景徳鎮の青花、赤絵はそれはもう見事である。器だけでなく、仕覆や箱も一緒に展示してある点が実に素晴らしい。ことに箱は重要で、外箱に富岡鉄斎ら文人や僧の絵や賛が書かれているので焼物だけでなく箱にも注目する必要がある。いかに大切に保管され伝えられてきたかよくわかる。
また、煎茶に関する書物も沢山出展されている。それを見ると江戸後期に煎茶のお手前や道具がどのようにしつらえてあったか一目瞭然。鉢植えなどが周囲に置かれている場面もあったりと楽しめる。

一見すると抹茶に比べて中国趣味が強い。そして抹茶道具とは大きく異なる。茶托も茶碗もまるで違う。
興味深いのは錫を使用した茶心壷(茶筒)に茶托でなぜ銀でも金でもなく錫なのかは疑問。
至るところに、文人趣味が伺われ、文房具の代わりに茶道具を珍重したように思えた。急須については、銘紅顔少年がとにかく抜群に良かった。後に常山が写しを作っているくらいなので名器中の名器なのだろう。

見どころの2つ目は文人画である。これに関しては前後期(2月23日〜)で展示替えがあるので、各期に鑑賞できる作品数は限られているが、普段なかなか目にする機会のない作品なので要チェック。華山の作品は田原市博物館からの借用だった。
愛知県内には黄檗宗の寺院はないのになぜ煎茶が隆盛したのか、たまたま美術館の煎茶会で隣あわせになったお家元にうかがったところ、ひとつには尾張藩の武士が文人趣味を好んでいた、山本梅逸らの影響などが考えられるそうだが、やはり尾張藩の影響が大きいのではないかと私的には思っている。煎茶は江戸後期がもっとも盛んで明治以後、文人画や文人趣味はこと日本美術においては明治以後、岡倉天心の影響等もあり排斥される。しかし、尾張藩の文化が倒幕後も色濃く残っていた愛知県では、明治維新の影響をさほど受けなかったのではないか。徳川御三家でありながら、尾張藩主は倒幕側に加わった。ひっそりと煎茶を愛する人々が煎茶文化を守ってきたのではないかと想像する。
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ピカソ展とピカソの彫刻

愛知県美術館で開催中のピカソ展はキュビスム期に至るまでのピカソの絵画を紹介する好企画。
もとより、私の好きなピカソは新古典主義までのピカソで青色の時代、バラ色の時代は特に好ましい。そして、初期ピカソの作品のみを扱う展覧会は日本初。目玉はリニューアル中のワシントンナショナルギャラリー所蔵の《扇子を持つ女》。他にも国内外からデッサンや油彩を集めている。

丁度同時期にニューヨークのMOMAでピカソの彫刻だけを集めた回顧展を開催していて、どうしてもその展覧会を見たかったし他にもニューヨークのメトロポリタン美術館でバークコレクションが寄贈されたことを記念した日本美術の企画展なども開催されていたので正月休みに弾丸でニューヨークへ飛んだ。

MOMAのピカソ彫刻展は素晴らしい内容で、絵画と並行して彫刻作品も制作していたことがよくわかる。彫刻を平面化して絵画にしたのか、鶏か卵か的な疑問もわいたけれど、ピカソにとって彫刻も平面も大差なかったのだろう。特に興味深かったのはキュビスム期のピカソの彫刻で、彫刻→絵画に置き直したように思えたがどうなんだろう。ぶっといカタログに寄稿された論考をじっくり読めばその辺りのことも書いてあるように思うが未だ読んでいない。
また、アフリカ彫刻や原始美術の影響を受けていたことは彼の彫刻作品にもしっかり表現されていた。

愛知県美のピカソ展の図録には大島徹也氏にー絵画表現の彫刻性についてーとサブタイトルが付されている。

さらに、ピカソに彫刻を教え共同制作を行ったスペインのフリオ・ゴンザレス展が世田谷美術館から巡回し三重県立美術館で来る2月9日〜4月10日まで開催される。ゴンザレスとピカソの彫刻との共通項は展覧会紹介のHP画像からも明確でほぼ同時期にゴンザレスの彫刻作品を見る機会を得られタイミングの良さに驚くばかり。

ゴンザレス展を見た上で、もっとよくピカソの彫刻と絵画について考えてみたい。

驚きのボッティチェリ展

先週の土日に定期診察をかねて上京。千葉市美、埼玉近美、サントリー、東京ステーションギャラリー、エルメス、ギャラリー小柳、一穂堂、都美とまわった。
中でも東京都美術館のボッティチェリ展には驚愕した。ウフィツィに行けば、ボッティチェリの傑作《プリマヴェーラ》や《ヴィーナスの誕生》を見ることはできる。日本画と違い、よほどの事がない限り美術館の看板である名画が壁にない・・・ということはないだろう。

本展の素晴らしい点は、ボッティチェリ前のフィリッポ・リッピ→ボッティチェリ→フィリッピーノ・リッピと師から弟子の作品が時系列で並んでいることだ。しかも、ボッティチェリ本人の作品はよくぞ日本に運んで来たなと感心いや驚きの名画がぞろぞろと続くのである。ここは、本当に都内の美術館なのだろうか?思わず海外のボッティチェリ展を見ているような気持ちにさえなった。
時系列順に連続してボッティチェリ前後の作品を見ることで、彼らの作品の変化、例えば人物(聖人)や着衣の描き方が異なっていることが容易にわかる。オリジナリティの発揮か時の流行なのかが影響したのかは分からないが、この時系列変化は興味深かった。通常のボッティチェリ展およびボッティチェリ本人の作品はよくて3点、素描を含めて10〜15がせいぜいで後は工房作や弟子の作品でお茶を濁すことが多く、事実、見るまではよもやこのようなすごい展覧会だとは予想していなかった。事前期待値が低いと感動は喜びは高まる。逆もまた然りではあるが。。。

ネット上でなく、実作品を前にして細かいタッチ、色彩、レースの細部、植物や背景の風景まで食い入るように見入る。

15世紀の宗教画をこの作品数見られること自体信じられない。
運送保険料は一体いくらなのだろう?保険引受先がよく見つかったなと要らぬことばかり頭に浮かんでしまった。地震の多い日本でフレスコ画は特にハイリスクだ。
保険料込みの運送料を考慮しても一般入場料1,600円は安い、前売なら1,300円。再訪して心ゆくまで作品を味わいたい。


テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

2015年度 気になる展覧会

自分用のメモに気になる展覧会をリストアップ。

<北海道・東北>
・杉戸洋 天上の下地 宮城県美術館 

<関東(東京以外)>
・小泉明郎 捕われた声は静寂の夢を見る アーツ前橋 3月21日〜6月7日
・島田澄也展 蒼き昭和時代 丸木美術館 4月8日〜7月11日
・山名文夫とアール・デコ 群馬県立館林美術館 4月25日〜6月8日
・サイ トゥオンブリー×東洋の線と空間 ハラミュージアムアーク 5月28日〜9月2日
・発掘!知られざる原爆の図 丸木美術館 6月3日〜9月12日
・アート・オブ・ライフ-生きることの美学 群馬県立近代美術館 7月11日〜8月30日
・6つの個展 2015 茨城県近代美術館 9月5日〜10月18日
・戦後日本美術の出発 群馬県立近代美術館 9月19日〜11月3日
・丸木位里没後20年展 丸木美術館 9月19日〜11月14日
・テクスチャーズ アーツ前橋 10月9日〜1月12日
・戦後70年:もうひとつの1940年代美術 栃木県立美術館 10月31日〜12月23日
・学芸員を展示する 栃木県立美術館 1月9日〜3月21日
・群馬NOMOグループの全貌 1月16日〜3月21日


<東京・神奈川>
・ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル 東京都現代美術館 1月24日〜5月10日
・グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家 国立西洋美術館 3月3日〜5月31日
・大阪万博1970 デザインプロジェクト 東京国立近代美術館 3月20日〜5月17日
・ボッティチェリとルネサンス ザ・ミュージアム 3月21日〜6月28日
・石田尚志 渦まく光 横浜美術館 3月28日〜5月31日
・日本の妖美 橘小夢展 弥生美術館 4月3日〜6月28日
・ダブル・インパクト 明治ニッポン 東京藝術大学美術館 4月4日〜5月17日
・山口小夜子 未来を着る人 東京都現代美術館 4月11日〜6月28日
・他人の時間 同上
・シネマブックの秘かな愉しみ フィルムセンター 4月14日〜8月2日
・シンプルなかたち 森美術館 4月25日〜7月5日
・中世東国の茶 -武家の都鎌倉における茶の文化 神奈川県立歴史博物館 4月25日〜6月21日 
・速水御舟とその周辺―大正期日本画の俊英たち 世田谷美術館 5月2日〜7月5日
・サイ トゥオンブリー:紙の作品、50年の軌跡 原美術館 5月23日〜8月30日
・ポピュラー音楽の世紀 武蔵野美術大学美術館 5月25日〜8月16日
・絵の始まり 絵の終わり ─ 下絵と本画の物語 ─ 同上
・近代日本彫刻展 同上
・「事物」―1970年代の日本の写真と美術を考えるキーワード 東京国立近代美術館 5月26日〜9月13日
・着想のマエストロ 乾山見参! サントリー美術館 5月27日〜7月20日
・ヘレン・シャルフベック――魂のまなざし 東京藝術大学美術館 6月2日〜7月26日
・これからの美術館事典 東京国立近代美術館 6月16日〜9月13日
・没後180年田能村竹田 出光美術館 6月20日〜8月2日
・ボルドー展 ―美と陶酔の都へ― 国立西洋美術館 6月23日〜9月23日
・エリック・サティとその時代展 7月8日〜8月30日
・蔡國強展:帰去来 横浜美術館 7月11日〜10月18日
・こどものための展覧会(仮称) 東京都現代美術館 7月18日〜10月12日
・ディン・Q・レ展 森美術館 7月25日〜10月12日
・藤田美術館の至宝 サントリー美術館 8月5日〜9月27日
・スサノヲの到来 松濤美術館 8月8日〜9月21日 
・1960-80年代、日本のグラフィックデザイン 武蔵野美術大学美術館 9月1日〜11月7日
・ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生 9月9日〜12月7日
・そこにある、時間─ドイツ銀行コレクションの現代写真 原美術館 9月12日〜1月11日
・手袋のうらおもて(仮称) 東京国立近代美術館 9月19日〜12月13日
・没後100年 五姓田義松-最後の天才- 神奈川県立歴史博物館 9月19日〜11月8日
・写真家・濱谷浩 もし写真に言葉があるとしたら 世田谷美術館 9月19日〜11月5日
・反・映像表現 1972 / 2015(仮称) 東京国立近代美術館 10月6日〜12月13日
・久隅守景(仮称) サントリー美術館 10月10日〜11月29日
・プラド美術館展―スペイン宮廷 美への情熱 三菱一号館美術館 10月10日〜1月31日
・堀尾幸男「対(ツイ)」 武蔵野美術大学美術館 10月13日〜11月7日
・浜発 おもしろい画家:中島清之―日本画の迷宮 11月3日〜1月11日
・メトロポリス:グローバル世界からみたTOKYO(仮称)東京都現代美術館 11月7日〜2月14日
・オノ・ヨーコ 私の窓から 東京都現代美術館 11月8日〜2月14日
・浜田浄展 練馬区立美術館 11月21日〜2月7日
・池田良二展 武蔵野美術大学美術館 11月24日〜12月19日
・ようこそ日本・アジアへ 東京国立近代美術館 1月9日〜2月28日
・恩地孝四郎展 東京国立近代美術館 1月13日〜2月28日
・村上隆のスーパーフラットなコレクション 横浜美術館 1月30日〜4月3日
・ファッション史の愉しみ―石山彰ブック・コレクションより― 世田谷美術館 2月13日〜4月10日
・カラヴァッジョ展 国立西洋美術館 3月1日〜6月12日
・MOTアニュアル2016(仮称)東京都現代美術館 3月5日〜5月29日
・ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想 府中市美術館 3月12日〜5月8日
・安田靫彦展 東京国立近代美術館 3月23日〜5月15日


<東海・北陸>
・月映展 愛知県美術館 4月17日〜5月31日 
・竹内栖鳳展 碧南市藤井達吉現代美術館 4月14日〜6月7日
・若林奮 飛葉と振動 名古屋市美術館  4月18日〜5月24日
・われらの時代:ポスト工業化社会の美術 金沢21世紀美術館 4月25日〜8月30日 
・真昼の夢、夜の寝覚め ―昼夜逆転の想像力―/魚住誠一写真展 三重県立美術館 5月16日〜6月28日
・鯉江良二展  ―土に還る それ以前・それ以後― 愛知県陶磁美術館 6月6日〜8月2日
・常滑  ―古常滑・急須・陶彫―  同上
・生誕110年 片岡球子展 愛知県美術館 6月12日〜7月26日
・多和英子 vs 放菴・達吉・鉄五郎 碧南市藤井達吉現代美術館 7月3日〜8月23日
・日韓近代美術家のまなざし-「朝鮮」で描く 岐阜県美術館 7月9日〜8月23日 
・戦後70年記念 20世紀日本美術再見 1940年代 三重県立美術館 7月11日〜9月27日
・画家たちと戦争 彼らはいかにして生きぬいたのか 名古屋市美術館 7月18日〜9月23日
・魔女の秘密展 名古屋市博物館 7月18日〜9月27日
・鈴木五郎 土に生きる 土に遊ぶ メナード美術館 7月24日〜9月23日
・芸術植物園 愛知県美術館 8月7日〜10月4日
・ギリシア陶器:「古典」の誕生  愛知県陶磁美術館 8月8日〜10月12日
・誕生!碧南発 行動美術 碧南市藤井達吉現代美術館 9月1日〜10月18日
・IAMAS ARTIST FILE #3 BEACON 2015 岐阜県美術館 9月10日〜10月12日
・自然のくすりばこ〜薬草とわたしたちの暮らし〜 岐阜県博物館 9月11日〜11月15日
・誰が世界を翻訳するのか 金沢21世紀美術館 9月19日〜12月13日 
・細胞の中の幽霊 金沢21世紀美術館 9月19日〜3月21日
・一宮の文人 野村一志と土田麦僊をめぐる画家たち 三岸節子記念美術館 10月3日〜11月23日
・コレクション 線の美学 愛知県美術館 10月16日〜12月13日
・タイル 近代都市の表面 愛知県陶磁美術館 10月17日〜12月23日
・画家の詩、詩人の絵 絵は詩のごとく、詩は絵のごとく 碧南市藤井達吉現代美術館 11月17日〜12月20日
・名古屋めしのもと 名古屋市博物館 12月12日〜2月14日
・井上有一 金沢21世紀美術館 1月2日〜3月21日
・ピカソ 天才の秘密(仮) 愛知県美術館 1月3日〜3月21日
・煎茶 ―山本梅逸と尾張・三河の文人文化― 愛知県陶磁美術館 1月16日〜3月27日  
・スペインの彫刻家 フリオ・ゴンザレス展 三重県立美術館 2月9日〜4月10日
・陸前高田のたからもの 名古屋市博物館 2月27日〜3月27日
・東京芸術大学コレクションによる「華麗なる変身:日本近代美術の女性像」 名古屋市美術館 3月5日〜4月17日



<関西>
・Parasophia 京都市美術館ほか
・風俗画と物語絵 大和文華館 4月3日〜5月10日
・桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち 京都国立博物館 4月7日〜5月17日
・高松次郎 制作の軌跡 国立国際美術館 4月7日〜7月5日
・平安古経展 奈良国立博物館 4月7日〜5月17日
・肉筆浮世絵 美の競艶 浮世絵師が描いた江戸美人100選 大阪市立美術館 4月14日〜6月21日
・三輪晁勢 ―色彩の歓喜― 堂本印象美術館 4月22日〜6月14日
・具体の画家―正延正俊 西宮市大谷記念美術館 6月13日〜8月2日
・阪神間で活躍したグラフィックデザイナー ―今竹七郎を中心に― 同上
・白鳳 花ひらく仏教美術 奈良国立博物館 7月18日〜9月23日
・他人の時間 国立国際美術館 7月25日〜9月23日
・ヴォルフガング・ティルマンス(仮称) 同上
・中世の人と美術 大和文華館 8月21日〜10月4日
・伝説の洋画家たち「二科100年展」 大阪市立美術館 9月12日〜11月1日
・パウル・クレー だれにもないしょ。 兵庫県立美術館 9月19日〜11月23日
・琳派誕生400年記念 琳派─京(みやこ)を彩る─ 京都国立博物館 10月10日〜11月23日
・蘇州の見る夢―明・清時代の都市と絵画― 大和文華館 10月10日〜11月15日
・松谷武判の流れ 西宮市大谷記念美術館 10月10日〜12月6日
・ジョルジョ・モランディ展 兵庫県立美術館 12月8日〜2月14日
・現代の人間像(仮称) 国立国際美術館 1月16日〜3月21日
・竹岡雄二 台座から空間へ(仮称) 同上
・富岡鉄斎 近代への架け橋 兵庫県立美術館 3月12日〜5月8日 


<中国・四国>
・有為自然 岡山県立美術館 4月28日〜6月7日
・被爆70周年:ヒロシマを見つめる三部作第一部 ライフ=ワーク 広島市現代美術館 7月18日〜9月27日
・広島・長崎 被爆70周年 戦争と平和展 広島県立美術館 7月25日〜13日
・被爆70周年:ヒロシマを見つめる三部作第二部 俯瞰の世界図 広島市現代美術館 10月10日〜12月6日
・未完の地図 倉重光則展 奈義町現代美術館 10月18日〜11月16日
・被爆70周年:ヒロシマを見つめる三部作第三部 ふぞろいなハーモニー 広島市現代美術館 12月9日〜3月6日
・山部泰司展〜ここから始まる風景画〜 奈義町現代美術館 2月13日〜3月13日
 


<九州・沖縄>
・大分発アヴァンギャルド芸術都市の水脈~田能村竹田からネオ・ダダまで~ 大分市美術館 4月16日〜7月5日
・モダン百花繚乱「大分世界美術館」展 大分県立美術館 4月24日〜7月20日
・沖縄のふろしき 沖縄県立博物館 4月18日〜6月21日
・ニシムイ展 太陽のキャンパス 沖縄県立美術館 6月13日〜3月13日
・琉球弧の葬墓制 沖縄県立博物館 9月25日〜11月23日
・大嶺政寛展 沖縄県立美術館 11月25日〜12月27日

2014年度 私の気になる企画展、特別展

今年度の企画展・特別展スケジュールも続々アップされています。

そんな中で私が見逃せない、これは見たいと思う企画展・特別展をまとめてみました。あくまでも個人的な関心、嗜好による選択ですのであしからず。随時追加していきます。   2015年3月24日現在

<北海道・東北>
・札幌国際芸術祭2014 7月19日(土)〜9月28日 北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館他
開館30周年記念 萬鉄五郎 -生命の爆発- 展 4月19日〜6月29日 萬鉄五郎記念美術館
・わが愛憎の画家たち 針生一郎と戦後美術 1月31日~3月22日 宮城県美術館
・みちのくの観音さま - 人に寄り添うみほとけ - 1月24日〜3月12日 東北歴史博物館


<関信越>
・探幽3兄弟-狩野探幽・尚信・安信- 4月19日~6月1日 群馬県立近代美術館
・陽光の大地-ブラジル日系人画家たちと大岩オスカール 群馬県立館林美術館
・江戸文人画の彩り―高久靄厓とその師友― 5月3日〜6月15日 栃木県立博物館
・1974年第1部 1974年に生まれ 6月28日〜8月24日 群馬県立近代美術館
・タムラサトル《真夏の遊園地》 7月12日〜9月23日 栃木県立美術館
・生誕100年 矢﨑博信展 幻想の彼方へ 7月26日〜8月31日 茅野市美術館
・1974年第2部 1974年-戦後日本美術の転換点 9月13日〜11月3日 群馬県立近代美術館
・山本鼎のすべて展 10月2日〜11月9日 上田市立美術館
・近世水戸の画人-奇才・十江と粋人・セン喬- 10月11日~11月24日 茨城県立歴史館
・ヂョン・ヨンドゥ 地上の道のように 11月8日〜2月1日 水戸芸術館
・河野次郎と明治・大正の画人ネットワーク 1月10日〜3月22日 栃木県立美術館
・群馬青年ビエンナーレ 1月24日〜3月22日 群馬県立近代美術館
・鬼頭健吾  Migration “回遊” 1月24日〜3月22日 群馬県立近代美術館
・きのう・きょう 掛川孝夫展 2月7日〜3月15日 富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館


<東京以外の関東>
・立ちのぼる生命 宮崎進展 4月5日~6月29日 神奈川県立近代美術館葉山
・一原有徳1910-2010 版-無限の可能性 4月5日~6月8日 神奈川県立近代美術館鎌倉
・光琳を慕う 中村芳中 4月8日~5月11日 千葉市美術館(細見美術館、岡山県立美術館へ巡回)
・生誕70年記念 四谷シモン展 5月31日~7月6日 そごう美術館(西宮市大谷記念美術館へ巡回)

・開館15周年記念 サッカー展、イメージのゆくえ。 4月26日~6月22日 うらわ美術館 
・戦後日本住宅伝説−挑発する家・内省する家− 7月5日〜8月31日 埼玉県立近代美術館(広島市現代美術館に巡回)
・田淵安一 知られざる世界 7月5日〜9月15日 神奈川県立近代美術館鎌倉
・横浜トリエンナーレ2014 8月1日〜 11月3日 横浜美術館、新港ピアほか
・保井智貴 佇む空気/silence 9月20日〜2015年3月1日 箱根彫刻の森美術館
・東欧のアニメをめぐる旅-ポーランド、チェコ、クロアチア 9月27日~1月12日 神奈川県立近代美術館葉山
・赤瀬川原平展 10月28日〜12月23日 千葉市美術館 (広島市現代美術館へ巡回)
・白絵-祈りと寿ぎのかたち- 10月11日~11月16日 神奈川県立歴史館
・天神展-荏柄天神社&常盤山文庫コレクション-(仮) 10月18日~12月14日 鎌倉国宝館
・山口勝弘展 水の変容 10月18日〜11月9日 横浜市民ギャラリーあざみ野
・小林孝亘展 11月15日~12月23日 横須賀美術館
・八木良太展 12月21日〜1月17日 神奈川県民ホールギャラリー
・金山康喜のパリ 1月24日〜3月22日 神奈川県立近代美術館葉山 
・「スサノヲの到来 –いのち、いかり、いのり」展 1月24日~3月22日 DIC川村記念美術館 (他巡回あり)
・生誕100年 海老原喜之助展 2月7日〜4月5日 横須賀美術館(鹿児島市美、下関市美からの巡回)
・円空・木喰展 2月7日〜3月22日 横浜そごう美術館
・大ニセモノ博覧会-ホンモノってなに?- 2015年3月10日~5月6日 国立歴史民俗博物館
・石田尚志展 3月28日〜5月31日 横浜美術館

<東京>
・江戸絵画の真髄 4月8日〜6月29日 東京富士美術館
・バルテュス展 4月19日~6月22日 東京都美術館(京都市立美術館へ巡回)
・幸福はぼくを見つけてくれるかな? 4月19日~6月29日 東京オペラシティアートギャラリー
・華麗な花の饗宴 『フローラの神殿』大公開 4月5日〜6月15日 町田市立国際版画美術館
・桑原甲子雄の写真 トーキョー・スケッチ60年 4月19日~6月8日 世田谷美術館
・超絶技巧!明治工芸の粋 4月19日~7月13日 三井記念美術館

・さし絵のお宝大公開!展 4月4日~6月29日 弥生美術館
・描かれたチャイナドレス─藤島武二から梅原龍三郎まで 4月26日〜7月21日 ブリヂストン美術館 
・没後90年鉄斎 TESSAI 6月14日~8月3日 出光美術館
・美術と印刷物-1960-70年代を中心に 6月7日~11月3日 東京国立近代美術館
・MOT コレクション特別企画  第1弾 クロニクル 1995- 6月7日〜8月31日 東京都現代美術館
・ヴァロットン― 冷たい炎の画家 6月14日〜9月23日 三菱1号館美術館
・魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展 6月18日〜9月1日 国立新美術館

・生誕120年記念 濱田庄司展 6月17日~8月31日 日本民藝館
・能を読む 7月5日~9月28日 永青文庫
・指輪 神々の時代から現代まで-時を越える輝き- 7月8日~9月15日 国立西洋美術館
・フィオナ・タンまなざしの詩学 7月19日〜9月23日 東京都写真美術館
・あしたのジョー、の時代展 7月20日〜9月21日 練馬区立美術館
・宗像大社国宝展-神の島・沖ノ島と大社の神宝 8月16日~10月13日 出光美術館
・宮本三郎の仕事 1940’s-1950’s 従軍体験と戦後の再出発 8月9日〜12月7日 宮本三郎記念美術館
・磯崎新 12×5=60 8月31日〜2015年1月12日 ワタリウム美術館
・種村季弘の眼 迷宮の美術家たち 9月6日〜10月19日 板橋区立美術館
・カンタと刺子 -ベンガル地方と東北地方の針仕事 9月9日〜11月24日 日本民藝館
・ディスカバー・ジャパン 9月13日〜11月9日 東京ステーションギャラリー
・菱田春草展 9月23日~11月3日 東京国立近代美術館

・名画を切り、名器を継ぐ-美術にみる愛蔵のかたち- 9月20日~11月3日 根津美術館
・林忠彦写真展―日本の作家109人の顔 9月26日〜11月25日 日比谷図書文化館
・新たな系譜学をもとめて‐ 跳躍/痕跡/身体 9月27日〜2015 年1月4日 東京都現代美術館
・MOT コレクション特別企画 第2弾 コンタクツ 9月27日〜2015年1月4日 東京都現代美術館
・見つめて、シェイクスピア! 9月28日〜11月30日 練馬区美術館 
・東京オリンピックと新幹線 9月30日〜11月16日 江戸東京博物館
・ユートピアを求めて 9月30日〜11月24日 世田谷美術館
・モダン都市 銀座の記憶-写真家・師岡宏次の写した50年- 10月7日〜11月30日 江戸東京博物館
・東山御物の美 10月4日〜11月24日 三井記念美術館
・大名茶人 松平不昧の数寄 10月4日〜12月14日 畠山記念館
・谷中安規展 10月4日〜11月24日 町田市立国際版画美術館
・フェルディナント・ホドラー展 10月7日~1月12日 国立西洋美術館(兵庫県立美術館へ巡回)
・ウィレム・デ・クーニング展 10月8日〜2015年1月12日 ブリヂストン美術館
・ジョルジョ・デ・キリコ展 8月30日~10月19日 パナソニック汐留美術館(岩手県立美、浜松市美からの巡回
・高野山の名宝 10月11日〜12月7日 サントリー美術館
・堀浩哉教授退職記念展(仮称) 10月18日~11月9日 多摩美術大学美術館
・尾辻克彦×赤瀬川原平-文学と美術の多面体- 10月18日〜12月21日 町田市民文学館
・存星-漆芸の彩り- 10月25日~12月7日 五島美術館

・仁清・乾山と京の工芸 ―風雅のうつわ 10月25日~12月21日 出光美術館
・ジャパニーズ・ヴィーナス~彫刻家・藤井浩祐の世界~ 10月25日~12月7日 小平市平櫛田中美術館
・福沢一郎と山下菊二 師弟は時代とどう向き合ったか 11月2日〜11月30日 福沢一郎記念館
・内藤礼 信の感情 11月22日〜12月25日 東京都庭園美術館
・生誕100年 小山田二郎 11月8日〜2月22日 府中市美術館
・誰が袖図 描かれたきもの 11月13日〜12月23日 根津美術館
・祈りの道へ-四国遍路と土佐のほとけ 11月22日〜1月18日 多摩美術大学美術館
・高松次郎ミステリーズ 12月2日~3月1日 東京国立近代美術館
・俵有作展 -水墨の波動- 12月6日〜2月8日 練馬区美術館
・任阿弥道八 12月20日〜3月1日 サントリー美術館
・文字の美-工芸的な文字の世界 1月10日〜3月22日 日本民藝館
・幻想絶佳ーアールデコと古典主義 1月17日〜4月7日 東京都庭園美術館
・みちのくの仏像 1月14日~4月5日 東京国立博物館
・明治天皇 邦を知り国を治める - 近代の国見と天皇のまなざし  1月10日〜3月8日 三の丸尚蔵館
・菅 木志雄展 1月24日〜3月22日 東京都現代美術館
・ガブリエル・オロスコ展 1月24日〜5月10日 東京都現代美術館
・没後50年 小杉放菴 ―〈東洋〉への愛 2月21日〜3月29日 出光美術館 
・東宝スタジオ砧に吹いたモダニズムの風 2月21日~4月19日 世田谷美術館

・動物絵画の250年 3月7日〜5月6日 府中市美術館 
・戦後世代の横顔-パリの革新、1950~60年代+〔秋岡芳夫全集3〕2月14日〜3月22日 目黒区美術館 


<東海・北陸>
・APMoAプロジェクト・アーチの展示 VOL9~VOL13 山内崇嗣、丹羽康博、末永史尚、占部史人、伊東宣明
・藤井達吉の全貌-野に咲く工芸・宙そらを見る絵画 4月5日〜6月1日 岡崎市美術博物館(松濤美術館へ巡回)
・あかねさす蒲生家の野口謙蔵展 4月12日(土)~6月1日 砺波市美術館
・古瀬戸の全貌-瀬戸焼の黎明と発展- 4月19日〜6月1日 瀬戸市美術館

・静岡が誇る「たからばこ」芹沢銈介美術館の歩み 5月31日〜8月31日 静岡市立芹沢銈介美術館
・増山たづこ すべて写真になる日まで 7月27日まで会期延長 IZU PHOTO MUSEUM
・イケムラレイコ展 4月20日〜10月14日 ヴァンジ彫刻美術館

・レ・アンドロ・エルリッヒ 5月3日〜8月31日 金沢21世紀美術館
・魅惑の陶製人形 ~ノベルティ、人物俑、はにわ、土人形、フィギュリン~ 6月21日〜8月17日 愛知県陶磁美術館

・パスキン ―エコール・ド・パリ、愛と旅の詩人 7月8日〜8月24日 岐阜県美術館
・桃山・江戸の華やぎ 古唐津・古武雄 4月12日~6月15日 愛知県陶磁美術館
・福田豊四郎展 5月20日〜6月29日 三重県立美術館
・奇なるものへの挑戦-明治大正/異端の科学 7月4日~8月31日 岐阜県博物館
・中澤弘光展ー知られざる画家の軌跡展 7月12日〜9月7日 三重県立美術館(そごう美術館へ巡回)
・ジャン・フォートリエ展 7月20日〜9月15日 豊田市美術館(東近美から巡回し国立国際美術館へ)
・挑戦する日本画:1950~70年代の画家たち 7月5日〜8月24日 名古屋市美術館
・アニマルワールド 美術のなかのどうぶつたち 7月29日〜9月7日 静岡県立美術館
・NIPPON パノラマ大紀行-吉田初三郎のえがいた大正・昭和- 7月26日~9月15日 名古屋市博物館

・森眞吾-汽水域に生きる- 7月19日~8月31日 碧南市藤井達吉現代美術館
・「創作のヒミツ ~いろいろな表現方法~」について 7月9日〜9月15日 大口町歴史民俗資料館
・山田純嗣展 7月19日〜8月17日 一宮市三岸節子記念美術館
・これからの写真 8月1日〜9月28日 愛知県美術館

・小島一郎 北へ、北から 8月3日〜12月25日 IZU PHOTO MUSEUM
・芸術寸法-床の間芸術から会場芸術への展開 8月9日〜10月5日 古川美術館
・高麗・李朝の工芸 ―陶磁器、漆器、金属器― 8月24日〜10月26日 愛知県陶磁美術館
・熊谷守一展 9月5日〜10月19日 岐阜県美術館
・大織部展 9月6日〜10月26日 岐阜県現代陶芸美術館

・メタルズ!-変容する金属の美- 9月11日~10月19日 碧南市藤井達吉現代美術館
・現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展-ヤゲオ財団コレクションより 9月6日~10月26日 名古屋市美術館(東京国立近代美術館から広島市現代美術館へ巡回)
・美術する身体 9月20日〜11月30日 名古屋ボストン美術館
・カミノ/クマノ Camino/Kumano―聖なる場所へ― 現代作家たちの軌跡 9月20日〜11月24日 三重県立美術館
・美少女の美術史 9月20日〜11月16日 静岡県立美術館
・藤井千秋展 9月20日〜11月9日 刈谷市美術館
・生誕100年 浅野弥衛展 10月1日〜11月24日 パラミタミュージアム 
・特集 生誕100年 浅野弥衛―描線の詩学― 10月1日〜12月21日 三重県立美術館 
・復古やまと絵 新たなる王朝美の世界-訥言・一蕙・為恭・清- 10月4日~11月9日 徳川美術館
・生誕100年 岡田徹展 10月5日〜11月30日 はるひ美術館
・祈りと癒しの地 熊野 10月11日~11月24日 三重県総合博物館
・小磯良平展 10月25日〜12月7日 稲沢市荻須記念美術館
・もうひとつの『絵の話』 伊藤廉展 11月1日~1月12日 碧南市藤井達吉現代美術館
・川喜田半泥子物語―その芸術的生涯― 11月1日〜12月26日 愛知県陶磁美術館

・菅木志雄 11月2日〜3月24日 ヴァンジ彫刻庭園美術館
・土の物語-ヒメナ&スティーブン 11月15日〜1月11日 高浜市やきものの里かわら美術館
・そこに在るということ-歴史・美術にみる存在の印 12月2日〜1月18日 岡崎市美術博物館 
・三浦高弘展 12月7日(日)~12月27日 清洲市はるひ美術館
・ボストン美術館 華麗なるジャポニスム 1月2日〜5月10日 名古屋ボストン美術館(世田谷美、京都市美からの巡回)
・木下令子展 1月6日~1月24日 清洲市はるひ美術館
・愛知ノート ―土・陶・風土・記憶― 1月10日〜 3月15日 愛知県陶磁美術館
・井上雅夫展 1月27日〜2月14日 清洲市はるひ美術館

・パラダイムシフト ―タグチ ヒロシ・アートコレクション現代美術展 2月3日〜5月17日 岐阜県美術館
・世界とつながる本当の方法 みて・きいて・かんじる陶芸展 11月8日〜3月15日 岐阜県現代陶芸美術館
・中村宏展 2月14日〜3月29日 浜松市美術館
・岡村桂三郎 展 2月11日〜3月19日 秋野不矩美術館
・小林清親展 2月7日〜3月22日 静岡市美術館
・杉戸 洋 frame and refrain 3月15日〜6月14日 ベルナール・ビュフェ美術館
・富士定景―富士山イメージの型 1月17日〜7月5日 IZU PHOTO MUSEUM

・親鸞 高田本山専修寺の至宝 3月21日~5月10日 三重県総合博物館
・空飛ぶ美術館 3月7日〜5月6日 三重県立美術館

<関西>
・江戸の異国万華鏡-更紗・びいどろ・阿蘭陀- 3月15日~6月8日 MIHO MUSEUM
・南山城の古寺巡礼 4月22日~6月15日 京都国立博物館
・チベットの仏教世界 もうひとつの大谷探検隊 4月19日~6月8日 龍谷ミュージアム
・鎌倉の仏像-迫真とエキゾチシズム- 4月5日~6月1日 奈良国立博物館
・アメリカ現代美術の巨匠-CCGAグラフィックアートセンター所蔵版画名品展― 4月12日~5月25日 奈良県立美術館

・社寺の風景-宮曼荼羅から祭礼図へ- 5月23日~6月29日 大和文華館
山の神仏 大阪市美術館 4月8日~6月1日
・美の最前線・現代アートなら-素材と知の魔術- 6月14日~7月21日
・東京・ソウル・台北・長春-官展にみる近代美術- 6月14日~7月21日 兵庫県立美術館(福岡アジア、府中市美からの巡回)

・白鶴美術館開館80周年記念展-春の部-名品に逢う-日本・中国美術の傑作- 3月1日~6月8日 白鶴美術館
・コレクション展寺社絵-神仏と人が交わる絵画- 6月24日~7月6日・7月19日~8月31日 大阪市美術館
・コレクション展 江戸の版本と百鬼夜行絵巻 6月24日~7月6日・7月19日~8月31日 大阪市美術館
・コレクション展 ようこそ信濃橋洋画研究所 6月24日~7月6日・7月19日~8月31日 大阪市美術館
・こども展 名画にみるこどもと画家の絆 7月19日~10月13日 大阪市美術館(六本木アートギャラリーからの巡回)

・国宝 醍醐寺のすべて-密教のほとけと聖教- 7月19日~9月15日 奈良国立博物館
・連続・反復の美-文様に込められた想い- 7月4日~8月17日 大和文華館
・地球の遊び方 新宮晋 6月21日~9月23日 神戸市小磯記念美術館
・杉浦康益展 6月7日~8月3日 西宮市大谷記念美術館
・キュレトリアル・スタディズ06:ヨシダミノルの絵画 1964-19 7月16日〜8月31日 京都国立近代美術館
・世界のファッション―100年前の写真と衣装は語る― 神戸ファッション美術館
・富岡鉄斎と近代日本の中国趣味 8月22日~10月5日 大和文華館
・獅子と狛犬-神獣が来たはるかな道- 9月2日~12月14日 MIHO MUSEUM
・村野藤吾 やわらかな建築とインテリア 9月3日~10月13日 大阪市歴史博物館
・イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる 9月11日〜12月9日 国立民族学博物館
・開館60周年特別展 9月13日~12月7日 藤田美術館
・京へのいざない 9月13日〜11月6日 京都国立博物館
・ホイッスラー展 9月13日 〜11月16日 京都国立近代美術館(横浜美術館へ巡回

・米田知子展 9月13日〜11月3日 姫路市立美術館
・特集 没後50年 野長瀬晩花 9月13日〜12月7日 和歌山県立近代美術館
・二楽荘と大谷探検隊-シルクロード研究の原点と隊員のたちの想い- 10月4日~11月30日 龍谷ミュージアム
・熊野-聖地への旅- 10月18日~12月7日 和歌山県立博物館
・国宝 鳥獣戯画と高山寺 10月7日~11月24日 京都国立博物館(東博へ巡回)
・三井寺と大津町の仏像 10月11日~11月24日 大津市歴史博物館
・語り継ぐココロとコトバ 大古事記展-五感で味わう、愛と創造の物語-10月18日~12月14日 奈良県立美術館
・没後50年 野長瀬晩花 -晩花の流儀- 10月25日〜12月7日 熊野古道なかへち美術館
・うた・ものがたりのデザイン 10月28日〜12月7日 大阪市立美術館
・阪神・淡路大震災から20年 11月22日〜3月8日 兵庫県立美術館
・フィオナ・タン展 12月20日〜2015年3月22日 国立国際美術館(東京都写真美術館からの巡回)
・田万コレクション 中・近世絵画 1月10日〜2月8日 大阪市立美術館
・『月映(つくはえ)』展 1月17日~3月1日 和歌山県立近代美術館(宇都宮美術館から巡回、2015年4月愛知県美へ巡回)

<中国・四国>
・三嶽伊紗のしごと みているもののむこう 4月26日〜6月15日 徳島県立近代美術館
・共催展 長通寺の襖絵-八百谷冷泉の画業- 5月10日~6月8日 鳥取県立博物館&鳥取市歴史博物館
・企画展 大麒麟獅子展 6月7日~7月6日 鳥取県立博物館
・「藤田桜 -『ぴのっきお』からの布貼り絵 -」 7月12日~9月15日 ふくやま美術館

・生誕100年 植木茂展 9月12日〜11月3日 島根県立美術館
・安井曽太郎の世界 -人物画を中心に- 9月20日~ 11月16日 ふくやま美術館(佐倉市立美術館へ巡回)
・第9回ヒロシマ賞受賞記念 ドリス・サルセド展 7月19日〜10月13日 広島市現代美術館
・夜の画家たち 蝋燭の光とテネブリスム 2015年1月24日~3月22日 ふくやま美術館(山梨県美へ巡回)
・鈴木理策写真展 2月1日〜5月31日 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(東京オペラシティギャラリーに巡回)

<九州・沖縄>
・第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014 9月6日〜11月30日 福岡アジア美術館
・九州仏-1300年の祈りとかたち- 10月12日~11月30日 福岡県立博物館
・更紗の時代 10月11日(土)-11月24日(月・祝) 福岡市美術館
・福岡の神仏の世界-九州北部に華開いた信仰と造形- 10月10日〜11月30日 九州歴史史料館

・横山裕一 × シュルレアリスム 11月1日~12月7日 宮崎県美術館
・色彩と風のシンフォニー/内間安瑆の世界 9月12日〜11月9日 沖縄県立美術館
・沖縄宗教藝術の精華 厨子 11月1日〜12月21日 那覇市立壺屋焼物博物館

*赤字は鑑賞済の展覧会

うた・ものがたりのデザイン 大阪市立美術館

フライヤーに掲載された小袖の美しさにひかれて見に行ったら、いずれもがあやめかカキツバタといった具合にデザインが秀逸で丁寧に刺繍や染めが施された小袖や振袖が満載だった。

展覧会構成は次の通り
序 章 王朝のデザイン 葦手と歌絵
第一章 和漢朗詠集のデザイン
第二章 和歌のデザイン
第三章 物語のデザイン
第四章 謡曲のデザイン

染織品を含め蒔絵、漆芸を中心とした工芸品に日本の和歌や物語、能の謡曲のデザインがいかにとりこまれ日常において親しまれていたかを紹介する。
冒頭の展示ではかな文字を肩や背中に配した小袖が目に付く。タイプグラフィー原初の好例ではないかと思うが、それだけでは終わらない。かな文字とあわせて刺繍されている絵柄で古来より親しまれている和歌をイメージさせるものとなっている。教養ある人が見ればすぐに「古今和歌集のあの和歌のお着物ね!」といった具合に、教養を二重の意味で身につけている訳で、現在と比較すると何とも雅な世界。鈴木春信の浮世絵に隠しネタが織り込まれ、裕福な商家や知識人たちの間でクイズのような遊びとして親しまれていたことが思い浮かぶ。

物語のデザインになるとかな文字の導入は少なくなり、源氏物語や伊勢物語で人気の場面を象徴するモチーフが取り入れられて、ことによっては、その小袖を着用することで想い人に想いを伝えるなどと洒落たこともあったのではと推測され、これを発注した女性たちはさぞや楽しかっただろうと羨ましくなった。

能の謡曲のデザイン、実はこれが一番見たかったのだが、この1年半自分としては能楽鑑賞を頑張っているが、まだまだ未見の謡曲をデザインに取り入れた作品が多く、まだまだ未熟だと少々ここでは落ち込む。訪問の2日前に横浜能楽堂で見た「竹生島」だけは、はっきりと記憶が残っていて「竹生島」デザインの作品が数点あったので嬉しかった。知っている曲の作品はやはり嬉しい。能のデザインでは江戸後期〜明治にかけての小袖があり、能は明治時代に衰退期を迎えた筈だが、明治初期には商家?もしくは裕福な知識階級の間では愛されていたのだなと、これが現在まで能が脈々と続いて来た証左であるように思われた。

前後期で展示替えがあり、前期展示は見ることができなかったので図録(2300円)を購入し、母に見せたら昔の着物は手仕事で素晴らしい。今の着物は生地も薄く大半がプリントの大量生産の安物が多い、そういう着物はすぐに分かると嘆いていた。確かに、小袖にあった意匠も文字も手技による刺繍が施されているのが間近で見るとよくわかり、夏物は別として冬時の着物はずっしりとした重量感のあるものが多かったなと思い出した。

明確な企画意図が伝わる好企画。また、常設では近世絵画特集が行われているが例によって若冲はじめ常設とは思えない豪華な展示となっている。両展示を見て企画展を2つ見たような満足感と心地よい疲労が残った。

12月7日まで。11月30日には講演もあり。

信濃デッサン館と槐多庵 

無言館を後にして、車で5分も走らぬうちに信濃デッサン館に到着。こちらでは「夭折の画家」として有名な村山槐多、関根正二らのデッサンを多く収蔵し展示している。
入口手前の立て看板に立原道造記念室と書かれたものを見つけ、東大前にあった立原道造記念館が閉館し残念に思っていたが、もしやこちらに作品、資料類が移管したのか、と意気込みは更に高まる。

信濃デッサン館の文字が隠れる程ツタが絡まり入口のドアを開けると受付より手前に村山槐多のデッサンがガラスケースにびっしりと入り両側におさまっていた。チケットを受付の方に見せる前に食い入るようにそれらを眺める。村山槐多展は何度か拝見しているので、これらも大半は既に目にしているのだが、何度見ても力強い線に魅了される。

受付でチケットを見せ、まず最初に目にとまったのは村山槐多の《尿する裸僧》。何度見ても異様な絵画、ほとばしるエネルギーが尿となって表象されたか。どう考えてもこの裸僧は槐多自身であろう。デッサン館と銘打って入るが、油彩や後述するが関根正二の日本画(伊東深水旧蔵)等も展示されているので、見応えがある。夭折の画家たちなので、遺された作品は少なく、関根正二に至っては死ぬ間際に自分のデッサンを焼いてしまったので尚更貴重。関根正二は村山槐多に輪をかけて個人的には好きな画家なので、デッサンを見てやはり上手い、惜しいとしか感想が浮かばない。村山槐多にしても関根正二にしても感情が激しく、それゆえ却って命を縮めてしまったのかもしれない。
順序は逆になるが、村山槐多が画家を目指すにあたって従兄弟の山本鼎の影響は大きい。無言館の前に行った上田市立美術館の山本鼎展は槐多との関係もあり見ておきたかった。

更に奥に進むと、向かって右側にデッサン館内に更に周囲と独立した小部屋がある。内部を覗くと立原道造のパステル画が何点も目に入る。やはり、立原道造記念館の収蔵品が信濃デッサン館に収蔵されたのだ。それを知って深い安堵を覚えた。道造もまた夭折の天才詩人であり建築家であり画家であった。記念室に入るお楽しみは最後にとっておくことにして、さらに奥に進むと小熊秀雄の作品があり、これまた好きな画家なので大変嬉しくなる。数年前に豊島区立熊谷守一美術館で小規模だが展覧会があり初めて知った。小熊も立原同様、多彩な活躍をしており詩人としてつとに評価が高いが、SF漫画、小説、更に絵も描いていた。小熊の絵と言えば燃えるような朱色を思い出す。デッサンも漫画を描いていただけあり、線がきれいでユーモラスなものが多い。

最奥には、松本竣介、野田英夫(野田はあちこちで作品を見かけるので早逝した印象はなかったが、わずか30歳で脳腫瘍で亡くなっていることをここで知った)、戸張弧雁らの作品が。ここで、《笛吹き》というタイトルの縦長な油彩に目がとまる。画家の名は吉岡憲とあるが、その名に記憶がない。しかし《笛吹き》はとても良い作品だった。続いてデッサンが何点か展示されていたが、これらも情感あふれる筆致でやはり引きつけられる。吉岡憲とは一体どんな人物かとプロフィールを読むと藤島武二に師事した後、満州にわたりウラジミール専門学校に学ぶ。ジャワ戦線に出征したが無事に復員。帰国後も作画、出品を続けたが、画業のいきずまりにより電車に飛び込み自殺、享年40歳での死。戦争を生き延びたにも関わらず、命を自ら絶ってしまうという。無言館の後では何と命を軽々しく捨てたのかという想いで残念な気持ちになった。人の生と死は分からぬものだと改めて感じる。

最後に、立原道造記念室の小部屋へ。道造が設計したヒヤシンスハウスを模しているのか窓枠等が緑色で内部もこじんまりとして道造の作品展示にぴったりのスペース。彼の詩作の直筆原稿やパステル画を堪能した。

その後、デッサン館のすぐ側にある槐多庵、こちらも建物はおもむきがあった。中央にストーブがあり吹き抜けの空間の半地下と2階に作品が展示されている。野見山暁二の作品などもあった。

デッサン館には併設の喫茶室もあるので、時間があればゆっくりと秋の上田の自然を賞でつつお茶をしたかったが、時は既に閉館ぎりぎりの17時。楽しみは次回にとっておいて、デッサン館を後にした。

戦没画学生慰霊美術館「無言館」

窪島誠一郎氏が私財を投じて、戦没画学生慰霊美術館をオープンしたのは1997年5月、そして2008年には無言館第二展示館「傷ついた画布のドーム」がオープンした。

かねてより、「無言館」のことは窪島氏の著書や様々な展覧会を通じて知っていたが、上田市にあることは認識していなかった。今回、上田市に新たに上田市立美術館が開館し、開館記念展(巡回なし)が山本鼎展であったため上田に行こうと思い立ったが、その時点で無言館のことは頭になかった。
上田に行くための下調べの段階で、ようやく無言館と信濃デッサン館が上田市内にあると知り、せっかくの機会だしぜひ行ってみようと決めた。が、無言館も信濃デッサン館も公共交通機関利用では不便な場所にあり、半日で上田市美、無言館、信濃デッサン館を回るには車が必要だったため格安レンタカーを借り3カ所を回ることにした。
上田市美から無言館までは車で約25分。周囲を山々に囲まれ、この日は秋晴れだった。

前置きが長くなった。
無言館はコンクリート造の建物でまさに慰霊堂といった外観。木製ドアを開けるとひんやりとした空気に身を包まれる。十字架を模した構造で上から俯瞰して建物の形態を確認したかったが内部は十字に広がっていた。主に東京美術学校を卒業または繰り上げ卒業した画学生らの没年月日、亡くなった場所が死因とともにキャプションに記載されていた。
出征前日に徹夜で彫りあげた自刻像や妻や許嫁をモデルにした絵など、どれも時間を惜しむように制作した作品ばかり。親族にとっては何ものにもかえがたい貴重な遺作が1点1点展示されている。戦地でのスケッチ、手記、メモ、家族へのハガキ、出征前の写真など資料もあわせて展示されており、それらを読んでいると当時の状況がまざまざと浮かんでくるのだが、とりわけ写真は文字以上に無言で見るものに語りかけて来る。真摯な眼差しもあれば、美学校時代の同級生らとの集合写真や、家族との写真。まぎれもなく、当時生きていた姿がそこにある。
膨大な想いに飲み込まれそうになりながら、1点1点丁寧に眺めて行く。

今年、三重県美で企画展が開催された画家:中谷泰の東京美校の同級生で仲が良かった中村萬平の名に足が止まった。片や、戦後も行き残り自然を愛し故郷を愛し絵を描き続けた中谷対し、同様に画才を持ちながら戦地に散った中村萬平。生と死について、これほどまでに考えさせられたのは久しぶりだ。
そして、戦争が奪ったあまりにも多くの命や才能に言葉を失う。だからこそ、無言館なのだ。

中村萬平ともうひとり、気になった学生がいた。東京美校彫刻科卒業の高橋英吉。「日曜美術館」でも紹介された
高橋は31歳でガダルカナル戦線で戦死。出征前、そして出征中も自分で作った小刀で木を彫っていた。無言館では彼の作品として「筍」を展示していたが、そのリアルさが妙に物悲しく脳裏に残った。彼が母親と二人で写っている写真があったが、ほとんどの画学生もしくはOBが丸刈りなのに、英吉は前髪を長く伸ばした長髪に丸めがねで、昭和のモダンボーイといった雰囲気を醸し出していた。英吉の彫刻はたまたま宮城県美術館に行った際に、被災した岩手から移されて展示されていて、力強い漁師の彫刻をメインに彼の彫刻家としての才能をひしひしと感じたのを思い出す。

2008年に開館した第二展示館は、ドーム型の天井に亡くなった画学生のデッサンや下絵が隙間なく張り込まれていて天井画となっていることにまず驚く。首が痛くなるのと、双眼鏡を持っていなかったので詳細まで見ることができなかったのは残念だが遠目でも何が描かれているのか分かる作品もあった。
ここでは、2人の作家が目に留まった。ひとつは日本画の美しい小屏風で、作家を見ると小野姓。かの日本画家:小野竹喬の息子であった。いや、これは早逝するには惜しい才能だと素人の私でも思ったくらいなので、父親であった竹喬の想いやいかばかりか。
もうひとつは、今夏に茅野市美術館で企画展が開催された矢崎博信の作品。確か、茅野の企画展でも無言館から出展されていたことを思い出した。矢崎の絵画は、他の洋画と並んでいると、個性が際立っており矢崎と知ったのは絵を見てこれは!と思った後に確認してそれと分かった。
総じて、作家の名前や悲劇的な死は別として、純粋に絵画として鑑賞に値する(上から目線の表現で恐縮至極)作品が多かった。それゆえ、彼らが戦死していなければ、日本の美術界はもっと違っていただろうかと、歴史にもしは禁物と分かっていながら、もうひとつの過去を想像してしまうのだった。

亡くなられた多くの英霊にこの場を借りて、慎んでご冥福をお祈りいたします。

奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学 岐阜県博物館

奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学、明治から大正時代にかけて日本では心霊研究や催眠術、千里眼ブームをはじめとする霊術、精神療法が大流行した。本展では、このブームを背景に「奇なるもの」に真摯に取り組んだ岐阜県出身者を中心にその足跡と近代史、精神医学や心理学の黎明まで幅広く紹介している。

胡散臭いと敬遠されがちな霊術、精神療法を科学的に証明しがたいもの=奇なるものと位置づけ、博物館で取り上げ展観する稀有な企画展である。
展示冒頭は「こっくりさん」で始まるのだが、いきなりつかみからぐいぐいひきこまれる。自分の小学生から中学生の頃、修学旅行やキャンプで夜な夜な始まるこっくりさん。懐かしすぎて泣ける。既に明治期に始まっていることが浮世絵で示されていた。こっくりさんの歴史はそんなにも古かったのか!!!
そして妖怪博士として美術界でも知る人ぞ知る井上円了は、こっくりさんの指動き現象を究明しようとしていた。

2.催眠術ブーム
催眠術に使用する複式催眠球なるものが特許申請され(初めて見た!)、会場には地元の工業高校の学生さんが作った複製があり自分で試すこともできたが、生憎車の運転をしなければならないのに、催眠にかかっている場合ではないと自重。ハウツー本や当時の催眠術療法の様子も写真が残っていた。

3,東京大学と心理学
ここからはちょっと真面目なテーマになってくる。学問としての「心理学」の始まりを紹介。やはり東大で心理学博士が国内初登場。第1号の博士に指導を受けた第2号心理学博士が福来友吉で岐阜県出身であった。ここで、ようやくこの企画展がなぜ岐阜で開催されるのか合点がいった。福来博士はこの後、紹介される千里眼事件にも大きく関与し東大教授まで登りつめたが休職→退職を余儀なくされ高山に心理学研究所を設立。東大で使用されていた心理学実験の器具も展示されていた。どうやって使用していたか、写真はあったがよくわからず。認知心理学分野での実験であったのだろうか。

4.千里眼
千里眼は遠くのものを見ることができる特殊能力いわゆる超能力者で明治期には千里眼婦人や千里眼少年が世間で評判になっていて、病人の治療までしていた。明治だけでなくこうした能力の持ち主は江戸時代いや古代、卑弥呼などもその一例と考えて良いのではないかとも思うが、展示ではそこまで触れていないのであしからず。
千里眼がインチキでなく本物の特殊能力であることを示そうと公開実験を行ったのが前述の福来助教授を中心とし物理学者、精神医学者も協力。が、展示にあった人物関係図によれば福来教授とライバル関係にあった学者により実験は失敗に終わる。
そして、実験に協力した千里眼婦人は自殺し、真実は闇に葬られるという事件自体がミステリアスな結末を迎えるのだった。ドラマを見ているかのようだが史実であるから怖い。

5.九州帝国大学と精神医学
6.中村古峡と『変態心理』
ここでは当時「変態心理」(異常心理)が学問領域として心理学と精神医学とで曖昧で学際交流が盛んであった九州帝国大学の例が写真とともに紹介されている。九大精神医学、心理学と言えば笠原嘉が著名だが、九大の精神医学の歴史は古かったのだなとここでも納得。また、日本探偵小説三大奇書に数えられる夢野久作著:小説『ドグラ・マグラ』は九大精神病科を舞台に書かれ実在の人物がモデルになったという。この直筆原稿が近年発見され、分厚い原稿用紙の束と小説には書かれていないエンディング部分→九州帝国大学精神病科教室標本完備室」の一文が書かれた部分の原稿ほか4枚が公開されていて、私の血がざわめく。ドグラ・マグラといえば、映像作家の松本俊夫監督の映画を思い出すがこれも展示には出ていない。

岐阜県出身の中村古峡は夏目漱石門下で文学を志していたが、途中精神医学への興味が高まり転向、精神医学者となる。古峡を例に文学と精神医学、心理学が相互に関係していることを紹介。森田草平(彼も岐阜県出身)と古峡
は東大同窓で二人とも漱石の門下生であり、福来友吉の精神医学の授業を受講していた(古峡が残した文書が展示)。

7.その後の福来博士
東大を追われた福来氏はその後変態心理研究家としての道を突き進む。ここでの展示では当時の福来博士の写真や東北大学の学生や土井晩翠らと結成した東北心霊科学研究会のメンバーとの記念写真などが並ぶ。同研究会の前に高野山大学教授を務めていたのは興味深い。変態心理、超常現象と密教との関連が想起される。福来博士は野原櫻州、三田光一らと念写実験を繰り返し行っている。野原の場合、馬の念写、三田の場合は月の裏側の念写写真(岐阜市公会堂での公開実験時のもの)が当時の新聞記事などとあわせて展示されていた。本当に念写で写し出された像なのかトリックなのか。

8.霊術ブーム
霊術とは明治末から昭和初期にかけて大流行した民間療法で古くは修験道にそのルーツを見出せるという。やはり山岳修験の聖地白山が近い岐阜ならではの企画。
気合術、霊術ブームの元祖:桑原俊郎、恵那山で霊感を得て霊術家となり太霊道を始めた田中守平、臼井霊気の祖:臼井 甕男(うすい みかお、彼も岐阜県出身であった)やレイキを紹介。こうしてみると岐阜県には霊術、催眠術関係者が非常に多い。驚いたのはTwitterでも情報をよく得ている人文書院が元は日本心霊学会という組織で会員向けに心霊関係本を販売していたという史実。まったく知らなかった。
太霊道の熱心な信奉者に画家:久米民十郎がいたということ。30歳で関東大震災に被災し惜しくも命を落としたが、《支那の踊り》は特に有名。本展では霊媒派、霊媒画家と自称していた久米の一気呵成に描いたと思われる《鶏の夜鳴きする声》神奈川近美蔵が出品されていた。図録には《支那の踊り》とあわせて掲載されている。NYの個展時に撮影された久米の肖像写真では智拳印に似た両手を組み合わせたポーズでおさまっていて太霊道と密教との関係も頭に浮かんだ。

9.健康法ブーム
霊術の流行の一方で明治時代は健康法が大ブーム。また明治末から大正初めまでは修養ブームが起きた。修養とは何ぞやというあたりは図録コラムに詳細が解説されている。
そういえば、萬鉄五郎も座禅健康法か静座健康法の道場に一時通っておりその縁でアメリカに渡った筈。
現在の自律神経訓練法もこれらをもとにしているのだろうか。腹式呼吸、息心調和など呼吸法を重視した健康法が目立つ。

10.熊﨑健翁の姓名学
熊崎もまた岐阜県恵那市の生まれ。易経と運命学をベースにした心道という新宗教の祖として晩年活躍。神秘学にも通ずるか。

11.奇なるものの行方
ご当地岐阜がブーム発祥という口裂け女やつちのこブームを紹介。特に前者はブーム最盛期に小学生だった自分にとって懐かしくもあり、岐阜発祥ということへの驚きと妙な納得感があった。口裂け女を使った同館オリジナル缶バッジのキャラがかわいい。

12.奇なるものを楽しむ
見せ物小屋、大垣市の安田興行を紹介。今では1軒となった往時の見せ物小屋での大人気の人間ポンプの写真やポスター、横断幕などを展示。現在はお化け屋敷で全国巡業しているという。


長くなったが、精神医学、心理学、スピリチュアル、健康法、催眠術に霊媒、最後には口裂け女につちのこ、ご当地ならではの大垣市の安田興行など多数の観点から奇なるものを一気にまとめて紹介するという稀有な企画展。来場者は実に様々な年齢層であったのも興味深かった。ある人は霊気のコーナーを見たくてそこに一目散に向かっていたし、別の方は太子道のコーナーへと。明治から昭和初期にかけてブームを起こしたこれらの霊術や健康法が今現在も受け継がれている岐阜県を間近に感じた。
図録がまた素晴らしい内容で読み応えがある。監修者2名の方の論考やコラムも展示では案内しきれなかった部分を詳細に解説している。図録は1000円。

8月24日には「明治のオカルトブームについて」題し2人の専門家が語る講演会を開催。

*8月31日まで開催中。

魅惑の陶製人形・知られざる日本のノベルティ 愛知県陶磁美術館

愛知県陶磁美術館で開催中の魅惑の陶製人形展と知られざる日本のノベルティ展へ行って来ました。
両展は別企画展となっていますが、双方関連性が非常に強く、魅惑の陶製人形展を見た後に日本のノベルティ展を見るとより理解が深まり楽しめると思います。
地元愛知県に住んでいながら初めて知ったことが多く、多くの知見を得ることができました。

魅惑の陶製人形展は展覧会構成が素晴らしく冒頭にはご当地瀬戸焼きの技術の粋を集めた陶製人形の傑作2点を紹介。カウンターパンチを出しておいて、第1章第1部 アジアの陶製人形(中国) 古代から均整のほほえみでは、まず陶製人形の歴史を前漢時代、漢時代の古き中国の加彩俑から辿ります。愛知県陶磁美術館蔵の婦人俑、侍女俑は過去に見て来たものに比べて個性があって愛らしさがありました。加彩から三彩そして中国の誇る白磁へと磁態は変化。職人たちが時の皇帝の命により技術研鑽に切磋琢磨した様子がひとつの国でも見られるのが面白い。

第1章第2部 アジアの陶製人形(日本)では、中国に比べて日本ではどうだったかを紹介。ご存知、土偶や埴輪から始まり、ここから一気に飛んで江戸時代の有田焼色絵人形の登場。色絵人形が西欧諸国に輸出された前置きなのか、第2章ではヨーロッパでつくられた陶製人形へと展開。ヨーロッパでは陶製人形を「フィギュリン」と呼び転じて現在の「フィギュア」という言葉ができたのだと知りました。ドイツではマイセンはじめ各社で高レベルのフィギュリンが制作され人気を呼びます。

第3章 日本の陶製人形では江戸時代以後の日本の陶製人形の紹介で、女性として初の陶製人形作家:月谷初子(名古屋・御器所に在住していた)の存在に驚きました。現在の東京藝大(東京美術学校)卒業後、陶彫の世界に入り、森村組のデザイン担当もしていたといいます。彼女の作る人形の表情の豊かさは西欧のものとは大きく異なり魅力的でした。

第4章 子供人形〜欧米からもたらされたキャラクター
だんだんテレビ番組:なんでも鑑定団を彷彿とさせる内容に近づいてくるのですが、大正5年に日本に始めてローズ・オニールのキューピー人形が輸入され、その現物が展示されていました。数年後、国内バージョンのキューピー人形が制作され、両者の違いにも要注目。平成に入ってもキューピー人形の人気は一部マニアに人気で復刻版は販売と同時に即完売だったとのこと。

第5章 日本から世界へ 〜ノベルティという、瀬戸の陶製人形
いよいよ瀬戸の陶製人形のお出ましです。西欧の陶製人形の流入で瀬戸の職人も陶製人形の制作を開始。器用という日本人気質をフルに発揮し、オリジナルを凌駕する出来映えの陶製人形が次々に作られるようになります。丸山陶器、加藤徳松(テーケー製陶所)、光和陶器、ゴトー、愛新陶器、池田丸ヨなど最盛期には何社も陶製人形を制作する会社や個人が現れ、次々に瀬戸の陶製人形は主に海外を発注先として輸出されていく。とりわけレース人形、レースを陶磁器で表現する技術は驚嘆もの。ぜひ現物を見てその技術と美しさを目にして欲しいと思います。

第6章 おもしろ陶製人形 〜いろいろなかたち〜
ここでは一風変わった陶製人形を紹介。例えば、ビリケン人形、ブック型ノベルティ、ペコちゃんのレース人形まで幅広い、何でも作ってしまう技術に再度感心しきり。ピエロランプは後述する知られざる日本のノベルティで実際に点灯している様子を見ることができます。

第7章 今日から明日へ 〜瀬戸のノベルティ100年〜
サブタイトルから分かるように、今年は瀬戸のノベルティ:陶製人形制作が始まって100年の記念年。本展開催主旨はこれだったかと納得。昭和も後半1980年代、90年代に入ると表現力や更に技術レベルが高じた人形たちが続々と紹介されています。やはり人形は顔が命。その表情に要注目で海外で作られたものとの違い、そして陶製人形はどれも洋風の顔立ちをしている点にそれまでの歴史を伺うことができます。

最終の第8章は瀬戸ノベルティのこれから、本展のために新たに制作されたテーケー名古屋人形正当株式会社の超絶技巧(最近流行ってますねこの言葉)豪華レース人形《名古屋人形》2014年と前年に制作された《アン王女》を紹介。全盛時には20程度あった陶製人形会社もどんどん減少し現在では数社しか残っていません。瀬戸の陶製人形をテーマにした展覧会は19年ぶりとのことでしたが、この間も瀬戸のノベルティ事情は大きく様変わりしているそうです。

そして、そんな瀬戸の貴重なノベルティ(陶製人形)を収集・保存しているのが「瀬戸ノベルティ文化保存研究会」。同研究会の公式サイトもあるので、ご感心ある方は検索してみてください。
研究会の協力でもうひとつの企画展「知られざる日本のノベルティ~オキュパイドジャパン、白雲陶器など~」へと展覧会は続きます。技術の高さゆえ、技術力は卓越したものがあるのに廉価ものとして扱われ美術・工芸品扱いされなくなっていった白雲陶器の名品が揃っています。あの白を出すまでの苦労がかえって首をしめることになるとは何とも皮肉な結果。そして、オキュパイドジャパンは、戦後、アメリカ占領下の瀬戸で生産されたノベルティ人形のことで、これらの多くはアメリカで高く評価され人気があるため、国内に残っているものが少ない。アメリカからの里帰り品を一同にあつめ一挙に展示されていますが、その技術、種類、多様さに驚くばかり。
占領下でのノベルティ制作の一次資料の多くは会社の消失などにより破棄されこれまでなかなか出て来なかったそうですが、本展開催に際しての調査で一次資料の所有者が見つかり、「オキュパイドジャパン」の名前が入ったインボイスや帳簿など、新出資料も展示され非常に興味深いものがありました。

開催期間:2014年6月21日〜8月17日
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