5月18日 鑑賞記録

昨日アップした平塚市美術館の他に2つの展覧会をはしご。

1.「中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森」 渋谷区立松濤美術館

中西夏之と言えば、今や現代アートの大御所です。
4年近く画家が取り組んできた未発表作品を展覧するもの。白・紫・黄の3色だけで構成された世界は、タイトル通り絵画の鎖となって、一点一点がつながっているように感じます。

2階のサロンでケーキセットを味わいつつ、大画面を鑑賞するのは気持ちが良いです。松濤美術館は規模はそれほど大きくないのに、訪れるたびに我が家へ帰って来たような気持がします。
今では、都内でもっともくつろげる美術館のひとつです。
2階展示室の天井は、それほど高くないのに、大きな作品をおいても圧迫感を感じません。浮世絵、中国の書、現代アート、何を置いてもマッチします。白井晟一マジック?1980年と26年経過しても一向に古さを感じさせない。

*5月25日まで開催中。
oki様チケット、ありがとうございました。


2.「旅の仲間 澁澤龍彦と堀内誠一による航空書簡より」 ギャラリーTOM

中西夏之新作展より、私にはこちらの方が面白かった。
タイトル通り二人の往復書簡による展示。澁澤は瀟洒でシンプルな文章が読みやすく、堀内はヨーロッパ各地のスケッチが入った絵手紙が素晴らしい。

堀内誠一の作品はきっとどこかで目にしているだろうに、名前を聞いてもピンと来なかった。雑誌「アンアン」などを手がけたイラストレーターであり、絵本作家であり、グラフィックデザイナーでもある。
鮮やかな色彩で描かれたスケッチの数々。添えられた直筆の文字は小さくて細かくて読みづらい。
とにかく、紙面びっしりに書かれている。

対して澁澤は、どちらかと言えば言葉少ない。けれども、その文章は読みやすくすいすいと頭に入ってくる。さすが、エッセイストであり、文学者、作家だ。読ませる術を知っている。

ギャラリーTOMは、初訪問。内藤廣設計のギャラリーは、こじんまりとして、こちらも落ち着く。2階にはスツールが置かれているので、ゆっくり手紙を読むことができた。

*7月6日まで開催中。

これから松濤の美術館散歩が楽しみ。でも、帰りの渋谷駅周辺の喧騒は大の苦手。渋谷駅周辺を回避する手立てはないものだろうか。