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鈴木基真 「World in yours」 TSCA東京

Takuro Someya Contemporary Art 東京(TSCA東京)で開催中の鈴木基真「World in yours」に行って来ました。

木彫作家の鈴木基真にとって初の個展「World in yours」は、かつて見たことのない風景をギャラリーに展開していた。
展示風景や作品画像は「フクヘン」さんや「はろるど・わーど」さんに掲載されています。

鈴木其真は1981年生まれ、2004年に武蔵野美術大学卒業後、2006年にジーンズファクトリーアートワードにて準グランプリを受賞し、続く2007年には第11回岡本太郎現代美術大賞展入選を果たした。作品ファイルや作家に関する資料は現在作成中とのことだったが、一貫して今回展示されているようなどこかで見た風景の一部もしくは断片を木彫により表現している。

まず、特徴的なのは作品のモチーフだと思う。
人物像、動物像の木彫はよく見かける。先日こちらにアップした灰原愛も人物彫刻をメインとしていた。しかし、鈴木其真のようなミニチュアサイズの構築物や車、植物を木彫する作家にはいまだお目にかかったことがない。

過去に作りためた小さな模型のようなオブジェの数々によって、架空の一つの街が作り出されていたが、街のどこにも人物や動物が見当たらない。車、住宅、ビルなどの建築物、そして特筆すべきは看板や街路灯、段ボール箱といった無機物がメイン。生きているものとしては植物-樹木の作品のみ。
ギャラリーの奥から出て来たお墓の作品に付いていた十字架に留まっていた2羽のカラスだけが、生きものだった。

眼前には多数の木彫アイテムを使用した箱庭もどき風景が展開している。
沢山のアイテムから、どこに何を配置するのかというのも作業は、心理学でいう箱庭療法に近い。
縮尺自在なオブジェ達の一点一点を丹念に見て行くと、実に細かい作業を行っていることがわかる。粗い所は逆らわず、緻密にしたい場所というのが、鈴木の頭には入っているのだと思う。

森をかたどった作品の樹木は彩色具合も数種類に描きわけ、色だけでなく彫の調子や技法を敢えて変化させ、1本1本の個性を見せている。
粗い鑿跡だったり、そうかと思えばはためくカーテン、ホリデーインホテル(壁にぶらさがっている)の目の間の空き地に極小の消火栓が置かれていたりとディテールもおろそかにしない。

次に注目したのが展示方法である。
入口最初の2つの作品は、彫刻を置いている台座は特注の円柱形であり、両者の高さも異なっている。「岡本太郎賞受賞作品は、かなり高い位置に台座があり、まるで見られるのをオブジェが拒んでいるかのようだった。」と染谷氏は語る。視点の高さが違うと、見え方も違ってくるのだろうか。
どの作品でも設置場所・高さいずれにも強いこだわりを持っている作家だといえる。

年内中(だったと思う)にはドイツの木彫作家:シュテファン・ヴァルケンホールが教えている大学に入りなおすそう。言われてみれば、鈴木の作品とヴァルケンホールの人物彫像の彫像がどこか似ている気がする。
木彫制作が好きで好きでたまらないということが、作品から溢れている。

独自の世界観を巨大木彫箱庭に作り上げた鈴木其真の今後が非常に楽しみ。
作品を売ることを考えず、今は美術館での個展もしくはグループ展参加のために、今回展示スペース最奥にあったビルや入口にあったストーリー性ある風景などに取り組んでいただきたいと思った。

注:本展は好評なため、会期が3月27日⇒4月3日(土)までと延長されています。お見逃しなく。
TSCA東京
〒104-0045
東京都中央区築地1-5-11 築地KBビル 1F
開廊 : 火曜-土曜 12:00-19:00 (休廊 日曜・月曜・祝日)

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