スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「VOCA展2010」 上野の森美術館

voca

上野の森美術館で3月30日まで開催中の「VOCA展2010」に行って来ました。

今回で17回目となるVOCA展。
VOCA展とは、全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40歳以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品する方式で国内各地から優れた才能を紹介してきた。
今年は35名の作家が絵画、写真、ドローイング、オブジェなどを出品し、この中から7名の選考委員によりVOCA賞1名、VOCA奨励賞2名、佳作賞2名が選ばれた他、大原美術鑑賞が館の選考により決定されています。
*出品作家一覧 ⇒ こちら

以下印象に残った作家&作品です。受賞者にこだわらず、私個人の感想です。

・中谷ミチコ ≪そこにあるイメージ?≫≪そこにあるイメージ?≫
平面作品という区分けが正しいのか?と思わせる立体感ある絵画。女の子の顔の部分が凹んでいる。支持体に厚みがあって、凹みを作った所に樹脂を流し込む技法。最初見た時「やられた~。こういう手もあったのか」という驚きが一番で、その後もじっくり女の子の凹んだ顔の部分を見つめていた。彫刻と平面のちょうど狭間になる境界線上にある作品でとても良かった。表情や描き方、色の使い方も独特の個性が出ている。

どうにも気になるので、調べてみたら中谷さんは多摩美の彫刻科を卒業した後、ドイツに渡り現在もドイツに在住し、活躍している彫刻家だった。
作家ご本人のHP ⇒ こちら
4月5日(月)から4月10日(土)まで茅場町の森岡書店で「中谷ミチコ そこにあるイメージ」展が開催される。詳細はこちら

・坂本夏子 ≪BATH,L≫
坂本さんの作品は、先日行った国立国際美術館「絵画の庭」で初めて見た。画面全体が揺らいで蠢いている。空間の奥行き感、人物も空間に合わせるように揺らぎ、こちらから見るとひどく不安定ではかなげな感じ。

・薄久保香 ≪encounters beyond≫
中谷さんと同じく本展で初めて知ったが、圧倒的な存在感を作品から感じた。大画面の油彩というだけではなく、筆致を残さないフラットな絵肌や髪の毛の透き通るような薄紫の色や線。左右2つのキャンバスが展示されていて、ひとつは大きな女の子のアップ(向かって右)、もうひとつは夕暮れ時なのか抽象画のような風景(?)だと思う。全く対照的な素材でありながら、どちらにも通じるもの-例えるなら「風」を感じた。

・風間サチコ ≪大日本防空戦士・2670≫
風間さんの作品は2度目かな。こんなに大きな作品は初めて。風間さんの個性ある版画は噂に聞き及んでいたものの、これだけ大きな作品を鑑賞できて嬉しかった。昭和30年代を思い出させるような懐かしい感じを受けたけれど、その実、強い社会風刺性もある。アナログ的な面白さにはまりそう。

・佐藤允(さとう・あたる) ≪獣性≫ ≪こころのそこから≫
鉛筆、色鉛筆、インクを使って、執拗なまでの描き込みはすごい。しかも単に細かいというのではなく、増殖していくかのように線描が続いて行く。全体はピカソ風にデフォルメされた顔のようにも見えたけれど、そこから先はまるで違う。ちょっと怖くて不気味なんだけれど、まじまじと見てしまう強さがあった。

・遠藤俊治 ≪湯のみとやかん≫ ≪ガードレール≫ ≪サッカーボールとか≫
遠藤さんは愛知県稲沢市在住。3作品の油彩は、どれも日常生活でよく私たちが目にするものをそのまま描いているように見える。しかし、よく見ると線はわずかだけれど揺らいでいたりで、意図的なものなのか、そうでないのか判別しがたい程の揺れがある。私がこの作家さんをいいなぁと思ったのは、技巧に走り過ぎていないというか、技術とか上手さとかを超越した何かを感じたから。身近に置いておくとほっとするような感じがあった。

・渡部裕二 ≪雪≫
鉛筆画の作家さんは他にもいらっしゃったけれど、渡部さんの≪雪≫は水墨画のような鉛筆画で、濃淡や余白を十分に活かした画面構成が素晴らしかった。

・TETTA  ≪雲の上で君を待ってる。≫
シナベニヤに墨と油彩で描いた作品は、日本画のようだったが、それも作家さんの意図的なものなのだろう。TETTAさんは、私の勝手な思い込みで男性だと思っていたら、女性作家さんだった。4月2日までGALLERY MOMO 六本木で個展を開催されていて、たまたまTETTAさんが在廊していた日に出掛けたので、お話を伺うことができた。VOCA出展作品はペインティングだけれど、元々作品テーマは「観音」。表現手法は様々で写真あり、ご自身が観音に扮するパフォーマンス、ドローイングなど実に多様。
「観音」にこだわる理由は、「釈迦は解脱しているが、観音は解脱前の修行中の身。煩悩を捨て切れていない人間と釈迦のちょうど中間的な所に惹かれる」のだそうです。

TETTA( テッタ) 展「My underground」@GALLERY MoMo Roppongi 4月2日まで。詳細はこちら

この他、伊藤彩-この作家さんはサントリーミュージアム天保山での次回展の出展作家で要注目-、清川あさみさんの装飾的、手芸的絵画、船井ミサさんのガラスの平面オブジェなどが気になった。

今年は、VOCA賞の三宅砂織はじめ、朝海陽子、石川直樹、多和田有希らの写真作家も例年より多く選出されていたように思う。

*3月30日まで開催中。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「VOCA展2010」

上野の森美術館で開催中の 「VOCA展2010-新しい平面の作家たち-」のプレス内覧会にお邪魔して来ました。 毎年40才以下の若手作家による新作平面作品お披露目の場である「VOCA展」。ユニークなのは各推薦委員がそれぞれイチオシの若手作家さんを選んでいる点。 ...

VOCA展2010(上野の森美術館)

VOCA展2010に行ってきました。 毎年、合う合わないがあるのですが、今年はまあ合うほうでしょうか。 合わないなと思ったらそもそもブログには書いてないわけで。 さて、気になった作家さんと作品についてピックアップ。 {/m_0148/}中谷 ミチコ「そこにあるイメージ ...

コメントの投稿

非公開コメント

あおひー様

こんばんは。
写真と言えば、清川あさみさんの作品も写真がベースで、上から装飾していましたね。
彼女もMOTアニュアル「装飾」に相応しい作家さんだと思うのですが。。。
清川さんは、「人魚姫」などの絵本の絵をご自身の刺繍・手芸作品を使って刊行されて
いて、本屋で手に取り真剣に欲しいと思いました。

三宅さんの作品は、ちょっと個人的嗜好からは外れますが、面白い手法でしたね。

No title

こんばんは。
写真は多かったものにその表現手法は多岐にわたっていましたね。
三宅さんの暗室で製作する写真はカメラを使わないのでまあ、ちょっと別物ですよね、。でも、あのキラキラな感じは好きです。
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。