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「第13回 岡本太郎現代芸術賞展」 川崎市岡本太郎美術館

taro

川崎市岡本太郎美術館で開催中の「第13回 岡本太郎現代芸術賞展」に行って来ました。

「岡本太郎現代芸術賞展」は、昨年初めて拝見し、枠にはまらない多彩なジャンルな現代芸術作品が多く面白かったので、今年も楽しみにしていました。

第13回目を迎える今年は、758点(昨年は611点)の応募があり22組の作家が入選しています。
審査員は、椹木野衣(美術評論家)、平野暁臣(空間メディアプロデューサー・岡本太郎記念館館長)、村田慶之輔(美術評論家・岡本太郎美術館館長)、山下裕二(美術史家・明治大学院大学教授)、和多利浩一(ワタリウム美術館キュレーター)の5名(敬称略・50音順)。

率直に申し上げて本年度はまた格別に面白いと思える作品が多数あった。さすが入選作!と思える作品ばかり。
中でも特に私が気に入った作品は次の通りですが、結構悩ましい選択でした。

・矢津吉隆 「Phantom objects」
暗幕で仕切られた真っ暗なコーナーに20個ほどの透明な四角いケースが並んでいる。中では様々な日用品がくるくると
モーターにより回転している。電動かざくるまのようである。日用品の色にも当然配慮がされていて、近づいてよく見ないとそれが日用品であることは分からない。闇に忽然と浮かんで回る物体は、もはや日用品とは別の存在になっていた。

・東方悠平 「天パニック」
美術館の通路の一角に落ちている丸い渦巻状の灰色の物体。最初、それが何を意味しているのか分からなかったが。壁を見るとロケットに撃ち落とされた大仏の絵が展示されているではないか。その頭からぽろっと「ら髪」が降り落ちていく過程も描かれている。
この過程までは絵画なのだけれど、落ちてきた「ら髪」だけが仮想現実として眼の前に突如現れたのだった。
やや巨大な「ら髪」は1個ではなく、複数ポロポロと点在している。発想が面白い。大仏の「ら髪」の実物サイズなのだろうか?

・クニト 「クドリャフカとUFO」
犬はともかく巨大なUFOが陶芸作品であるとは、まずは驚き。表面の質感も一工夫されていて、現代の陶芸作家はここまでやるのかという感動があった。東近美で「現代作家による陶芸展」に選ばれても良いと思うのだけれど、もっと作品を見たい。

・入江早耶 「Untitled」
クレヨンで作った人体彫刻いや違う「人体彫刻のような大きなクレヨン」が入江さんの作品。こんな大きな女性のクレヨンで壁に線が引かれていたけれど、確かにクレヨンで描いたような線だった。
幼稚園に連れて行ったら喜ばれそう。って私も十分喜んでいたけれど。

・浅野健一 「力人」
からくり式の力士像三体。映像で実際に力士を操作し動かしている様子が流れていたけれど、堂々たる土俵入りを披露していた。彫刻としてもリアルかつ緻密な表現。映像でなく実際に動いているのを見たら更に感動しただろう。

・長谷川学 「風の前の塵」*特別賞
解説を読まなければ、これが髪と鉛筆だけで制作されているとは誰も思わないだろう。実際には黒く鈍い光のメタリックなマシンガン、拳銃、果てはミサイルなどの立体武器作品。紙で作った武器を執拗なまでに鉛筆で黒く塗り込む作業は途方もない労力がかかったのではあるまいか。質感は限りなく金属に近い。大きなミサイルはその質感がもうひとつ上手く出ていなかったように感じたがマシンガンと拳銃サイズのものは本物のようだった。持ったら、すごく軽いんだろう。

・ながさわ たかひろ 「プロ野球画報」 *特別賞
なんと言いますか、もう脱帽です。ハイ。野球好きにはたまらないでしょうね、この方の作品は。楽天イーグルス前150試合の記録。その日のハイライトをピックアップし描き綴る日々。1試合につき縦1列、8試合で1枚、計19枚で1組。限定19部の版画集。19番は実際に野村監督に差し上げたそうですが、イーグルスファンなら絶対欲しい!
とにかく一人でも多くの方に見ていただきたい作品。

・サガキケイタ 「イドラ-最後晩餐-」
ペンによる細密画に取り組む作家は多いが、サガキさんの作品には引き込まれる何かがある。忠実にダヴィンチの最後の晩餐を再生しているかのように見えるが、サガキ流のアレンジもされている。

・辻 牧子 「日常の柔らかな化石」 *岡本敏子賞
tuji

冒頭の矢津と同じく日用品を使用しているが、辻さんの場合、身の回りの日用品にアクリル絵具を何層にも塗り重ね、乾いた所を彫るというプロセスにより化石化を図る。日用品といっても選ばれたものたちは実に様々。椅子、自転車、地球儀、折り紙のツル、ジーンズ、豚骨までおよそ化石化できないものはないのではなかろうか。
丹念に彫り進まれた化石の表面は虹色に光沢があり、美しい。絵画なのか彫刻なのか。

・三家 俊彦 「The indignant」 *岡本太郎賞
mituya

アルミホイルで作られた戦闘集団。馬に乗った騎馬兵隊。これが床一面に展開されている様は圧巻。アルミホイルとはいえ、1点1点のディテールもおろそかにはしていない。ゲーム世代ならではの発想だと感じた。

・Natsu 「失われた状態」
手芸系作品であるが、キラキラしたビーズは照明でさらに光を増幅していた。形態も面白い。

豊田市喜楽亭で拝見した梅田哲也の作品も良いのだけれど、知覚の扉があまりにも良かったので今回は仕掛けが大掛かりなだけに大味に感じた。
蔭山忠臣のコミュニケーションについて考えられる作品や加藤翼のパフォーマンス風な一発作品も印象深い。

なお、岡本太郎美術館の所蔵作品も毎回楽しめる。私は岡本太郎氏デザインの紐の椅子が好きです。

*4月4日まで開催中。

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