スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち」 サントリー美術館

wagarasu

サントリー美術館で開催中の「和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち」展に行って来ました。
展覧会HP ⇒ http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/10vol01/index.html

ガラスの展覧会はサントリー美術館の得意中の得意。
今回は、ガラスの中でも「和ガラス」に的を絞った展覧会となっています。記事を書くにあたり「サントリー美術館ニュース」vol228を読んでいたら、同館には現在約1000件を超えるガラスコレクションを有し、世界有数の規模なのだそう。ただし、本展ではサントリー美術館所蔵作品だけでなく、びいどろ史料庫はじめ、江戸ガラス館、神戸市立博物館など、様々な所蔵先から作品を借りて展示されていました。
コレクション展で終わらない所が、展覧会の内容をより一層充実させてくれます。

そのうち約300件は彫刻家・朝倉文夫氏のガラスコレクションが寄贈されたもので、朝倉コレクションは清朝・乾隆ガラス中心で、朝倉文夫と乾隆ガラスコレクションの取り合わせがすぐに頭に結びつきませんでした。
そう言えば、朝倉文夫のアトリエ(谷中、現在休館中)でガラス製品を見たような記憶も・・・。

話を元に戻しましょう。本展のテーマは和ガラス。それは、日本人の日本人による日本人のためのガラス。
江戸期から明治にかけて制作された美しく繊細なガラス製品が次々に観賞者を魅了します。
以下、お気に入りのガラス製品たち(所蔵先の記載がない作品はサントリー美術館)。

プロローグ 「写す」-憧れが生んだ和ガラス

・乳白色ツイスト脚付杯 18世紀 
色も良しだが、ねじれた脚のデザインがかっこいい。

・グラヴュール花卉文ガラス絵遠眼鏡 江戸後期 個人蔵
・遠眼鏡入り根付 江戸ガラス館
貴重なガラス絵付の遠眼鏡とそれにちなんだ小さな根付の遠眼鏡。いわゆるミニチュア嗜好というのだろうか。
根付の小さなガラス絵付遠眼鏡は、とてもかわいい。

第1章 「食べる・飲む」-宴の和ガラス

この章では、飲食用の器に使用されたガラス器が登場する。
お馴染の「藍色ちろり」はじめ「緑色葡萄唐草文鉢」「藍色徳利」「水色徳利」、更に衝撃的なのは「ギヤマン彫り」シリーズの6点。マーブル文様が、今で言うところのレトロモダン。

まずは、透明感ある藍色、緑色、紫色など色の美しさにとにかく惹かれる。今ってこんなに美しい色のガラスってあったかしらと思ってしまった。
よく考えると、古九谷に使用される黄色、紫、緑などの色合が似ている。ガラスでなく磁器なので、透明感は出せないが、使用色は共通する所が大きい。

そして、「ビーズ飾り四段重」「ビーズ飾徳利」など、ビーズ製品は江戸後期には既に制作されていた。古くは正倉院にまでさかのぼるのだろう。ビーズは縮小されたガラス界の結晶だと思う。

第2章 「装う」-身だしなみの和ガラス

ここでは「装う」をテーマに簪、櫛、笄や根付、印籠などが登場する。
「ビーズ飾り梅に尾長鳥文印籠、瓢形根付」は(美光びいどろ史料庫)などは、ビーズで尾長鳥を描いためでたい吉祥の印籠。「ビーズ飾り手拭い掛」(美光びいどろ庫)江戸後期などは欲しい。江戸時代の美、色の美学は生きていた。

第3章 「たしなむ」-教養と嗜好の和ガラス

教養と言えば、文房具。蓋付茶壺や煙管などガラス工芸品の数々。「薩摩切子ガラス」。以前も別の展示で見たような記憶はあるが、ガラスカットが全てというような透明クリアガラス。ガラスカットのデザインはヨーロッパにも引けを取らないと思う。「ビーズ飾り硯箱」(瓶泥舎びいどろ・ぎやまん美術館準備室)は、ここまでビーズ飾も極めたかという細かさ。こういう手仕事は日本人の得意中の得意。更にガラスの色は江戸時代から今もまるで褪せていない所が素晴らしい。

第4章 「愛でる」-遊びの和ガラス

これを遊びというのかは疑問だけれど、風鈴や灯篭、果ては鳥かご、虫かご、提重、酒杯セット、玉すだれといろんなものが出てくる。
「ビーズ飾り蝙蝠文吊灯篭」(神戸市立博物館蔵)。吊灯篭の原点は、昨年「妙心寺展」で拝見した「瑠璃天蓋」などガラス製の仏具が元祖なのではないだろうか。仏具がやがて灯篭として日常の生活用品として普及した・・・勝手な憶測が生まれてくる。

最後にあった何とも涼しげな「富士に燕文玉簾」(個人蔵)は、日本の季節を楽しむのに欠かせないアイテム。すべてガラスの丸玉を連ねて作られている玉簾。生活を彩る、楽しむという点において江戸時代の人々は、現代人以上に色彩感覚デザイン感覚いずれも優れていたのかもしれない。

上階から下の階へ降りる階段から見えるコーナーに要注目。「風鈴の森2010」と題して篠原まるよし風鈴、その数500個がが棚から吊るされている景色はお見事。空間インスタレーションとして和ガラスを飾るにこれ以上相応しいものはないように思います。
昼でも夜でも時間帯、天気によって江戸風鈴のガラスが反射する光の加減は異なることでしょう。

なお、江戸時代の人々の生活にガラス製品が日常的に使われていた様子を美しい浮世絵が説明してくれます。

展示風景、作品画像は「弐代目・青い日記帳」様のブログにアップされていますので、ご紹介させていただきます。

*4/26を前期、4/28~5/23までを後期として何点かの作品展示替えがあります。詳細は美術館HP掲載の作品リストに手ご確認ください。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち」 サントリー美術館

サントリー美術館(港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガレリア3階) 「和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち」 3/27-5/23 サントリー美術館で開催中の「和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち」へ行ってきました。 切子展の例を挙げるまでもなく、この手の展示は同美術館

和ガラス -粋なうつわ、遊びのかたち- 【サントリー美術館】

先週の土曜日に六本木で美術館巡りをしてきたのですが、まずはサントリー美術館で「和ガラス -粋なうつわ、遊びのかたち-」を観てきました。...

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。