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「花ひらく個性、作家の時代-大正・昭和初期の美術工芸」第1期 宮内庁三の丸尚蔵館

宮内庁三の丸尚蔵館で開催中の「花ひらく個性、作家の時代-大正・昭和初期の美術工芸」第1期に行って来ました。
展覧会HPはこちら(作品リストあり)。

本展は、三の丸尚蔵館が平成5年11月開館以来、年に4階の企画展が本展で第50回目の節目となるにあたり、これまで展示する機会の少なかった大正から昭和初期に制作された日本画、彫刻、工芸の優品を選んで紹介するものです。
*会期は下記の通り3期に分かれて全作品展示替えとなります。
・第1期:3月30日(火)~4月25日(日)
・第2期:5月1日(土)~5月30日(日)
・第3期:6月5日(土)~7月4日(日)

第1期の今回展示されていた作品は尚蔵館のスペースを考えれば少数ではありますが、この機会を逃せば次はいつ見られるのか分からない文字通り優品ばかりです。

特に印象に残った作品を挙げます。

・≪古代婦人≫ 藤井浩祐 大正12年 ブロンズ彫刻
まるで、古代の婦女俑のような柔らかな曲線を描き身体をひねるポーズを取る女性。解説によれば「静かな女性の雰囲気を出したかった」。本作と似た作品で≪静かな水≫大正12年は再興院展の出品作。

・≪肇国創業絵巻≫(ちょうこくそうぎょうえまき) 昭和14年
昭和16年が神武天皇即位から2600年にあたるとされ、この年様々な記念祝賀行事が開催された。本作品は、「皇紀二千六百年奉賛展覧会」で展示され、その後秩父宮に献上された。
文字通り国を挙げての制作で、蒔絵の装幀全体、意匠、および軸の蒔絵を担当したのが松田権六。軸の蒔絵の精緻な細工(これは大注目!)、布端に取り付けられた金金具の意匠や、表紙裂(担当:龍村平蔵)、組紐:道明新兵衛、桐箱:山崎緒之助。これらは正倉院宝物に範をとった。

絵巻の絵を担当したのは、横山大観ほか9名の画家であるが、今回展示されていたのは、運良くと言って良いのか安田
靫彦が担当した部分であった。料紙自体の美しさに目を奪われつつ、安田靫彦お得意の歴史画が繊細な線描で上品に仕上げられている。

・≪飛泉≫ 横山大観 双幅 昭和3年
実はこの作品見たさに出掛けた。この双幅の滝の流れは実際に見たらさぞや・・・と思ったのである。縦が172.3?×横71.5?の大幅の双幅は、素晴らしいの一言に尽きる。
大観の作品全てが好きでは決してないが、彼には巨匠に相応しい名品があることは間違いない。本作で特に気になったのは右幅の岩の描き方。右端にほぼ真っ黒に少しだけ突き出た岩とそこにわずかばかり生えている松。そして滝の向こう側にかすんで見えるのは向かい側の岩肌だろうか。荒々しい滝の峻烈な流れからは、絵の前に立つと「気」を感じる。画家が気持ちを込めて描いた作品からは、絵の前に立った時「気」感じることがあるが、この絵はまさにその典型だった。金字の落款も他作品では見られないものだと思う。

・≪進馬図≫ 橋本関雪 六曲二双 昭和8年
こちらも縦202.5?×横435.0の大屏風。昨年開催された「皇室の名宝展」で展示されていた鏑木清方≪讃春≫1933年と同じく、三菱財閥の岩崎家から寄贈された献上屏風のひとつ。
本作制作には何と5年の歳月が費やされており、文字通り間雪、集大成と言えるだろう。当初予定していた「波濤図」に納得がいかず、全てやり直して本作品の馬を天皇に捧げる≪進馬図≫が完成した。
生きているかのような三頭の馬。これまた大画面の前に立つと見惚れる。

・≪渓澗≫ 宇田荻邨 昭和2年 二曲一双
宇田荻邨の作品もなかなかお目にかかれない。この作品は、やまと絵風様式をとりつつ写実的とのことだが、色彩が溢れているというのが第1印象。次に目を細部まで移していくと、樹木の幹の表現、鳥、葉の葉脈、川の水はねに至るまで丁寧に描きこまれ、実際の風景以上に緑溢れ生命感を感じる。

この他、竹内栖鳳や河合寛次郎の≪窯変草花文合子≫など見どころ多数です。
第二期、第三期も楽しみ。

*第1期は4月25日まで。注:毎週月曜、金曜が休館日です。

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