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「朝鮮陶磁-柳宗悦没後50年記念」 日本民藝館

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日本民藝館で開催中の「朝鮮陶磁 -柳宗悦没後50年記念」に行って来ました。
日本民藝館HP → こちら

柳宗悦が蒐集した朝鮮陶磁のコレクション全250点が一挙に公開されるというまたとない機会。
やきもののお好きな先輩ブロガーの「Art&Bell by Tora」、「いづつや文化記号」様も早速行かれて、記事をアップされておられます。
詳細は諸先輩の方々のブログをご参照いただくことにして、私の拙い感想をば。

日本民藝館を訪れるのは今回で2度目。
あの大谷石(私は大谷石が好き!)のたたきで靴を脱ぎ、飴色になった木の床を本当なら裸足で歩いてみたい衝動にかられるが、肌寒い季節なので無理。スリッパに履き替えてまずは好きな所から探訪を始める。
企画展展示室は2階の奥にある大きな部屋なのだが、通常展示と併せて朝鮮陶磁作品はあちこちに展示されている。

民藝館の展示室内にある家具が好きで、あそこの椅子に腰を落ち着けると、なかなか椅子から離れられなくなる危険。
韓国の民画や李朝家具を愛でつつ、最初に入ったのは古陶磁の部屋。
次に入ったのは、民藝と言えばこの人、濱田庄司の作品がメインになっているお部屋だった。
後少しで読了の白崎秀雄著「北大路魯山人」(日本経済新聞社刊)によれば、魯山人は柳宗悦および民藝、そして民藝に属する作家たち(濱田庄司、河合寛次郎、バーナード・リーチら)を悉く罵倒し続けたという。

曰く「君の云ふ上手物は駄作の上手物であって、名作の上手物をまだ凝視したことが無いらしい。(中略)『用途を離れたる工芸はない』との君の持論は良い。それならば、其用途には王者適用の工芸、貴族富者の用途たる工芸、中産無産と、それぞれの生活に階級があって一律一体を許さない」、魯山人は「用」の内容は階級によって異なると明言したのだった。~白崎秀雄著「北大路魯山人」(日本経済新聞社刊)から一部抜粋。

魯山人らしいと言えばらしい発言。
しかし、人間日々名作の上手物ばかりに囲まれた暮らしをしたいのだろうか。
そういう方もいるのでしょうが、私としては駄作の上手物を愛着をもって使用する楽しみもありだと思う。
この展覧会を見ていると、ますますそのような思いが募ってきます。

数々の朝鮮陶磁のやきものは、ほぼ種類別にひと塊りに展示されている。
注目は、展覧会チラシに掲載されている白磁大壺かもしれない。けれど、私の心を大壺よりもしっかとつかんでいたのはちいさきものたち。まずは水滴。
どこから水が出てくるのかなと思うような様々な発想のもとに生み出された小さな芸術。
陶肌が柔らかく優しい白磁もあれば染付あり。
必ず欲しい1点が見つかる筈。

TV「日曜美術館」のアートシーンで取り上げられていた「にんにくおろし」。私は大根おろしだとばかり思っていたが、今にして思えば、すりおろす部分が大根おろしにしては小さすぎる。
変わり種では、デザイン多様な「餅型」や染付の化粧道具一式なんてのもあって、これは一見した時、何であるかまるで分らなかった。
決して洗練しているとは言えないけれど、無骨な形にも味わいは見いだせる。むしろ、その武骨さこそがいとおしい。

正統派(?)朝鮮陶磁の作品群。

本展を企画して図録が発行されているが、表紙は先に挙げた大壺。背表紙を飾っているのは、柳が一番最初にコレクションしたという「染付秋草文面取壺」。浅川伯教から柳へ1914年に贈られたもので、ここでの出会いがなくば、本コレクションもなかったかもしれない。それを思うと、出会いの大切さを痛感した。

白磁だけでなく15世紀から17世紀までの韓国陶磁を一同に集めている。
したがって、粉青、刷毛目、黒釉、粉引、辰砂、鉄砂、、青磁象嵌、飴柚なども揃う。

図録の誘惑に負け、またしても買い込み展覧会の余韻に浸る。
見返しつつ、この中でどれか一つ差し上げましょうと言われたら何を選ぶか、「白磁共手水注」か第1号の面取壺かなぁ。
小さな水滴もいい・・・ふぐ型のも愛らしかった・・・。

と夢を見つつ感想を終えます。

本展はやきもの好きな方にはオススメです。

*6月27日まで開催中。

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「朝鮮陶磁 - 柳宗悦没後50周年記念展」 日本民芸館

日本民芸館(目黒区駒場4-3-33) 「朝鮮陶磁 - 柳宗悦没後50周年記念展」 4/1-6/27 創設者、柳宗悦の没後50周年を記念し、彼の眼によって選ばれた館蔵の朝鮮陶磁、約270点を展観します。日本民芸館で開催中の「朝鮮陶磁 - 柳宗悦没後50周年記念展」へ行ってきました。 ...

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はろるど様

こんばんは。
「蓮池図」。宗達、光琳もよく主題にしてましたよね。
やっぱり朝鮮絵画、中国絵画の流れは脈々と琳派へも受け継がれた
ということでしょうか。
宗教とのからみもあるのかな。

No title

にんにくおろしにはびっくりさせられましたね。陶磁というと器や壺のイメージばかりでしたが、あれほど様々なシーンで使われていたとは思いませんでした。

民画も楽しかったですね。蓮池図の主題、人気だったのでしょうか。とても目につきました。

ジバコ様

再びご教示有難うございます。

> 民藝運動を罵倒していることは、そこで生まれたものが朝鮮古陶磁に限らず日本の伝統的古陶磁に比しても美的レベルが低すぎるということだったいうことでしょう。
> ワタシはその点に関して個人的に同意します。

→ 仰る通りですね。魯山人にしてみれば彼の「雅」「美」には及ばない作品であったと
  評価していたのだと思います。
  

No title

meme様

矛盾はありません。
魯山人が若い自分から朝鮮に渡り、後に自費で朝鮮に渡って古窯の調査をおこなったこと、東京で朝鮮古陶磁を販売するために彼地に行って収集したことなどから民藝作家等の作品よりは高く評価していたと思います。

民藝運動を罵倒していることは、そこで生まれたものが朝鮮古陶磁に限らず日本の伝統的古陶磁に比しても美的レベルが低すぎるということだったいうことでしょう。
ワタシはその点に関して個人的に同意します。

とら様

こんばんは。

とら様のブログも拝見しましたが、韓国の民画について
画像入りで詳しく掲載されておられますね。
私はメモを取るのが億劫で、民画についてはほとんど詳細を
触れることができませんでした。
李朝の家具も素敵ですが、あのどっしりしたテーブルと椅子が
MY roomにあれば・・・と見果てぬ夢を見ています。

ジバゴ様

コメント有難うございます。
確かに魯山人は民藝作家をも面罵しています。
しかし、民藝活動にも批判的だったはず。
そこで愛でられた朝鮮陶磁は可だとすれば、矛盾はないでしょうか。

再び同著から引用させていただけば「魯山人の趣味は、正しく日本美術の
伝統を踏まえ、広く格調高い『雅』であった」ようです。

No title

こんばんは。

わたしもアレは「大根おろし」とばかり思ってました。
アートシーンを見て驚きました。
水滴もコレクションも満喫してきました。

とにかく陶磁と絵画と家具と建物が一体となった素晴らしい展覧会でした。

No title

そうは言っても、やはり魯山人のいうことのほうが御尤もだと思いますね。
魯山人が言ってるのは朝鮮陶磁は可でジャパンの民藝作家の作る作品がツマランということなんだと思います。そこは個人的には賛同したいです。
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