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複合回路 vol.1 「田口行弘展」 ギャラリーαM

taguchi

馬喰町のギャラリーαMで2010年度新シリーズ「複合回路」が始まっている。
第1回は、水戸芸術館学芸員の高橋瑞木氏をキュレーターに迎え複合回路-「田口行弘展」4/17~5/26である。

高円寺にかつてあり、現在は清澄白河に移転した「無人島プロダクション」(扱ギャラリー)の最後の展覧会で、田口行弘さんの映像作品が一番印象に残っており私の記憶にしっかり刻まれた。
そして日本での個展開催。

作家プロフィールはご本人のHPに詳しい。→ こちら
作家さんご本人のブログも面白い。作家の拠点であるベルリンなどの様子が分かる。→ こちら

また、展示風景画像は、ブログ「フクヘン」に掲載されています。→ こちら

私も前述の無人島プロダクションでの映像1点しか拝見しておらず、田口さんがどんな活動をされてきたのか先入観なしの状態でふらりと出掛けた。
ギャラリーαMは地下1階にあるが、地下への階段を下りて行く途中、やけに階段の踊り場が暗く、地下1階から漏れてくる光の少なさに、ちょっぴり厭な予感が走る。まさか休みってことは・・・、今日は日曜でも月曜でもない。

ギャラリーの入口はぽっかり開いていた。
しかし、これまでのαMとは思えない程、照明が落とされている。

最初に見えたのは何かの影。
よく見たら、観葉植物の鉢の影だった。
入って右のスペースにもワイン瓶に活けられた大きな百合が1本。そして背中の壁には百合の影が・・・見える。

左を向けば、何やらガラクタと言ってしまうと失礼かもしれないが、自転車の片輪、椅子、ギター、金属製のボウルに泡だて器、水差し、マグカップ、軍手などなど実に雑多なモノたちがてんで勝手に散らばっているように見えた。
中央には大きめのスクリーンがあり、私が行った時にはこのスクリーンに「鹿」がいた。
入口近くにある段ボール箱を利用した小さなスクリーンでは、ケントリッジの≪俺は俺ではない、あの馬も俺のではない≫2008年が一瞬頭によぎる影絵の映像作品が流されている。こちらは、音付き。

入口から中央スクリーンの方を見ていたら、柱の陰で見えなかったが、一人の男性が何やら作業をしておられる。
「もしや…作家さん?」勇気を持ってお声掛けしてみたら、ビンゴ。田口さんご本人だった。
しかも、この時ギャラリーのお客は私だけ。
今回の作品など、ご本人から沢山お話を伺うことができた。

実際の会話展開順ではないが、お話の内容をかいつまんで以下にまとめてみる。

田口「今回はここ(展示場所)へ最初に来た時、洞窟みたいだなと思ったのが始まり。洞窟から浮かぶイメージを作品化していった。影絵をテーマにしようと思ったのも洞窟の暗さを利用した。モノには光を当てると必ず影ができる。それで、今回は影絵でやってみようと思った。」

私「だから、ラスコー壁画が掲載されている雑誌から動物を切り抜いて、影絵のモチーフにされている訳ですね。」

私「中央スクリーンに映っている円はコロナ(太陽)のように見えます。でも、もともとの仕掛けは白熱灯。これはどうなっている?」

田口「白熱灯の画像にエフェクトをかけることで色の変化を出している。」

私「小さな小さなスクリーンに映っているのは展示風景の早回しのようですが、これは?」(スクリーン左脇にある三脚上の映像)

田口「展示は毎日ごちゃごちゃいろいろとモノを動かして可変させている。その瞬間をカメラで納めて、1週間に1度まとめて編集し展示記録を作る。最終的には展示期間中の記録映像作品になり、観客もこの映像の一部として取り込まれる時もある。」

私「毎日動かすってことは、毎日来るとスクリーンに映し出される影絵の部分が変化しているということ?」

田口「そう。毎日、変わります。今日のは鹿じゃなくて、馬を作っているはずだった(笑)」

手前の映像作品について
私「この映像作品はメインの作品とはまた違う?」

田口「こっちは中央のとは、一応別作品になる。ここから色んなことができそうだなと思って、まだ制作途中と言っても良いかもしれない。影絵をテーマに始めたが、調べて行くと奥が深いし、光や影を扱うアーティストもボルタンスキー、エリアソンなど大勢いる。自分の味をどう出して行くか、毎日手探りで思考錯誤の連続。」

私「こちらの映像は音が入っていますが、この音は?」

田口「友人と二人で、ここに置いてあるモノを叩いてセッションした時の音を録音し使用している。」

私「今、映像に人がジャンプしながら横切ったのですが、あれはどなた?」

田口「僕です。」

私「先程拝見した、記録映像の冒頭部分でも田口さんらしき方が体操のようなポーズをして始まりますね。あれも、やっぱり田口さん?」

田口「そうなんです(ニッコリ)」

そして、お話の最中、私の斜め迎えにあるセサミストリートのキャラぬいぐるみがこちらに背中を向けているのが気になった。帰り際、確認すると「こいつには、もう少ししたら出番を与えます!」とのこと。
田口さんは、様々な所から集めたモノをいろいろ置き換えて、その影をスクリーンに映し、記録し映像化する。
制作過程もご本人によるパフォーマンスも記録映像も全て作品。

展覧会に1週間単位で来れば、どんな風に変化して行くのか、その様子も楽しめる。

作品は現在制作中で、訪れた私自身も作品の一部になったかもしれない。スクリーンに影を作って遊んでみたら、とての楽しかった。

中央スクリーンの影絵、コロナの光の諧調、展示空間自体の光の量、室内を囲む壁に投影される複数のモノたちの影。
展示空間そのものも一つの作品。
作品が幾重にも複層した空間を観客は思い思い楽しめるはず。
そして、もうひとつ。展示空間に小さな仕掛けがあります。まだ、自身で気付かれたお客さんはいないとか。。。

な田口行弘さんご本人が企画されたイベントもお楽しみのひとつです。
私もできる限り、参加したいと思います。

●会期中の主なイベント(詳細はギャラリーまでお問い合わせください)
・ワークショップ「みんなで影絵を作ろう!」5月1日(土)11時~18時
・映画鑑賞会「アクメッド王子の冒険」5月8日(土)18時~19時半
・Music Live by馬喰町バンド 5月15日(土)17時半~20時
・クロージング・パーティーby南風食堂 5月22日(土)18時~21時

*5月26日まで開催中。オススメします。

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「複合回路 - 接触領域 - 第一回 田口行弘」 ギャラリーαM

ギャラリーαM(千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビルB1F) 「複合回路 - 接触領域 - 第一回 田口行弘」 4/17-5/26 今年もαMのシリーズ展は見逃せません。ギャラリーαMで始まった新企画、「複合回路」から「接触領域 - 第一回 田口行弘」へ行ってきました。 田口行

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