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黒川古文化研究所名品展-日本刀・江戸絵画・中国考古文物の精華- はじめての美術館72

kurokawa

黒川古文化研究所は西宮市苦楽園の高台の絶景眺望の地に建っています。
阪急電車夙川駅からタクシーで10分程度。バスだと「柏堂町」バス停から800mですが、行きはかなりの登りです。

黒川古文化研究所は古文化財を学術研究の資料に提供し、かつその保存を図るために昭和25年10月に設立された財団法人の研究所です。
詳細は同研究所HPをご覧ください。http://www.kurokawa-institute.or.jp/

年に2回(春と秋)に、代表的な所蔵品を市田に鑑賞できる機会を設けておられ、今回は第103回展観「黒川古文化研究所名品展」に行って来ました。
併せて、鑑賞講座「江戸絵画を鑑定する~「真」「贋」のはざまで何をみるか?~」杉本欣久研究員も聴講し、これも大変興味深く参考になる内容で、その後、鑑賞ポイントが変わったかなと思います。

さて、同研究所の誇る名品の数々の中から印象に残った作品をご紹介します。

<江戸時代の絵画>
・田中訥言 「嵐山桜花図」 
田中訥言は尾張の復古大和絵派の祖と言われ、はじめ京都狩野派石田幽汀に学び、のちに土佐光貞に師事する。徳川美術館など愛知県内に残る作品はかなり多い。本作は、嵐山の春の情景を俯瞰的に描くが、ゆるやかな川の流れが心地よい色で表され、眺めていると「春の穏やかな嵐山の1日」の光景が目に浮かぶ。
この季節(行ったのは4月)にぴったりの1枚だった。

・渡辺南岳 「美人図」
28.8×21.2cmの小画面。しかし、机に寄りかかる美人を描いた様の筆致は一切の妥協がない。生え際の髪の毛1本1本、そして笄やかんざしはすけるような鼈甲。愁いを帯びた表情も何とも言えず艶かしい。
ちらりと見える赤い襦袢が画面の中でアクセントになっている。小品であってもガラスケース奥の壁に展示されているのが常であるのに、こちらでは、わざわざ斜めになった台をガラスケース内に設置し、単眼鏡がなくても細部まで見えるように展示方法が工夫されている。こんな心遣いが嬉しい。

・鈴木其一 「暁桜・夜桜図」
暁桜と夜桜をそれぞれ描いた対幅。琳派画家として知られるが、夜桜は墨だけで濃淡を付け、夜の深い空気を表現し、暁のそれは夜がしらじらと明ける様子を見事な墨使いで見せる。桜の精緻な写実表現も素晴らしい。其一作品の中でも優品だと思う。

・渡辺崋山 「乳狗図」 1841年
とても見たかった作品。右側にある岩?なのか、形が奇怪である。親犬はどこを見ているのだろう。正面から見ると左方向を首をねじって見ている。その下には、白い子犬が母犬の影から様子を伺っている。敵でも見つけた?母犬の前足は地面から持ち上がっている。犬の目はキラりと光る。
画面手前の地面に生える雑草が妙にリアル。本作品は田原に蟄居中に描かれたもの。

・司馬江漢 「水鳥図」 
この作品が江漢のものとは最初まるで思わなかった。彼の絵は西洋画風のものあり、今回のような異常なまでの精緻な表現の作品ありで、八面六臂。特に凄いのは白い水鳥の羽の表現。羽毛の線1本1本描いている。また水鳥の眼には胡粉の点描で光を表す工夫を見せる。

・西山芳園 「雪中龍安寺図」
雪に埋もれる龍安寺を描いているが、単なる雪中表現に留まらず、冷たく凍える空気感まで画面上に描出している点が見事。し~んとした雪のお寺の情景、そして手前の3本の松の木は、画面内におさまらず、元気良く枝を伸ばす。
芳園は江戸時代後期の画家で、松村景文の学んだ四条派の大阪人。

・河村文鳳 「青緑山水図」
河村文鳳は今回初めて作品を観たように思う。岸駒に学んだ。大幅の山水図だが、手前の樹木に顕著な太く黒い輪郭線が特徴的。

他に、昨年和歌山県立博物館での回顧展を観た野呂介石「熊野真景画帖」、鈴木芙蓉「熊野名勝図画」が良かった。

<鎌倉時代の刀剣>
もう少し、日本刀鑑賞の勉強してから再度こちらに臨みたい。展示作品9点のうち、1点を除き重要文化財と国宝(1点)。先日、細川家の至宝で漸く波紋の違いを理解することができたが、刀鑑賞には決まりがある。刀鑑賞講座を受講して見方を学びたいが、この時は、違いがまるで分からなかった。猫に小判状態です。

<中国の考古文物>
中国の古美術品も同研究所所蔵品の中では充実している。
玉製品に青銅の鏡、瓦、塼。青銅鏡は戦国時代から前漢時代のものが中心。この鏡の文様について講演会が別の日程で開催されていた。個人的には鏡より青銅器の方に関心があるが、「星雲文鏡」に注目。

*5月16日(日)まで開催中。
開館時間:10時~16時 休館日:月曜日

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