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「チェコ・アニメ 生誕100年 もうひとりの巨匠 カレル・ゼマン展」 刈谷市美術館

kariya

刈谷市美術館で5月30日まで開催中の「チェコ・アニメ 生誕100年 もうひとりの巨匠 カレル・ゼマン展 トリック映画の前衛」を観て来ました。
企画展のHPはこちら。 → http://www.city.kariya.lg.jp/museum/exhibition_2010_zeman.html

チェコやロシアのアニメーションは往々にして質が高い。
本展のサブタイトル-トリック映画の前衛-が気になります。
私はこの分野に関心を持ち始めたのがごく最近なので、カレル・ゼマンももう一人の巨匠とされているイジートゥルンカも知りませんでした。

カレル・ゼマンはチェコ・アニメーション創設者であり、彼は第二次世界大戦中、チェコ・アニメ発祥の地ずりーンを拠点に制作を開始。ジュール・ヴェルヌの原作をもとにした『悪魔の発明』1958年などの斬新な映像作品を創り出し、切り絵やガラスなどさまざまな手法を駆使してトリック映画の王道を歩みました。
本展は、ゼマンの遺族が所有する原画、人形、貴重な制作過程の資料や絵コンテなど約200点の展示や映像作品の上映を通じ、ゼマンの創作活動の全容をたどろうというもの。また、合わせて父・ゼマンと共に映画制作に携わった長女・ルドミラの切り紙アニメーションや絵本の原画も展示されています。

展示は、作品単位に各種資料や原画、作品によっては映像が展示室に流れています。
カレル・ゼマンのことを知らな過ぎるので、とりあえず10時半から始まった『悪魔の発明』の上映を講義室で観ることにしました。
(参考)<上映スケジュール>
○1日1回上映(プロジェクターを使用し、大画面で上映します)
   ・「悪魔の発明」(81分)=10時30分~ 
   ・「インディアンのお話 シリーズ11話」(80分)=12時30分~ by:ルドミラ・ゼマン(切り絵)
   ・「ホンジークとマジェンカ」(67分)=14時30分~ (切り絵)カレル・ゼマン晩年の作品

○常時上映(展示室内の小さなモニターで繰り返し上映しています)
   ・「クリスマスの夢」(11分)・・・・・・常時ご覧いただけます
   ・「プロコウク氏映画制作の巻」(8分)・・・・・・常時ご覧いただけます
   ・「カレル・ゼマンと子供たち」(17分)・・・・・・常時ご覧いただけます
   ・「ロード・オブ・ザ・スカイ」(12分)・・・・・・常時ご覧いただけます

『悪魔の発明』には驚愕した。
今でいう特撮映画で、モノクロなのですが、アニメーションと実写が入り混じった不思議な世界。特に海中シーンは画面がゆらめいていたり、ラストの巨大なタコとか、一体どうやって撮影したのかと思うような場面がいくつも出て来た。
スチル写真を使用しているようだが、そのスチル写真をどうやって撮影したのかもわからない。分からないけど、今の私たち大人が観ても楽しめる映像作品。登場人物は全て人形でなく生身の人間(俳優)が演じている。
ゼマンは語る「当時のチェコ政府は、撮影に必要なものは全て揃えてくれた」と。
その制作技術は、現在の技術でもどうやって撮影しているのか不明な場面があるという。いかに高度なレベルで制作していたのかが察せられる。

1階展示室には、撮影に使用されたスチル写真や潜水艦、登場人物が潜水時にかぶっていた潜水帽(潜水用ヘルメット)など撮影に使用されたミニチュアが展示されている。映画撮影のためのカレル・ゼマンのカットデッサンなども多く展示されていたが、撮影方法はまるで想像がつかない。

他に、ゼマンのデビュー作とも言える『クリスマスの夢』1945年は『悪魔の発明』ほど複雑な映像トリックは使用されていないが、その分シンプルなストーリー展開で、こちらは実写と人形との共演作品なのだが、主人公の少女が愛らし過ぎる!!
クリスマスプレゼントを巡るストーリーで、少女が持っている人形がダンスしたり、最後は少女のもとに帰って来る。
子供の頃の夢をそのまま体現化したような作品だった。
登場していた人形が、そっくりそのまま展示されている。

映画上映用ポスターデザインもかっこいい。

しかし、高度な技術や資材を必要とした特撮映画の制作は、チェコ体制の崩壊と共に終焉する。資材や制作費が少なくてすむ切り絵アニメーションへ移行。ここからは2階の展示室へ。

切り絵アニメーションはカレル・ゼマン晩年作の「「ホンジークとマジェンカ」を観られなかったので多くは語れないが、娘のルドミラの「インディアンシリーズ」よりも切り絵キャラクターが細かい表現になっていたように思う。

個人的には、切り絵アニメーションよりチェコ体制崩壊前の特撮映像がとても面白く興味深かった。

ゼマンに影響を与えた「チェコ・アニメの母」と称されるヘルミーナ・ティールロヴァー(1900-1993)、フランスのジョルジュ・メリエスとの関連性について触れられていたが、いずれの作品も観たことがないため、理解に至らなかったのは残念。特に、ジョルジュ・メリエスは、ウィリアム・ケントリッジにも多大な影響を与えた特撮映画の祖である。彼の制作した「月世界旅行」をやはり見なければと思った次第。
(参考) ジョルジュ・メリエス ⇒ こちら(Wikipedia)

奇しくも、ロシアアニメーション作家の展覧会「話の話」が、神奈川県立近代美術館葉山にて開催中で、こちらにも近々行ってみるつもり。
比較して、ロシアとチェコ作品の違いなどが見つかれば面白い。

*5月30日まで開催中。
本展は、広島国際アニメーションフェスティバル(8/7~8/11)に巡回します。

(修正)5月16日 加筆修正(半分寝そうになりながら書いたので、ボロボロな内容でした。申し訳ございません。)

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伝統と前衛

カナダ大使館の前を通る度、鳥&子供の巨大なポスターが 気になって…ようやっと、最終日ギリギリで行ってみました↓ 「ルドミラ・ゼマンのアニメーションと絵本」展

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luka様

ご無沙汰しております。
今年の刈谷市美のラインナップは素晴らしいです。
秋には宇野亜喜良の回顧展(単独開催!)も開催され目が離せません。
刈谷は名古屋から非常にアクセスが良いです。
JRなら快速で15分程度で刈谷駅着。歩いても10分程度。
記事に後で追加しますが、併設の佐喜知庵ではゼマン展特製のおまんじゅう付
お抹茶セットが300円でいただけます。
犬のキャラおまんじゅうはとっても可愛いですよ。

luka様のお好みで名古屋で今開催されているもの・・・
名古屋じゃないですが、三重県美の「浅田政志写真展」は企画展構成が素晴らしいので
一見の価値があります。
とにかく仕掛けが素晴らしい。
ゼマンと津は日帰り厳しいですが、いずれも30日迄。近鉄特急使えば可能かもしれません。

No title

memeさん今晩は
貴重な情報ありがとうございます。
ゼマンもノルシュティンも必ず行くつもりですが、アクセスが。。一日がかりになりそうです。刈谷の近く(名古屋など)では何かご覧になりましたか?
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