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「細川家の至宝-珠玉の永青文庫コレクション」その2 東京国立博物館 

hosokawa2

前回の続きです。
本展の作品リストは東京国立博物館のHPに掲載されています。以下。
http://www.tnm.go.jp/jp/exhibition/special/201004eisei_list.html
今回は第Ⅰ部で心に残った作品ですが、本展図録の分厚いことと言ったらもう。展示会場で拝見していて、中国絵画の類が東京展では展示されていないことに気付きました。
山水画はじめ、10点強の中国絵画のコレクションが出ていたのですが、京都展あるいは九州展どちらに出展されるのでしょうか?非常に気になります。
図録に展示会場の記載がないことも気になりました。

第Ⅰ部では、細川家の歴史とそれにまつわる美術を展観します。

第1章 戦国武将から大名へ
第Ⅰ部は歴史資料が中心であるせいか、観客の進みが遅く混雑していた。

・兜
細川家歴代の所用した兜の数々。辻惟雄氏の「かざりの美」を思い出させるような装飾的な兜が揃う。先日、多摩美術大学で辻氏講演「美術とかざり」の講義を拝聴し、
スライドの中で「風が吹いたら兜が風に吹き飛ばされ、それに負けじと首を鍛えるつもりなのか。」と冗談も飛び出すような豪勢な飾りの付いた兜を紹介していただいた。
本展で展示されている兜も凄い。兜のてっぺんから山鳥の尾がそそり立っている。箒かと一瞬思った。そうかと思えば、山羊の角をもっと長くしたような、どう考えても
邪魔になりそうな左右に長く伸びた角のような飾りが付いたものもある。

・「鳥毛陣羽織 九曜紋付」
細川斉樹所用の雨具だったらしい。19世紀のものとはいえ、素晴らしく保存状態が良い。一面が黒い鳥の羽根で覆われており、いかにも暖かそう。こちらもデザインがかっこいい。

・「柏木莵螺鈿鞍」国宝 *5/9で展示終了
・「時雨螺鈿鞍」国宝 *5/11から展示中
2つの国宝認定の鞍はいずれも鎌倉時代のもので、現代では再現不可能な螺鈿細工を施してある。いずれも螺鈿細工を観て正倉院宝物を思い出した。
黒漆の鞍から浮き出る夜光貝の装飾。これぞまさしく「かざりの美」。「時雨螺鈿鞍」の柳のように見える樹木の下にいるのは蛙だろうか?

他に織田信長、明智光秀関係の書状や細川ガラシャの消息、ガラシャの消息は5/11から展示されている細川忠興宛の涙の雫のような流麗な文字が印象深い。

第2章 藩主細川家
・宮本武蔵「鶉図」 重文
剣豪宮本武蔵は絵もよくする人だったのは著名なところ。武蔵の水墨画はあちこちで観ているが本作は初見。宮本武蔵の基準作と言われるほど代表的な作品。

・矢野良勝・衛藤良行筆「領内名勝図巻」*全14巻のうち1巻を展示。期間中巻替。
これが実に天晴れな作品だった。5月22日に展示されていた巻が素晴らしい。那智の滝や幾何学的な岩を執拗に連続させた景観描写が忘れられない。

・杉谷行直筆「富士登山図巻」*期間中巻替。
江戸時代の富士山は活火山だった筈だが、ここでは火口付近の様子まで詳しく写生されている。この登山図巻は宗教的な富士講用のものか、殿様の科学的地理学的興味による発注かどちらなのだろう。

5/11より展示されている一連の博物図譜資料も見逃せない。「毛介綺煥」(もうかいきかん)「游禽図」「昆虫胥化図」など、特にアサヒガニを詳細に描いた「毛介綺煥」は必見。「昆虫胥化図では、実に37もの昆虫類が克明に描かれている。当時大名の間では博物趣味が流行していたとか。西洋のブンダーカマーを思い出す。

第3章 武家の嗜み-能・和歌・茶-
細川家の所有する能衣装の華麗さは特筆もの。個人的には「鬘帯」(*5/11から展示)の愛らしさが好ましかった。
能面、狂言面も展示替えで多数出展されている。

茶道具は、思ったより感心しなかった。
・「筒釜」大西五郎左衛門作 *5/11から展示
珍しい筒型の釜はシャープですっきりした形。当時としては珍しい形で最先端をいっていたんだと思う。

・「利休尻ふくら」
・「黄天目 珠光天目」
・「柿の蔕茶碗」
・「黒楽茶碗 銘 おとごぜ」
・「円文螺鈿茶器」
以上が印象に残った茶道具類。

前回今回と駆け足で細川家の至宝を観て参りましたが、これだけあれば図録も厚くなるというものです。
どうにも中国絵画コレクションが気になるので、京都展は中国絵画があれば行く予定。

なお、細川家の当代細川 護熙 氏と糸井 重里 氏の対談の記事が以下のサイトよりご覧いただけます。
・「ほぼ日刊イトイ新聞」-「細川家の平熱」
http://www.1101.com/hosokawafamily/index.html

*6月6日(日)まで開催中です。
<巡回先>
京都国立博物館:平成23年(2011)10月8日(土)~11月23日(水・祝)
九州国立博物館:平成24年(2012)1月1日(日・祝)~3月4日(日)

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