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平城遷都1300年記念「大遣唐使展」 奈良国立博物館

KENNTOUSI2

DAIKENNTOUSHI

奈良国立博物館で開催中の平城遷都1300年記念「大遣唐使展」に行って来ました。

展示替えがあったため、2度行ったのですが結局記事を書いているのは最終日当日の朝。何という体たらく。

遣唐使といえば、誰もが社会か歴史の授業で習っている筈。その歴史は西暦630年、唐の時代に日本の公式使節団「遣唐使が初めて派遣されました。以後894年の遣唐使派遣停止に至るまで、山上憶良、阿部仲麻呂、吉備真備、鑑真、最澄、空海とこれまた誰もが一度は名前を聞いたことのある有名人たちが、海を渡って大陸から情報や知識、文物を日本にもたらしたのです。

本展は約220件の展示品によってダイナミックな日中交流の様相と、大陸文化を吸収し成長・変貌をとげた日本の軌跡をたどるものです。

何しろ展示品は展示替えがあるとはいうものの220点。
これらが次の7部構成で展示されています。なお、現在奈良国立博物館の西真館が工事中のため、第三部以後は本館を使用しての展示となっていました。1回目に行った時は、まだ混雑がなかったため良かったのですが、2回目は観客も増えており、本館の展示ケース間の通路が狭いため、作品を見るのにややストレスを感じました。

第一部 波濤を越えた日中交流
第二部 国際都市長安と唐代宮廷文化
第三部 ドキュメント遣唐使 <第一期=7世紀>
第四部 ドキュメント遣唐使 <第二期=8世紀>
第五部 正倉院の時代 宝物の源流と奈良朝の工芸品
第六部 外交の舞台 アジアの秩序と諸国間の関係
第七部 ドキュメント遣唐使 <第三期=9世紀>

これらの中から、とりわけ印象に残った私個人の見どころを挙げておきたいと思います。

1.海外からの里帰り品
・吉備大臣入唐絵巻 第一巻、第四巻 ボストン美術館
・菩薩半跏像 フィラデルフィア美術館蔵
・観音菩薩立像 ペンシルバニア大学博物館
・琉璃堂人物図 伝周文矩筆 メトロポリタン美術館蔵
・照夜城図 韓幹筆 メトロポリタン美術館蔵

どれも素晴らしい作品ばかりで、またしてもいつものように「これを逃すといつ見られるのか分からない」という強迫観念にとらわれてしまう、そんな作品たちでした。
吉備大臣入唐絵巻は、何と27年ぶりの公開で平安時代の絵巻物の名品中の名品。平安時代制作にもかかわらず、状態は極めてよく、彩色もよく残っている。やはり公開機会が少ないため良好な保存状態を可能にしているのだと思われる。本絵巻についてはNHKでも特集番組を制作して紹介していたため、私も最初に本作を見た後にTVを見て絵巻のストーリーや見どころを理解することができた。術を使用したり、毀誉褒貶に相手を目くらましさせる吉備真備の姿がコミカルな描写で描かれている。人物の頬の赤みが、後の時代の絵巻にもあてはまる特徴で、これが人物を愛らしく見せる。

フィラデルフィア美術館の菩薩半跏像はエキゾチックで、大陸伝来の特徴がよく現れている。日本初公開。私は薬師寺の聖観音菩薩立像と並んでいた石像の菩薩半跏像が好み。腰のひねり具合、ゆったりとした体躯。非常に大らかな印象を受けた。

2.墳墓の壁画と出土品
・仕女図
・仕女調鳥図 
お墓は違えど、両者は墳墓に描かれた壁画の一部。唐時代のものが、よくこれだけきれいに残っているなと感心しきり。線描の美しさは現在にも通じるものがある。
・武人俑
この武人俑の造形の面白さは一目見たら忘れられないかもしれない。2回目に本展を訪問する前に橿原考古学研究所で平伏俑なるものを拝見したが、あごがしゃくれ、墓を守る役目を与えられたのか狛犬の阿吽像を思い出した。

3.書の名品
唐から日本にもたらされたものの中には書の名品もあり。
出展作品の半分が台東区立書道博物館蔵のものだったのは、やや新鮮味に欠けたが、三井記念美術館蔵の「孔子廟堂碑拓本」虞世南筆、「石台孝経拓本」玄宗筆、見たことはあるとはいうものの王義之、顔真卿、緒遂良など名だたる書家の作品が並ぶ。

第2会場
4.国内の仏像名品たち
・観音菩薩立像 堺市博物館
・観音菩薩立像 金剛寺
などなど、仏像名品がずらり。お気に入りの一体が見つかると思う。

5.仏画の名品
2回目の訪問時に、やはり来てよかったと思ったのはこの仏画を見られたこと。
中でも、国宝「普賢延命像」松尾寺蔵はすばらしかった。平安時代12世紀の仏画の名品である。彩色、装飾いずれも素晴らしく、この前でしばし陶然としてしまった。

他に、地味な存在ではあるかもしれないが、大宰府で出土された「青磁三足壺」観世音寺蔵、冒頭で紹介されていた「青磁四耳壺」東京国立博物館蔵などやきものの世界でも大陸からの影響の多大さが伺いしれた。

*本日6月20日で終了です。

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『大遣唐使展』あと2日です。

奈良国立博物館の『大遣唐使展』も4月から2ヶ月と2週間。長いと思いましたがあと2日で終了です。 <吉備大臣入唐絵巻>などまったく、巻き替えされていませんので、少し後のことが心配です。この絵巻についてはすでに言及しています。 中国からアメリカから...

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kazupon様

こんばんは。

3回とは素晴らしい。
図録を見つつあれこれ振り返ってみたのですが、
印象に残った作品は割合楽に絞り込めました。
もう少し仏像をじっくり鑑賞したかったです。

それにしても、最後の最後にあんな凄い平安仏画が
出てくるあたりが奈良博特別展だなぁと感慨深かったです。

こんにちは

『大遣唐使展』は期間があると思っていたら、もう終わってしまいました。地元でも3回しか行けませんでしたが、内容豊かな展覧会でしたね。中国の壁画の迫力もそうですが、久しぶりの松尾寺の平安仏画も楽しかったですね。
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