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「わたしのニキ」 ニキ美術館

2009年8月末をもって閉館した栃木県那須高原にあるニキ美術館が、7月1日~8月31日まで期間限定で再開しています(除く水曜日休館日)。

ニキ美術館は1994年、極彩色の豊満な女性像で知られるフランスの女性彫刻家ニキ・ド・サンファル(1930~2002)の作品を紹介する施設としてオープンした。200点余りのコレクションは、ニキ作品に魅せられた館長の故・増田静江さんが収集したもの。ニキの作品をまとまって見ることができる世界唯一の美術館として知られていたが、増田さんが昨年亡くなり、惜しまれながら閉館した。 ~毎日jpより引用

2006年7月に名古屋市美術館に巡回した「ニキ・ド・サンファル」展は、今でも忘れられません。あの展覧会ではじめてニキ・ド・サンファルの世界を実体験したのでした。以下、その時の感想(こういう時、ブログ書いてて良かったと思う)。
http://memeyogini.blog51.fc2.com/blog-entry-45.html

当時の私にとって、那須高原は海外に行くより遠く感じていましたが、東京へ移って来ても那須へ行くことのないままニキ美術館は閉館。twitterで、「ニキ美術館が今夏だけ再開される」との報を知り、栃木県アートと温泉を巡る日帰り旅行を決行し、漸く本日(2010年8月15日)行って参りました。

まず、入口。
予想だにしなかった「黒門」が迎えてくれます。
普段から、自分が行く美術館の場所や交通手段やは調べても、画像は見ない性質なので、まさかの黒門出現に驚く。門をくぐると、ニキの描く巨万の女性像(ナナ?)をかたどった入口を示す小さな標識が。
見渡す限りの樹木。根津美術館の庭園を思い出していただくと良いかもしれません。庭内にはせせらぎが流れ、ちょうど到着する前に通り雨が来たばかりだったので、池から水蒸気が立ち上り、幽玄さがあたり一面に漂っています。細い小道を奥に辿って行くと、池の向うにはっきりと白い美術館が見えて来ました。

臨時開館の特別展「わたしのニキ」では、ニキ・ド・サンファルの作品を心から愛し、彼女を崇拝していた同館創立者:増田静江さんとニキとの交流から展示が始まります。
1980年に増田館長がニキに出会う最初のきっかけとなった作品≪恋人からのラブレター≫ はじめ、ニキからの手紙
が何点も展示されており、両者の友情を強く感じます。
増田静江さんご自身も数年間、絵を描いていたとは知りませんでした。増田さんの絵画も20点ほど展示されていますが、徐々に作風がニキっぽく変わって行く、影響度合いの強さが伺えます。

そこから先は、ニキの世界を満喫。
極彩色の彫刻作品の数々、もちろん名古屋で未見の作品も何点も拝見し、やはりここはニキの作品を鑑賞するためのベストな環境が整っている美術館なのだと思いました。
初期の射撃絵画の作品からは、名古屋市美で強い印象を受けた「赤い魔女」とも再会を果たし、2006年の展覧会が脳裏に蘇ります。ニキがライフル銃を携えた写真を見て、美女とライフルというのは実に様になると、映画「ニキータ」や「アサシン(暗殺者)」(あちらはライフルでなく短銃でしたが)を思い出したり・・・。
実は、初期の作品が一番好きだったりするのです。

大きく切り取られた窓辺には、木製長椅子が置かれ、ぼ~っとニキの作品を見つつ、庭の緑や小川の流れを愛でることも可能で、緑あふれる環境に囲まれて、ニキの鮮やかな彫刻がより一層映えるように思います。

そして、丁寧な作品解説にも関心しました。受付で無料の観賞用シートを貸していただける上に、ニキ作品には多くのメッセージが描かれていますが、全て和訳のキャプションが付いています。

彼女は美人モデルとして活躍後、アートの世界に入ります。
女性という性や幼少期の抑圧からの解放、彼女の鬱屈とした内部を看破する手段が射撃絵画の始まりだったのでしょう。以後、絵画、彫刻、いずれにおいても、色彩や大胆な形状に潜んだ強いメッセージを忘れることはできません。
晩年、初来日したニキは、京都で仏閣を観光し、強い感化を受けたといいます。
来日後に手がけた≪ブッダ≫1999年は、彼女は仏の姿に一体何を観たのでしょう。
正面からは分かりませんが、後ろに回ると背中に大きな空洞があり、豊満な大腿部、一つ目、金銀をはじめ多色な仏像は静かな瞑想の境地とは大きく異なっているようでした。

隣にあった、≪ギルガメッシュ≫も古代神話に登場する生きもの。こちらは主に青色で統一され、彼女の作品にしては珍しく細い腕や身体や脚で、私はこちらの作品にも惹かれました。

個々の作品やニキ・ド・サンファルの紹介は、ニキ美術館のサイト(以下)に詳細が掲載されていますので、関心がある方はご参照ください。
http://www.niki-museum.jp/index.htm

館内では、スコーンセットはじめカフェがあって、ゆっくりくつろぐこともできます。そして、迎えて下さったスタッフの皆さんの温かさにも感謝です。

今後の美術館再開の見通しは立っておらず、寧ろ移転の方向を探っているとのことですが、移転先も見つからず。
このお庭と建物は一体どうなってしまうのか。当面、作品収蔵庫としての機能を果たしていくそうです。
一人でも多くの方に足を運んでいただけたらと心から願っています。

*8月31日まで(注:水曜休館)。9:30~17:00
ニキ美術館での最後の展覧会になるかもしれません。

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