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「没後200年記念 上田秋成」 京都国立博物館

akinari
京都国立博物館で8月29日まで開催中の「没後200年記念 上田秋成」に行って来ました。

上田秋成(うえだ・あきなり)は、江戸時代後期の読本作者、歌人、茶人、国学者、俳人で、怪異小説「雨月物語」の作者として有名。
人物詳細はWikipediaをご参照ください。⇒ こちら

・・・と知ったかぶりをして書いてはみたものの、彼の著書「雨月物語」を読んだこともなく、映画化もされているがそちらも未見。
本展開催前に、東京・神田にある天理ギャラリーでも没後200年を記念して企画展が開催されていたので、予習のつもりで行ってみたが、ピンと来なかった。京博も天理ギャラリーでの展示も文学者の文学・芸術世界をたどるものなので、文学館での企画展のようだった。こうした展覧会の場合、肝心の主役となる作家の文学作品を読んでいないことは致命的で、展覧会を楽しめないのは企画ではなく鑑賞する私自身の方に原因があったのだと思う。

いつもの特別展の半分のスペースを使用しているので、規模は小さい。残る半分のスペースでは、特集陳列「新収品展」とこれら2つの展覧会のちょうど間に挟まれた中央室では、研究成果「古代の輝きを求めて」~デジタル計測でよみがえった古代青銅鏡の世界~を開催している。この古代青銅鏡の研究成果は面白かった。普段、青銅鏡は緑青がふいてしまって錆も出ているが、デジタル復元されたものは、白銅色をしていた。しかも裏面は鏡そのもの。カーブの違いによって、微妙に写される側の表情も変わるのが実体験で来て面白い。

展覧会構成は以下の8章から成っている。
第一章 秋成像
第二章 大坂、俳諧、小説
第三章 国学
第四章 京都、歌文
第五章 画文の競演
第六章 神医谷川家と秋成
第七章 最晩年
第八章 秋成ゆかりの京の画家

上記構成を見ていただければお分かりのように、絵画に関しては第五章と最終章に出てくるが、他ではひたすら冊子や書状、和歌の短冊などが並ぶ。
分からぬものは書けないので、以下絵画を中心に感想を。
冒頭に登場する上田秋成像は掛軸、上田秋成坐像ともに、温和で小作りな好々爺ぶり。初代高橋道八作の坐像に観られる額の何本もの皺に思慮深さが感じ取れるか。

秋成は与謝蕪村の内弟子である呉春と生涯にわたる友人関係にあった。よって、呉春の絵画に上田秋成の賛が添えられた作品がいくつも現存している。
≪七夕図≫、≪柳図≫はじめ4点が出展され、この他、秋成から呉春にあてた手紙も残されており、交流の深さを示す内容がしたためられていた。
≪やすらい祭絵巻≫は松村景文・川村文鳳筆、上田秋成賛は、円山派の画家とのつながりもあったことが分かる。

最終章は、京博所蔵の名品を中心に展開。
呉春筆≪与謝蕪村像≫、与謝蕪村≪揚柳青々・一路寒山図屏風≫京都国立博物館蔵(六曲一双・重文)は素晴らしい作品だった。近年、滋賀県のMIHO MUSEUMで開催された与謝蕪村展に出展されていただろうか?金地の屏風にしっとりとした抒情性のある水墨画。これまで観たことのある蕪村作品の中でもベスト3に挙げても良さそう。

円山応挙も忘れてはならない。≪龍門図≫京都国立博物館蔵、≪深山大澤図屏風≫、≪波に鶴・氷図≫は静と動の対比が明確。
他に、多能村竹田≪煙霞帖≫京都国立博物館蔵、伊藤若冲≪鶏頭に蟷螂図≫、そして、池大雅は第二期(8/8まで)では3点。≪漁楽図≫京都国立博物館蔵、≪陶淵明・山水図≫、後者は文字が良かった。池大雅は絵も良いが、私は彼の書が好き。

「新収品展」では以下京都狩野派の作品が素晴らしかった。
・「耕作図屏風」 伝狩野元信筆 六曲一双 室町時代
・「明皇・貴妃図屏風」 狩野山雪筆 六曲一双 江戸時代初期
・「すヽか」(奈良絵本改装絵巻) 三巻 江戸時代前期
・「蹴鞠図屏風」 曽我蕭白筆 江戸時代中期
特に「蹴毬寿老図」じゃ何気ないようで実に墨の濃淡の使い分けと構図、人物ポーズが上手い蕭白の実力を見せてもらった。
他には、中国・清時代~中華民国の近代における作品を中心に展示。清時代の壁画断片「美人群像(楊貴妃)」は状態が良かった。中に壁画断片が何点かあったが、宋時代のものが一点まぎれていたので注視。書跡は今回、ピンと来る作品に出会えなかった。

*8月29日まで開催中。

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