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「ヤン・ファーブル×舟越桂ー新たなる精神のかたち」 金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館で8月31日まで開催中の「ヤン・ファーブル×舟越桂ー新たなる精神のかたち」に行って来ました。

同展は、近年ルーブル美術館で開催された『変貌の天使』展を参照して行われるルーブルとの共同企画展。ゲストキュレーターとして、ルーブル美術館学芸員のマリー=ロール・ベルナダックを招き、企画アドバイザーには、美術史研究の第一人者・高階秀爾氏と日本近代美術史の研究者・古田亮を向かえ、ファーブルと舟越の初期から新作までの作品を、歴史的絵画とともに国内ではかつてないスケールで展示するもの。

と、鳴物入りの前評判の高い展覧会。目玉の展示作品であった河鍋暁斎「釈迦如来図」(フランス国立ギメ東洋美術館蔵)や「慈母観音像」(財団法人日本浮世絵博物館蔵)などは既に展示替えにより、帰られた後。来るのがいささか遅きに失したかもと、分かっていながら行けなかっのだから仕方ないねと、自分に言い聞かせた。

主催者意図としては、ファーブル・舟越、両者の作品に東西の宗教、
精神性が背景にあることを見せたかったのだと思う。
しかし、音声ガイドや図録解説を読まなければ、その意図を掴めた一般の観客は、どれだけいたのか甚だ疑問を感じた。
玄人受けする展覧会であったことは認めるが、個人的には期待した程、楽しむことはできなかった。

音声ガイドや図録解説を読まなくても、主催者意図が伝わるような解説が全般に不足していたように思う。

個人的な関心は、ヤン・ファーブルの作品に集中した。
彼の作品は、金沢21世紀美術館のオープニング展で初めて観て、衝撃を受けた。一つは、現在も同館の屋上に設置されている金色の「雲を測る男」(彫刻)、そしてもう一つは、本展にも出展されている「昇りゆく天使たちの壁」である。こちらは、スカラベ(フンコロガシ)を使ったドレス。観た人は大抵ギョッとするけれど、よくよく考えてみれば、同じく昆虫を使用したものに法隆寺の玉虫厨子をすぐに思い出した。
人類は、古今東西を問わず昆虫の持つ自然美に魅せられたと言えよう。

ヤン・ファーブルについて調べていたら、2001年に国内で早くも「ヤン・ファーブル展」を開催した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館のMIMOCAニュースを発見。分かりやすく書かれているので、関心がある方は以下をご参照ください。
http://www.mimoca.org/petit/news/003/next/next.html

ファーブルの作品には、彼の曾祖父である『ファーブル昆虫記』著者ジャン=アンリ・ファーブルに影響を受けたものが少なからずある。今回初めて目にする作品ばかりであったが、中で印象に残った作品は「青の時間」シリーズのドローイング。
青色のペンでひたすら線描が描かれたものだが、タイトルの「青の時間」が前述の昆虫記からの引用。
闇を思わせるような青色が忘れられない。
他にも、マリーナ・アブラモヴィッチとのパフォーマンス映像「聖母/戦士」における鎧や兜は何を意味していたのか。タイトルから朧げに推測するしかなかったのは残念。

他に、キリスト教的宗教観や精神に源を発したと思われる作品が、フランドル絵画等と並列することで、両者の関連性を提示され、これは自分の中で消化できた。

一方の舟越の方が難解で、彼の木彫作品から観音を結び付けていたが、いや実際に舟越氏が観音を意識して作品制作にあたっていたとしても、個人的にはそのような印象や感覚を持てないので、どこか一方的な押し付け感、すなわち、「こうやって作品を観るんだよ」といった強制力のようなものを覚え、共感できなかった。

アーティストの意図が別にあったとしても、それはそれとして、鑑賞者に自由な見方があって良い筈。本展においては、鑑賞方法、いや作品解釈の仕方を提示してくれ、有意義ではあったが、その見方だけに固執したくないなと思った。

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