スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展」 国立西洋美術館

napoli

国立西洋美術館で9月26日まで開催中の「ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展 ルネサンスからバロックまで」に行って来ました。
展覧会公式サイト ⇒ http://www.tbs.co.jp/capo2010/

本展は、イタリアを代表する貴族であるファルネーゼ家のコレクションを所蔵するナポリのカポディモンテ美術館(国立)の名品80点によって、ルネサンスからバロックまでのイタリア美術を展観するものです。

すっかり行くのが遅くなってしまいましたが、ナポリ・バロックの美術をまとめて展覧するのは国内初の機会だそうですが、バロック美術のドラマ性と光と影を堪能できました。やっぱり、バロック美術は濃厚です。
そして、本展が取り上げていルネサンスからバロックまでのイタリア美術はなかなか国内で鑑賞できる機会がありません。かといって、イタリアにひとっ飛びということも難しい。私個人としては、久しぶりに大作の海に溺れた感じで、作品を楽しんで来ました。

展覧会は以下の3部構成になっています。
Ⅰ.イタリアのルネサンス・バロック美術
Ⅱ.素描
Ⅲ.ナポリのバロック絵画

以下印象に残った作品です。

冒頭のマンテーニャ≪ルドヴィコ・ゴンザーガの肖像≫1470年頃が本展でもっとも古い絵画である。
続く、コレッジョ≪聖アントニウス≫1515-1517頃とかつてはダヴィンチ作と言われたこともあったルイーニ≪聖母子≫1510-1520頃。ルイーニの≪聖母子≫を観て、一気にダヴィンチへの恋しさが募る。

・パルミジャニーノ≪貴婦人の肖像(アンテア)≫1535-1537頃
今回のチラシに使用されている妖しい中にも凛とした風情の貴婦人の肖像画。モデルの女性の出自が分からぬ所もまたミステリアス。気高い感じを受け、娼婦のような崩れた所は見受けられないが、貴族の女性ではないのだろうか。女性の美しさを一番醸し出しているのは眉のカーブだと思った、細目の眉のカーブの美しさ、アーモンド型の瞳にそって、高くも低くもない、一見するとツンとした感じの美女。更に着用しているドレスや右肩から下がっている毛皮のストールの細かさ。よくよく見ると右肩がせり出していて違和感がある。実際より膨らんでいるのではないだろうか。顔に対しての身体の比率が大き過ぎる。
背景の濃緑が女性のドレスの黄金色を引き立てる。

・ティツィアーノ・ヴェチェッリオ ≪マグダラのマリア≫ 1567年
夕闇の迫る風景をバックに、充血した瞳から一滴の涙が。マグダラのマリアの悔悛の姿を描く。膝に置いた聖書の描写や背景描写など細部にわたる描写が冴える。画面から感情が伝わる。

・ジョルジョ・ヴァザーリ ≪キリストの復活≫1545年

・エル・グレコ ≪燃え木でロウソクを灯す少年≫ 1570-1572年
グレコは好きな作品とそうでないものと極端で、どちらかと言えば苦手な画家。しかし、本作品は私の好きなグレコ作品だった。ロウソクで思い出すのは、ジョルジュ・ドゥ・ラトゥールだが、本作品も小さな灯が過剰なまでに少年の顔を明るく照らす。背景は漆黒の闇。黒と白の対比が極端で、劇的な印象を一層強める。

・アンニバーレ・カラッチ ≪リナルドとアルミーダ≫ 1601-1602年
カラッチは2人(もう一人は兄のアゴスティーノ・カラッチ)いて、そのうち弟のアンニバーレ・カラッチの作品は2点出展されていた。魔法使いのアルミーダが兵士のリナルドと愛を語っている場面だが、アルミーダの真っ青なドレスの色と兵士リナルドの赤い着衣、そして魔法使いに虜にされたリナルドの表情と肉感的な身体表現が物凄い。
カポディモンテ美術館には、同じカラッチの名作≪聖カタリナの神秘の結婚≫も所蔵しているが、さすがにこちらは来日せず。

・バルトロメオ・スケドーニ ≪エッケ・ホモ≫ 1608-1610年頃

・グイド・レーニ ≪アタランテとヒッポメネス≫ 1622年頃
本展のマイベストはこれ。いやはやド迫力の大画面。こんな作品が邸内にゴロゴロ飾られていたら、落ち着かないなと呆けたように見上げていた。
ギリシア(ローマ)神話より、運動に優れた美しきアタランテと結婚するためにヴィーナスから授かった三つの黄金の林檎を競走中に投げるヒッポメネスと、走るのをやめ、林檎を取ろうとするアタランテを描いた作品。
何と言っても構図と陶器のような2人の裸身、それは人間を超越した美があった。彫刻的絵画。何とプラド美術館にも同タイトル、同構図のレーニによる作品があり、現在ではプラド美術館所蔵作品を原作とする説が有力。

なお、常設展示にレーニの≪ルクレティア≫1636-38年頃が展示されているので、そちらもお見逃しなく。

素描では、ルカ・ジョルダーノ≪マグダラのマリアの被昇天≫、ファルコーネ≪戦士の頭部とヘルメットの習作≫などが目に留まる。

最終章のナポリ・バロック絵画
ナポリのバロック絵画とそうでないバロック絵画、すなわちナポリ特有の表現が何たるか、そもそもそんな特徴があるのか分からないまま観て行く。

・アルテミジア・ジェンティレスキ ≪ユディトとホロフェルネス≫1612-13年頃
この場面は、多くの画家によって描かれているが、本作では侍女の積極的な参加が描かれている点が見どころ。
何とも凄残な光景で、江戸時代の絵金と勝負できる。二人の女性の力の入り方がこちらにも伝わる。苦悶の表情を浮かべる男。
アルテミジアは女性画家で、当時女性画家が活躍していたことにも驚くが、彼女は兄弟子に乱暴され、この作品を描くことで自らを過去のトラウマから解放しようとした・・・と解説にあった。果たして本当にそうなのだろうか。作家の周辺に起きた出来事と作品を安易に結びつけるのはどうかと思うが、兄弟子への殺意を絵に込めたのかもしれない。

・フランチェスコ・グアリーノ ≪聖アガタ≫ 1641-45年
・ベルナルド・カッヴァリーノ ≪歌手≫ 1645年頃
≪歌手≫の背景に使用されたまばゆいばかりの赤色が印象深い。やはり、ドラマティックな画面はバロック絵画の特徴。気分を高揚させる。

・マッティア・ブレーティ ≪ユディト≫ ≪聖ニコラウス≫

・ルカ・ジョルダーノ ≪眠るヴィーナス・キュービッドとサチュロス≫ 1663年
描写が甘いように思ったが、ヴィーナスの色気に一票。

*9月26日まで開催中。
2010年10月9日(土)~12月5日(日)に京都文化博物館に巡回します。

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。