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山田純嗣 新作展 「森の距離」 不忍画廊

SHINOBAZU GALLERY(不忍画廊)で10月23日(土)まで開催中の山田純嗣新作展 「森の距離」に行って来ました。
作品画像など詳細はギャラリーのWebサイトをご覧ください(↓)。
http://www.shinobazu.com/exhibitions/index.htm

山田純嗣さんの作品を初めて拝見したのは2年前の7月のこと。
そして、その翌年、つまり昨年の7月名古屋の中京大学・Cスクエアで開催された個展「絵画をめぐって-The Pure Land」で完全にKOされた。
以来、追っかけ続けて今日に至る。

八重洲のSHINOBAZU GALLERYで開催されている新作展を楽しみにしていた。
数ヶ月前から始められた作家さんのtwitter(アカウント:@Junji Yamada)上での呟きに時折、はさまれる制作過程の画像が「一体、今度はどんな新作が?!」と毎回期待させるのだ。

そして、ギャラリー内に入ってすぐ、≪BOAT IN FOREST≫5点組・2010年(98×300cm)の大作に釘付けになる。
何しろ私は「水」系モチーフに極めて弱い。
インド占星術によれば、前世は水辺に棲む生きものだったとか。
・・・とこれは余談だが、目の前にあるのは森の中の池がモチーフになっていた。
なぜか、『金の斧、銀の斧』や『ナルキッソスの神話』やら次々とお伽噺が脳裏に浮かぶ。
山田さんの作品特有の白い画面と丸みを帯びた立体-これは石膏で制作されている、が非現実的な空想世界であることを助長するのかもしれない。

傍らにあった椅子に腰かけてこの作品をじっくりと眺めることにした。
ギャラリーは大通りに面したビルの1階にあり外光が入る。近作で加えられるようになった僅かな画面への着彩、これは点描画のように点のような○でそっと置かれている。
キラキラとこの点が光り、ある角度から見ると、まるで点が存在していないかのように思われ、また別の角度、例えば屈んだりすると、パールのような虹彩を放つ色の点が現れる。
点の正体は車の塗装で使用されるパールペイントを主体にその他材料を混ぜて調合された山田さんのオリジナル。
真っ白だった画面に着彩するのに、かなり勇気が必要だということは素人でも分かる。

たまたま初日は作家さんがいらっしゃったので、お尋ねしてみると「やり直しは利かず、痕跡を消すことはできない。一発勝負。もとはと言えば、若冲作品のコレクションで有名なプライスコレクション展の際、照明の変化で屏風を見せていたことにヒントを得て、外光や観る時間帯によって作品の見え方が変化するような作品を作ろうと思った。夕方17時以後になるとまたぐっと作品の見え方が違います。」とのこと。

伺ったのは正午を過ぎたあたりだったので、この画面が夕暮れに包まれた状態は何とも気になる。

ギャラリーでは展示されていないが、昨日まで愛知県立芸術大学史料館で開催されていた「アイチ・ジーン」展では、今回展示されているもう1点の大作≪DISTANCE FOREST≫2010年(194×130cm)と共に、作品の基礎となった立体が追加で展示されていたそうだ。
山田さんの立体をこの目で拝見したかったのに・・・無念。

石膏立体で空想世界を一旦形にして、それを写真撮影し印画、更に凄いのはその後画面上にエッチングで紋様を描き、今回はもう1段階着彩にまで及ぶ制作過程は驚嘆に値する。
一つ間違えば、やり過ぎや失敗につながるが、慎重に試行を重ねて点描が≪Flowers≫シリーズでは花弁への着彩に到達。
僭越ながら、私は新しい一歩を心から称賛したいと思う。

作品を観る時、視点の移動についても意識すると作品をより楽しめる。
最初に自分の視線がどこへ向かうか、そして次にどこへ移るか、最後はどうするか。
まず、石膏のモチーフそのものか着彩に、そして空間構成や奥行き感に、最後に表面に付加された青銅器のようなエッチングの細かい紋様。

ギャラリーの最奥にそっと展示されている1点≪HANAKO≫2010年(40×40cm)にも惹かれる。
モチーフは犬小屋と一匹の犬で、他の作品と比較するとシンプルな画面。
これは、2001年9月11日に亡くなってしまった山田さんの愛犬「花子」の作品。
画面に対して、犬小屋と犬の大きさが小さ過ぎるようにも思えるが、このサイズが、記憶の中の「花子」を制作した現在に生きる山田さんと今は亡き「花子」の関係性を物語る。

来年2月23日~3月6日に豊田市美術館にて「アイチ・ジーン」展の一部巡回があり、山田純嗣さんの作品が出品されます。愛知県芸資料館とはまた異なる展示になるとのこと。楽しみにその日を待ちたいと思います。

なお、10月8日、9日、22日、23日は山田さんが在廊されています。

*10月23日(土)まで開催中。
SHINOBAZU GALLERY(不忍画廊)
中央区八重洲1-5-3 不二ビル1階
月~金:11時~18時半、土:11時~17時

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