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「尾張徳川家の名宝」 その2 蓬左文庫

前回の続きです。
徳川美術館新館の第一展示室~第五展示室の作品数は全部で136点。通常、博物館・美術館で開催される特別展でも136点は多い方だと思います。更に、第一展示室に足を踏み入れた時から、美術館側の気合いを感じ取り、観る側(私)もいつになく気合いが入った鑑賞となりました。その結果、第五展示室を観終わった段階で疲弊、かつ、空腹に気付き、次の蓬生文庫の展示を観る前に、昼食を挟むことに。

実は、徳川美術館には既に何回も訪れていますが、カフェしか利用したことがなく、今回初めて館内日本料理店「宝善亭」を利用することにしました。
まだ時間が早かったので、私が一番乗り、すぐに他のお客様も入って来られたので、土日は早めに行かれた方が良いかもしれません。
注文したのは旬小箱 (握り寿司)お吸い物・デザート付 2,500円 こちらは事前予約なしでいただけます。
握り寿司が白飯にすれば1950円となりますが、個人的には握り寿司をお薦めします。男性には、やや物足りないかもしれませんが、私には十分。少しずつ色んなお料理をいただけるのが魅力です。
詳細は、徳川美術館のWebサイトをご覧ください。⇒ http://www.tokugawa-art-museum.jp/info/restaurant.html

さて、エネルギーも充電した所で蓬生文庫へ。
徳川美術館と蓬生文庫は館内でつながっていますが、蓬生文庫は名古屋市の施設。尾張藩の書物倉である「御文庫」の創設がはじまりで、昭和25年に名古屋市へ移管されました。

この御文庫の展示品も毎回とても楽しみにしていますが、やっぱり今回は特別でした。
蓬左文庫展示室には、全部で64点、うち重要文化財は24点と3分の1が重文という割合!

以下、印象に残った作品です。

・≪葉月物語絵巻≫ 絵-平安時代 詞-鎌倉~南朝期 (重文)

・≪源氏物語絵詞≫ 鎌倉 (重文)
白描の美しさを堪能できる逸品。私は国宝よりこちらの方が好きかもしれない。女性の黒髪は、上村松園の美人画を思わせるような艶やかで一本一本丁寧に描かれている。

・≪西行物語絵巻≫ 鎌倉 (重文)
状態が非常に良い。朱赤の鮮明さに驚くとともに、非常に美しい画面。

・≪源氏物語画帖≫ 土佐光則
土佐派の繊細な描写に、毎度のことながら超絶技巧だと感心しきり。

・≪重之集≫ 伝藤原行成 (重文)
藤原行成は、日本の古筆で一番好き。今回の作品は「伝」付なので、行成ではないかもしれない。が、作品を見る限り、行成らしい優美な書体。

・≪続日本紀≫、≪斉民要術≫ (いずれも重文)
他にも複数の古典籍が並ぶ。≪続日本紀≫は現存最古、≪斉民要術≫は中国最古の農業に関する書物。

・≪刺繍阿弥陀三尊来迎図≫ 鎌倉 (重文)
蓬生文庫展示室作品の中ではマイベスト。これは実に素晴らしい仏画だった。作品名で分かるように刺繍の仏画作品(繍仏)。類例の≪刺繍釈迦阿弥陀二村像掛幅≫(重文)を大阪の藤田美術館で観たことがある。時代も同じ鎌倉で、当時は刺繍で仏画を制作する流行があったのだろうか。手の込んだ刺繍には舌をまく。しかも状態が良いのが素晴らしい。阿弥陀の髪は、人毛が使用されているが、それも藤田美の繍仏と同じ。表装ももちろん刺繍。勝手な推測だが、制作者は同じだったりするのだろうか。

・≪紫紙金字金光明最勝王経≫ 奈良 (重文)
紫紙の色合いが深い。類似作品は何度か観ているが、徳川美所蔵作品は状態が良い。金字もくっきりはっきりで、剥落はなし。

・≪法華経普門品≫ (重文) 平安
装飾経の白眉。これ観られただけでも来た甲斐がある。

・≪龍図≫ 陳容筆 (重文) 南宋
これは過去に一度2008年の徳川美術館特別展「室町将軍家の至宝」で観ている。記憶が明確なのは、あまりの大きさと迫力に記憶が残っていた。陳容の自賛あり。これがまた良い書。

・≪虎図≫ 伝牧谿筆 重要美術品 南宋
龍と虎が横並びに展示されているのも前回観た時と同じ。仲良くいつもセットで並ぶ。落款に牧谿とあるが、他の真筆とされる作品との比較から別人の手によるものと考えられている。かなり邪悪な目つきの虎が怖い。

・≪菊鷺文白密陀彫文庫≫ 明
・≪梔子連雀文堆朱盆≫ 元
徳川美術館所蔵の堆朱作品の質の高さとコレクションの充実ぶりはすさまじいものがある。国内屈指ではないだろうか。他にもあっちでもこっちでもこれらの南宋~明までの工芸品が展示されている。上記は前者がずば抜けて手間のこんだ作品であること、後者は梔子と雀のバランスの良さが気に入った。

次回は最終回です。つづく。

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関西・秋の展覧会(1):徳川美術館、名古屋市博物館

■徳川美術館+蓬左文庫 名古屋開府400年、徳川美術館・蓬左文庫開館75周年記念 秋季特別展『尾張徳川家の名宝-里帰りの名品を含めて-』(2010年10月2日~11月7日)  この秋、注目は開府400年の名古屋である。遷都1300年の奈良なんて目じゃない(悪いけど)。徳川美

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jchz様

こんばんは。
徳川美術館の底力がどどどどど~と噴出していましたね。
入った時から、「あ、これはいつもと違う」気配が濃厚でした。
名古屋の秋は熱々です。

到底休憩なしで観るのは無理で、私も4時間コースになりました。
大和文華館と奈良県美もjczh様の後を追うように行きました。
白描画の状態の良さは徳川美所蔵の方が良かったように思いました。

名古屋が熱い!

こんばんは。三連休に名古屋に行ってきました。トライアングル企画の3館まとめて1日で済ませようと思っていたら、時間が足りなくて、2日に分けることになってしまいました。特に徳川美術館はすごかったですね。カフェで軽食をあわせて3時間半くらい滞留しましたけど、あっという間でした…。
白描「源氏物語絵詞」は、ちょうど大和文華館にも出てました。
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