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瀬戸内国際芸術祭 最終日 豊島美術館

さて、いよいよ旅も最終日。
さすがに、疲れも出て来た。五日間遊ぶというのも疲れる。

今日は今回の旅の大きな目的である豊島美術館(てしまびじゅつかん)へ。先日10月17日(日)にオープンしたばかり。
詳細は公式サイトをご覧ください。⇒ http://www.benesse-artsite.jp/teshima-artmuseum/index.html
そのために、小豆島の土庄港近くに宿を取った。6:55始発のフェリーに乗り唐櫃港で下船したが、案内所の方も小豆島から来られているようで、同じ船で到着し案内所の準備を始められた。
唐櫃港では案内所で荷物を無料で預かって下さる。家浦では、コインロッカーか有料の手荷物預かり所を利用することになるので注意。

豊島美術館まで徒歩で13分くらい。緩やかな坂を登って行くと、平たいお椀を伏せたようなコンクリートの屋根が見えて来る。

豊島美術館

後でこれが水滴を模した形だと知った。ここでも環境との調和を考えた建築になっている。白いお碗は周囲の環境に溶け込みつつ豊島のランドマーク機能を果たして行くのではないか。坂からの眺めは絶景だった。
整理券の配布は9時からなのでかなり待ち時間がある。同じ船で来られた方の列ができるが、10名にも満たない。
予定より五分程早く整理券配布が開始。15分間隔で40名分。
予定通り10時の整理券を入手したが、希望時間を申し出ればその時間の分を貰える。
開館まで時間があるので近隣の戸高千世子の作品を観に行った。徒歩で五分位。池の中に稲穂のようなオブジェが揺らめいていた。あれは花をイメージしたものなのだろうか。風が吹くと花びらのような白い花弁がひらひらと。

戸高

開館二十分前にはゲートが開き、二組に別れて順番に鑑賞。一度に中に入るのは20名。

チケットブースとお手洗いや、ロッカーは地中に埋もれて外からはよく見えないが、別棟になっており、そこから美術館を回り込むようにぐるりと外を回って美術館入口に赴く。途中、絶景ポイントがあり、道なりのカーブと同じ弧を描いたベンチが置かれている。今回は、時間が決まっているので、ここで休憩することはできない。このアプローチの長さも計算されていて、うねうねと美術館への期待が膨らむとともにまるで、産まれて来る時の胎道のように感じた。

入口手前で靴を抜いで鑑賞する。床はコンクリートなので、冬場の裸足は避けたい。もしや、床暖房?恐らくそれは無いと思う。

さて、入口に立った時点で息を飲む。
眼の前には想像以上に広い空間が現れた。柱が一本もないため、余計に広く感じたのだろう。かくして、これまで観たことも経験したこともない空間体験が始まる。

外からも分かる楕円の開口部から風も光も降り注ぐ。外界と室内の境界が曖昧な空間。
内藤礼の作品で度々使用されるリボンや糸がやがて見えて来るだろう。そして、主役は「母型」と名付けられた滴。

床に無数に穿たれた微小な穴から滴が生まれ出る様に我が眼を疑った。滴は一定以上に膨らむと別の穴にするすると弧を描いて吸い込まれて行く。滴の正体は地下水。
産業廃棄物の不法投棄があった豊島の歴史に、終止符を打つかのような地下水の滴がやがて大きな水たまりから泉になる。
これが空間のあちらこちらで起きている。
滴が滑り落ちるための床の傾斜角度は完璧な仕事のごく一部なのかもしれないが、それでもすごい。

「鳥肌が立った。」という感想をtwitterで読んだ記憶が頭に浮かんだ。同じ。私も鳥肌が立つ、いや驚きと感動で背筋が寒くなる。

ドームの天井は外観と同じく緩いカーブがあり、パオのように包み込まれたような感覚があるのも特筆すべき点、この包み込まれたような感覚は母親の胎内にいるかのようで、前述の胎道に相通ずるものだった。作品名が「母型」であることを思い出す。内藤礼が西澤との共同で創り上げた「母型」の形は見事としか言い用が無い。
内藤ファンにとって、この場所はきっと聖地になるだろう。今回は混雑のため鑑賞時間が15分と決められているが、「きんざ」と違い、芸術祭以後の鑑賞時間に制限はない。心ゆくまで空間を、時間や季節、天候による違いを体験できる。雨が降ったら、どうなるのだろう?

まさにあっと言う間、現実界から離れた異空間へ旅していたには余りにも短い時間だった。

建築と作品の見事な一体感。この建築なしにして、この作品は実現し得ない。
豊島美術館の設計は、西沢立衛。
今年、建築のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を受賞している、世界トップレベルの建築家。その実力をこの豊島美術館で見せてくれた。
恐らくいや間違いなく豊島美術館は何かしらの建築賞を受賞するだろう。そう信じて疑わない程、想像を絶した世界だった。

美術館を出た後、もう一つの小さなドームに入るとカフェとミュージアムショップがある。ドーナツ型の長椅子に座ってカフェメニューの飲みものやらをいただき、余韻に浸る。こちらにも同じような楕円の開口部があるが、ガラス?の窓が設置されているため雨風は遮ることができ、今日も閉じていた。

美術館を後に、私はもう他の作品は観なくても良いような気持ちになっていた。
豊島美術館へは芸術祭パスポートが年内まで使用できる。近隣の方は芸術祭期間を外して、存分にこの美術館と作品を味わっていただくことをお薦めする。
島キッチンは団体貸し切りで入れず、家浦に戻り、ふらふら彷徨っていたら、うららという島のおばちゃんが切り盛りする食事処にたどり着き、運良く定食をいただけた。

もう、それだけで充分満ち足りた気分になる。

旅は終わる。
でも、旅の終わりは次の旅のきっかけになる。

*画像編へ次回に続く。

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luca様

こんばんは。

> 私は水曜20日だけで、男木島、豊島、丸亀市猪熊弦一郎現代美、高松市美をめぐって、ゆったりではなく、せかせか楽しみました。。。よく歩いた!

よく1日でこれだけ回られましたね。凄い!
豊島は数点しかご覧になれなかったのでは?

> ちなみに今日は刈谷市美の宇野亜喜良展を見ました。天才!

宇野さんの展覧会はヤバかったですね。
あれだけ拝見できて大満足でした。
図録も掲載作品数と装丁の凝りようから考えれば、妥当な金額だと
思いました。

せいな様

こんばんは。

2月に杉本博司展か「きんざ」を絡めて行かれると
よろしいのではないでしょうか。

うららの店のいちごアイスが美味しかったです。
定食も満足。本と有難かったです。

No title

こんばんは。贅沢な5?日間でしたね。
私は水曜20日だけで、男木島、豊島、丸亀市猪熊弦一郎現代美、高松市美をめぐって、ゆったりではなく、せかせか楽しみました。。。よく歩いた!
前売りで買ったパスポートを自宅に置いてきたしまったので、直島や豊島美術館は時期を外して又行こうと思います。blogまた、参考にしますね。
ちなみに今日は刈谷市美の宇野亜喜良展を見ました。天才!

No title

5日間お疲れ様でした。そして本当に羨ましい。
豊島美術館は設計中行けるところまで近づいてみましたが
とても不思議な形で息子は「飛ぶと思う」とか言っていました。
2月に再訪をもくろんでいるのですが厚手の靴下を持参しようと思いました。
情報ありがとうございます。
うらら美味しかったですよね。私はうららの定食大好きです。
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