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佐藤雅彦ディレクション 「“これも自分と認めざるをえない”展」 21_21 DESIGN SIGHT

koremo

21_21 DESIGN SIGHTで11月3日まで開催中の佐藤雅彦ディレクション「“これも自分と認めざるをえない”展」に行って来ました。
展覧会の概要詳細はこちら(公式サイトにリンク)。

本展では、表現研究者の佐藤雅彦をディレクターに迎え、「自分」を形づくる要素を探る作品を通して、自分自身の「属性」を発見する機会をつくり、「自分らしさ」や「個性」について、来場者とともに新たな視点を思索していきます。~展覧会チラシより抜粋~

当初行こうと思っていなかったこの展覧会に行ったのは、10月の初め。
きっかけは、美術手帖2010年10月号の「佐藤雅彦特集」でした。以下。

bitetyou

最近お気に入りの国立新美術館の図書室で、美術手帖10月号をじっくり読んでみて、やっぱりどんな内容なのか確かめてみようと思い立った。
しかし、どうやらとても混んでいるという。

朝一番で行くということも考えたが、結局日曜の18時過ぎに行ってみることにした。それでも、やはり噂は本当で、体験型の作品にはどれも長い行列が、そして整理券が配布される作品は、整理券争奪が厳しい。
特に「心音移入」は人気が高い上に、体験可能な人数が限られているので要注意。

まずは、展覧会を楽しむ4つの準備を行う。これをしないと、後から待ちうける様々な属性体験をすることができないので、飛ばさないように。ただし、登録ブースが確か3つしかないので、混雑していると、ここだけで既に待ち時間が発生することになる。幸い私は、3分程待ったがすぐに登録ブースに入ることができた。この待ち時間は後の作品に比べれば待ち時間に入らない。

①自分の名前をキーボードから登録
②身長、体重測定
③両目の虹彩パターンの登録
④どちらかの手でリモコンを握って空に星を描く。

こうして、展覧会場へ降りて行く。
まずは≪指紋の池≫。これは、結果的に私の一番のお気に入りになった。
1本の指の指紋をスキャンすると、台の手前から自分の指紋がおたまじゃくしのように泳ぎ始める。
池とあるが、水が張られている訳ではなく、液晶の池を泳ぎ始めるのだ。
池には大勢の来館者の指紋がうようよ泳ぎ回っているので、すぐに自分の指紋もどれなのか見わけがつかなくなってしまう。

次に≪属性のゲート≫。
これは結構辛辣な作品だ。
ゲートの前に立つだけで、自分が男性か女性か、年齢が30歳以上かそれ未満か、そして最後は笑顔かどうか?を判定される。正しい方のゲートが開く仕組み。
私は全部機械判定通りだったが、年齢30歳前後だと機械判定と事実が異なることも結構あるんじゃないかと思った。性別も間違えられたらそれはそれでショックもしくは嬉しい人もいるのかもしれない。

縄文土器の足型の展示や「Exactitudes」12人×80組のスナップ写真の展示がある。服装と態度で分類された人々が壁一面に網羅されているが、80組というのが多いのか少ないのか。こんな風に機械的に分類されたくないという抵抗感が浮かんだ。

「属性の積算」では、まず身長によって、最初に採取した来館者の身長データから自分と同じ人の名前が壁に降って来て、数歩進んで体重を計ると更に絞られ、「あなたは○○○」と特定の人物の名前が機械上判定される仕組み。
私は、見事に大当たりだったけれど、その前の人は違う人物が出て来た。最初に上手く測定できていないと、こうしたズレが発生する。しかし、このズレもまた面白いではないか。身長と体重なんて所詮その程度なんだと思う。

「属性のゲート」「指紋の池」を皮切りに、体験型の作品は全部で14点。どの作品も3分程度の所要時間だが、どれも1回に体験できる人数が一人ずつなので、非常に混雑してしまう。
列を回避するのは現状、無理だろう。長いものだと30分~1時間待ち。空いている所からどんどん並ぶ必要があるが、まず整理券を入手しないといけない作品に配布時間を係の人に確認しておくと良い。限られた時間なら優先順位も大切。

私は「新しい過去」と「佐藤雅彦さんに手紙を書こう」以外は体験できた。
その中で、気に入った作品は「2048」。
人間の瞳の虹彩を計2048個の「0」と「1」で記号化し、スクリーンに呈示する。
最初に撮影した虹彩がここで活用されるが、そのために、登録された虹彩パターンと自分の虹彩を一致させる作業がある。なぜか不明だが、いざこの作品を体験しようとすると、機械が虹彩を読み取れない方が5人に1人くらいはいたように思う。私は幸いにも一発で、機械が読み取ってくれて、採取データの中から私の虹彩と一致したものをすぐに探し出した。
機械音声で「これがあなたです」と2048個の0と1で構成された円形のパターンを見せつけられた時、こんなの自分じゃない!とか他の人に見られているのが妙に恥ずかしくて、パターンをホワイトボード消しのようなもので、ゴシゴシ消しにかかる。しかし、半分くらい消しても「これがあなたです」と無常に音声が訴え続けるのが怖い。

「ふるまいに宿る属性」では最初にリモコンを握って星を描く行為を再度行い、登録されたデータから一致するデータを検索しその名前が呈示される。何人もの名前が出てくるが、ここでも見事に私の名前が出て来た。
敢えて、違う書き方をする手もあったけれど、一致させたかったので、できるだけ同じになるように書いたが、それにしても、何千人ものデータで一

「心音移入」も不思議な体験だった。
体験者は自分の心音を聴診器を胸に当てて聞く。と同時に映像には、小学生が徒競争のスタートラインに立った時の心音がヘッドホンから流れる。そう言えば、ドキドキしたよな~と遥か昔を思いやる。様々なシーンでの心音が聞こえてくるが、やがてその心音が自分のものと重なる。
この不思議な感覚は何だろう。自分なのか他人なのか、認知の境界が曖昧になる。

「1組・2組・3組・4組」は鉛筆の持ち方で4つのタイプに分類される。私は2組だったかな。

行列を作るのに疲れたら、「休憩所」に行こう。
ここでは、ソフィ・カル自身が自作を語る映像作品が流れていて、これだけ見ていても興味深い。しかし、その心はまったく別の所にある。
ここでは、縄張り、人と人との間に間隔をとる行為、すなわち「なわばりづくり」をカメラが捉え、別の場所でその様子を映し出している。
ここで見るまでもなく、人は親密ではない人との間に距離を置く。
「座席番号G-19」も他社の中の自分について考えさせられる。

こうして、自分を構成する様々な要素を最新技術で体験する展覧会。
最後に「指紋の池」に立ち寄ることを忘れずに。再び指をスキャニングすると、池で泳いでいた自分の指紋だけが、自分に向かって泳いで来て、最初に出て来た所へ帰って行く様は、指紋に愛着を覚える。」

「指紋」「虹彩」「ふるまい」「声紋」「鼓動」「身長・体重」「輪郭」「鉛筆の持ち方」などいくつかの自分を作る属性について体験していくのであるが、機械に次々と当てられ自分が絞り込まれていく恐怖があった。
ここで呈示された属性だけで「私」という人間が決められてたまるか!という反骨心みたいな感情が起こって来る。
展覧会の特徴に「人間の未来の可能性と危険性の両面を示している」とある。
今回呈示された属性など、いくらでも機械で作り出せる恐怖。いくつかの属性だけで第2の自分を機械的、科学的に創り出すのがいかに簡単なことかがよく分かる。

特定の人物を形成する属性はこんなものだけではない!と言いたくなった。そうはいうけど、じゃあ「個性」って「自分らしさ」って何?と考える。まだまだいくらでも「属性」例が浮かぶ。でも全部機械で分類できるようになったら、人間なんてちっとも面白くない存在ではないか。
でも、指紋にこれだけ愛着を感じたのは初めての経験だったな。「指紋の池」はビジュアルも美しい。

最後の佐藤さんへの感想を書かずに出て来てしまったので、この記事を感想の代わりにしよう。

*11月3日まで開催中。火曜日休館ですが、11月2日は開館。
10月23日(土)、24日(日)、10月30日(土) - 11月3日(水祝)は10:00〜21:00(最終入場20:30)となります。
それ以外の日は、11:00 - 20:00。

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