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「ロボットと美術」 静岡県立美術館

robot

静岡県立美術館で開催中の「ロボットと美術」展に行って来ました。
展覧会の公式サイトはこちら。⇒http://robot-art.jp/concept
本展は、20世紀に生み出された「ロボット」をメインモチーフとしてとりあげることにより、科学技術と芸術、そして私たちの身体観の相互的な結びつきを明らかにしようとする試みです。

展覧会の構成は次の通り。
■セクション0 ロボット以前-働く「人がた」の夢
■セクション1 戦前-ロボットの誕生と同時代文化
■セクション2 戦後Ⅰ-大衆文化の興隆と戦後美術の動向
■セクション3 戦後Ⅱ-ロボットイメージの現在:ロボティクスからアートまで

私がこの展覧会に行こうと思ったきっかけは、あいちトリエンナーレのオープニングに開催されたロボット演劇『森の奥』鑑賞だった。
美術とロボットについての関係性について、これまで深く考えたことなどなかったが、あいちトリエンナーレでロボット演劇を持ってきた意義は考えさせられた。これも未来における美術の一つの方向性なのかと。

本展は、ロボットという言葉や存在が初めて世界に登場した歴史から始まる。
私が最近関心を持っているチェコのカレル・チャペックの戯曲『R.U.R』によって初めて、ロボットという言葉が登場した。

日本では『人間機械』という言葉に置き換えられ、徐々にロボットに近い存在が認識されるようになる。

坂田一男の「祭壇の男」や『マヴォ』『人間機械』『松竹座ニュース』など徐々に文学の世界で1920年代の日本に漸くそれらしきものが登場する。う~ん、ここでも雑誌『マヴォ』が出たか、この1年『マヴォ』をあちこちの展覧会で観ている。つまり、様々なジャンルで時代の最先端を取り上げたメディアだったのだろう。何しろ、装丁デザインからしてカッコ良過ぎ。

前田藤四郎、鷹山宇一らの版画作品がロボット云々でなく、好みだったし、デザイン的にも時代を考えると斬新。西洋絵画では、デ・キリコやマックス・エルンストの作品、ロシア・アヴァンギャルドもやはり出てくる。

戦後、ロボットはいよいよ芸術世界でもモチーフとして作品を通じて見ることができる。例えば、中村宏『似而非機械』に機械人間が描かれていて、ちょっと不気味。ナムジュンパイクの大がかりな機械作品≪冥王星人≫、四谷シモンの≪機械仕掛けの少女1≫など、アーティストのロボット、というより人造機械人間への関心度合が感じられる。

セクション2で注目したのは、真鍋博のロボット関係各種挿画や資料。ここで、真鍋博が登場するとは、一気に目が覚める思い。星新一の作品『ボッコちゃん』の挿絵もあったし、真鍋ファンとしては思わぬ出会いに感謝だった。結構な枚数の原画が観られたのは嬉しい限り。

現代作家では山口晃≪厩図≫2001年、≪メカごころ 落書き帖 ガンダム編≫2007年、ガンダムファンなら垂涎モノのペン画+水彩作品などがあり、確かに山口さんの作品でのメカニック的要素と生物への取り込み方は実に上手いし洒脱。

大辻清司の写真≪eyewitness≫よりバレエ実験劇場「未来のイヴ」舞台風景のモダンプリントなどあって、これも珍しかった。

中盤以後は、いよいよアニメ、フィギュアファン垂涎の展示物。
相澤次郎、私は初めて知ったのだが、彼の作ったロボットは、幼少の頃おもちゃ屋でよく見かけた気がする。とにかく懐かしいし、かわいいのだ。

鉄腕アトム⇒鉄人28号⇒機動戦士ガンダム!⇒装甲騎兵ボトムズ⇒グレートマジンガーのフィギュアあり、映像あり、原画あり。
過去に弥生美術館で拝見した小松崎茂(この方、勇者ライディーンの生みの親だった!)が作ったロボット類が6点。
1980年代以後になると、私もめっきりTVアニメ界から卒業したので、完全に置き去りにされた感があり。
しかし、お好きな方にはたまらない内容であることは間違いない。
公立美術館での展示としては画期的内容だと思う。

最終章では、先日鑑賞したロボット演劇に登場したロボットの仲間、例えばフラワーロジティクスなど紹介されている。ここで、注目すべきは、奥村雄樹の≪Can't Get You Out Of My Head≫2007年。本展のもうひとつのテーマである科学技術と身体との結びつきについて考えさせられる内容と視点での映像だった。

図録は、厚みはそれ程でもないが、装丁、デザインがGOOD。図録というより雑誌感覚でパラパラめくれるのが魅力。2600円と図録としてはややお高いが、静岡県美では躊躇なく購入されることが多く、昨日途中で完売している。欲しい方は、最終巡回先の島根県立美術館より通信販売可能だそうです。

帰りに間違えて、静岡駅行きのバスに乗ってしまい、慌てて東静岡駅で下車したが、これが幸い。噂の巨大ガンダムを駅舎からしっかと眺めることができた。リアルガンダム。やっぱり何だかんだ言ってもガンダム世代であることを自覚した。

*11月7日まで開催中。
島根県立石見美術館:2010年11月20日(土)~2011年1月10日(月・祝)に巡回します。

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