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「三瀬夏之介展」-だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる- 第一生命ギャラリー

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第一生命ギャラリーで11月30日まで開催中の「三瀬夏之介展」-だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる-
のオープニングに行って来ました。
三瀬さんご本人の公式サイトはこちら

第一生命ギャラリーは土日休みの勤め人にとって、訪れるのにかなりハードルが高い。
なぜなら、開館時間が午後12時~18時で土日祝休廊なのだ。平日の18時までに第一生命ギャラリーに入るには休みを取るか早退するとか、何らかの手段を講じなければならない。普通は。

しかし、幸いにも私の勤務先は日比谷に割合と近いため、周囲の冷たい視線を背中に受けつつ、禁じ手の5時さっさ(5時の終業とともにさっと帰るの意)してしまった。
ということで初めての第一生命ギャラリー訪問。1階には第一生命がスポンサーになっている過去のVOCA展入賞者の作品がずらずらとあちこちに並んでいた。1階のフロアだけで相当な広さ。
三瀬さんの個展は南ギャラリーの方で開催されている。

展示作品数は全部で6点。
そのうちの272×1456の超大作屏風「だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる」2010年の全貌が、ここで明らかになった。9月に神宮外苑キャンパスで行われていたイベント「NIPPON ARTNEXT」展では今回のほぼ半分の状態で屏風が展示されていたのだが、ここでは残りの右半分も含め全部が展示され、壮観な風景であることこの上なし。

「NIPPON ARTNEXT」展では観られなかった部分には金箔がふんだんに使用されていて、しかしその金箔の様子も遠くから眺めていると山のようにみ見える。
私がこの作品でもっとも気に入っているのは、上部にわずかに覗く空の色。藍色に近い色と水色の空は、東北のもののようにも思えるし、かつての留学先フィレンツェのようにも見える。
神宮で本作を見た時にも思ったが、かつての大作の混沌さが混沌というより、意識された何らかの具象表現の集積と伸展へと画面が洗練されたように思う。

他に新作がもう2点。ひとつは「ヘテロフォニ―」2010年、二曲一隻屏風で胡粉と墨とアルミ箔、モノトーンの屏風。これは167×169とほぼ正方形に近い。
もう1点、この作品がとても気に入っているのだが「web ufo」2010年0号キャンバス。入って左側の壁の上部に小さな小さなUFOが飛んでいる。こんな遊び心が楽しい。
あの大きさだと巨大な山脈にぶち当たって木端微塵になってしまいそう。

「山水」2008年、「千歳」はいずれもコラージュの一部のように画面そのものが山のような形をしている。

さて、オープニングイベントとして三瀬さんご本人によるスライドを使用した2007年イタリア・フォレンツェでの研修報告があったので、簡単に触れておく。
元々、地元奈良で教師をしていた三瀬さんに現在平塚市美術館の草薙館長から電話があった。
「教師を辞めて本格的に絵をやらないか。」そんな訳で五島記念文化財団研修生候補に草薙館長の推薦で選ばれ、見事に五島記念文化賞美術新人賞を受賞した。同年、東京都現代美術館でMOTマニュアル2006「日本画」から/「日本画」へにも出展。私が初めて三瀬さんの作品を観たのもMOTだった。

五島記念文化賞を受賞し高校教師を辞める決意をし、留学先に選んだのはフィレンツェだった。周囲からはベルリンやNYを薦められていたが、自分としてはしっくり来なかったという。
フィレンツェへ行っても、日本や京都の姿をあちこちで探していた。円形を観ると日の丸に見えたり。
留学当時1ユーロは160円、ピッティ宮殿近くで弁護士がオーナーの古い家屋にご夫婦で生活。地下1階がアトリエ。
このアトリエはかつてフィレンツェが大洪水になった時の湿気がそのまま残っているような部屋だった。

1日1枚何かを描くことを心に決めていたが、あまりに描くことばかり考えに考えておかしくなりそうだった。
環境になじめないとしんどいが、ものを創る人は心を動かすためにも移動や旅は重要なのではないかと思う。
古道具市に行ったり、市場に行ったり、旬なものを食す。
画材屋はさすがに充実していて、膠もありすべて現地で調達していた。
オーバルや楕円のキャンバスを見て、心理は一つなのかを感じさせ、四角だけではない可能性をここで学んだ。
フィレンツェのアカデミアのレベルは低かったが、ボローニャの現代アートは凄かった。イタリアのアルテポーベラ作家を先生とし、彼らの弟子が頑張っている。

アルノ川のかわせみ、ジョット、フランチェスカ、モザイク、ドゥオモの影で時間を知るような生活。図書館でもよく描いていた。
包みこまれ圧倒的に立ちあがる何かを感じた。
ロレンツォという詩人の友人ができて、彼の俳句の結句が「冬の夏」だった。歴史は脇においておいたとして、本気で立ち向かうことを彼に学んだ。

同時開催で神楽坂にイムラアートギャラリー東京オープン記念で三瀬夏之介展「ぼくの神さま」を12月11日まで開催中。こちらはまた違った雰囲気だと聞いている。近日中に足を運ぶ予定。
ギャラリーWebサイト⇒ http://www.imuraart.com/ja.html
また、羽鳥書店から三瀬夏之介さんの作品集『冬の夏』が発売される予定です(amzonでは予約受付中)。

huyunonatu
会場に見本誌が置いてありましたが、スナップ写真や三瀬さんの言葉も加わった素敵な内容です。

*11月30日まで開催中です。

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