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「救いのほとけ-観音と地蔵の美術-」 町田市立国際版画美術館

救いのほとけ

町田市立国際版画美術館で11月23日まで開催中の「救いのほとけ-観音と地蔵の美術-」展に行って来ました。

この展覧会は、開催前から楽しみにしていたのに、結局会期ぎりぎりの11月21日(日)に出かけて、記事にするのもこんなにギリギリになってしまって、申し訳ない気持ちでいっぱい。
期待通りのとても良い展覧会でした。

この展覧会では、「観音菩薩」と「地蔵菩薩」の焦点をしぼり、その姿をあらわした木版画、それらの版画を内部の空間に納めた仏像、関連の深い仏画や絵巻物など、重要文化財15点を含む平安時代から江戸時代までの約120点を前期後期を通じて紹介し、「救い」をテーマとする仏教美術の醍醐味を味わっていただくものです。同時に、時代や宗教をこえて営々と伝わる、生と死をめぐる人々の思いを考えます。~展覧会チラシより~

展覧会の構成は次の通り。
プロローグ 印仏の広まり
仁和寺の曼荼羅や「三千仏名経」東京藝術大学美術館、「阿弥陀如来坐像摺仏」などで印仏の始まりを紹介。

1.版画と仏像
このテーマが、いかにもこの版画美術館らしいテーマ。普段は何気なく通り過ぎがちな仏版画の成り立ちから版画に印が混じったものなど仏版画の謎について考察しています。

2.ふえる観音、変化する観音
観音さまは人々の願いに応じてさまざまに姿を変える、その多彩な世界を仏像や仏画などで展観。

3.救済のかたち
最後は地獄の責め苦からの救済を祈りとしてかたちにした作例を紹介。

版画だけでなく、実に素晴らしい仏像が出展されています。この仏像を見に行くだけでも町田まで出向く価値があります。
・地蔵菩薩立像および印仏 国立歴史民俗博物館蔵 重要文化財
・千手観音立像および印仏 滋賀・福寿寺蔵 重要文化財
・十一面観音立像および像内納入品 和歌山・広利寺
・聖観音立像  よみうりランド 重要文化財

特に、よみうりランドにある聖観音立像は平安期の典型とも言える美しい一木造で腰のひねりがいと言い、お顔立ちと言い、実に優美。

仏画では、「魚藍観音図」何種類もの「魚藍観音図」が出展されていますが、どれも微妙に違うのが面白い。
一風変わった所で印象深かったのは「霊照女像」岳翁蔵丘筆(個人蔵)で、これもめったに観られない作品ではないでしょうか。

「熊野観心十界図」兵庫県立歴史博物館蔵は色鮮やかで、よくよく見て行くと実に様々な場面が事細かに描かれていて興味深い。

他に版画美術館らしい作品は墨摺に手彩色を施した仏画の数々に出会えたこと。
印仏に焦点を当てた展示というのは、なかなかないので、とても貴重な内容でした。元々印仏は、祈仏や祈心をした人々の名前を書いて、その寄進をされた人々の名前を書いて像内に残す目的で作られたようです。確かに紙であれば折り畳みやすく持ち運びもしやすいし、狭い場所にも納めやすい。
こんな所にも版画の技術が使用されているという仏像と版画の関係についても、これまであまり考えたことがなかったので、勉強になりました。

また、名古屋市博物館から「大乗荘厳宝王経」という一風変わった海外からの流入品もあり、これは極彩色で日本の印仏とは違う面白さがあり目を惹きました。

図録は限定1200冊。2500円とちょっとお高かったのとその日の一番に行ったのがこの展覧会で、持ち運ぶにはあまりに重そうだったので、購入を見送りましたが、観仏三昧でお馴染の和歌山県立はくぶつかんの大河内学芸員の寄稿もあるので、やはり取り寄せ使用と思います。

また、本展からはちょっとそれますが、先日韓国国立中央博物館で高麗仏画の展覧会を拝見しましたが、そこでも地蔵と観音を大きく取り上げていました。仏にも阿弥陀如来など何種類かあるにも関わらず、地蔵菩薩と観音菩薩が両方の展覧会でクローズアップされているのは、やはり人々から救いの存在としてとりわけ篤い信仰の対象であったに違いないのでしょう。

*11月23日まで。お見逃しなく。

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