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「至高なる風景の輝き-バルビゾンからの贈りもの」 府中市美術館

barubizon

府中市美術館で11月23日まで開催中の「至高なる風景の輝き-バルビゾンからの贈りもの」に行って来ました。

こちらも早く行かねばと思っていたのに、結局会期末ギリギリにお伺いすることになり反省すること仕切りです。
本展は府中市美術館開館十周年記念展ということもあり、毎度のことではありますが、会場は大勢のお客さまで賑わっていました。
最終日も必ずや混雑すること必至でしょう。
何しろ、それほど程良い広さの展示空間に海外からのバルビゾン派風景画とバルビゾン派から影響を受けたと思われる日本人画家による西洋画の風景画がぎっしりとひしめいています。
展示作品数は、なんと約120点。よくぞこれだけの風景画を集めたとつくづく感心しました。むろん作品数だけを問題にしているのではありません。

本展の主旨は、風景画はいつから始まったのか?そして、バルビゾン派の作品の紹介と日本での風景画の始まり、そして明治の洋画家たちの黎明期の足跡をたどりつつ、府中市と言えば「武蔵野」。「武蔵野」を舞台にした風景画作品など、展示を見ながらにして「風景画散策」を楽しむという展覧会構成となっています。

この明確な展覧会の趣旨と構成が確固とし、それに見合った作品を展示することにより、知らず知らずのうちに、風景画の歴史や流れ、そして様々な風景画の楽しみ方を知ることができました。
展覧会を主宰した府中市美術館には心から感謝いたします。

普段何気なく、観ている風景画、もちろん何度か観ている作品も多くあったのですが、展示の仕方や見方を示唆していただくことで、今まで気付かなかった作品の持ち味や味わい方を教えられ、別の視点で作品を鑑賞することができたのも本展での大きな収穫となりました。

展覧会構成は手元のメモをもとに記載するため、誤りがあるかもしれません。予めお断りしておきます。
第1章 ドラマチックバルビゾン
ここでは、お馴染のクールベやテオドール・ルソーらの作品に混じり、プチパレ美術館からドービニーにのエッチング作品が4点出展されており、これは興味深く拝見しました。
ドービニーの風景版画を拝見したのは初めてかも。
また、レオン・リシェという画家の作品、これはいずれも府中市美術館蔵なので、常設展で観たことがあるのでしょうが、改めてみると「女性のいる風景」などとても素敵な作品だと感じました。

個人的に好きなクールベでは、西宮市大谷記念美術館の「眠る草刈り女」が良かったです。さすが松方幸次郎が日本に将来しただけのことはあります。

「激しく厳しい森の風」⇒「あたたかくやわらかな光」⇒「壮大なる色彩の終焉」とテーマ別にバルビゾン派の作品を観て行きます。
どうしても好きな画家に目が行きがちで、やはりミレー恐らくすべて2回目以上は拝見していますが、足が止まります。千葉県立美術館所蔵「垣根に沿って草を食む羊」は初見で、これは実に良かったです。

また、フェルディナンの「砂けむりの中を行く羊の群れ」をはじめとする夕暮れの農村風景画の数々は情緒あふれ、美しい空の色と大地の色、そして羊や人々の姿が胸を打ちます。

第2章 田園への祈り-バルビゾン派と日本風景画の胎動
いよいよ、ここから日本風景画の黎明期からの展観が始まります。

お馴染の高橋由一からはじまってフォンタネージによってもたらされた西洋絵画の技法。それを学び、西洋へ留学し、西洋画を学んだ画家たちの仕事がズラリと並んでいました。

今回一番印象深かったのは、本多錦吉郎でしょうか。
由一や吉田博、松岡寿、鹿子木孟郎らの作品は、他館でも何度も紹介されていてよく知っているのですが、本多錦吉郎の作品はあまり印象に残っていませんでした。
しかし、今回彼の作品がまとまった数展示されていて、良い絵を描くなぁと、もっと評価されても良いのではないかなと感じました。
特に「豊饒への道」個人蔵は素晴らしかったです。
あと、個人的に好きな川村清雄、彼の作品は実に様々で作風の変化、型どおりの様式から外れた作品が結構あるのですが、今回出展されていた「ベネチア風景」府中市美術館蔵は良かった。
以前静岡県美だったかで観た川村の風景画も忘れ難いのですが、どこかの美術館で川村清雄展をぜひ開催して欲しいものです。
手堅い肖像画も手がけているのですが、風景画と肖像画はまるで違った印象を受けます。

小山正太郎「秋豊図」個人蔵、」そして、やはりこの人和田英作の風景画「渡頭の夕暮」、「落ち穂拾い」(模写)東京藝術大学美術館、「三保の松原」府中市美術館など大御所ぶりを如何なく発揮しています。

忘れ難いのは、中川八郎「雪林帰牧」。木炭だけで描いた作品ですが、まるで水墨画のような深い味わいで、空気感やその香まで絵から漂ってくるような印象を受けました。
本展のマイベスト作品です。

青木繁の小品「少女群像」早過ぎる天才の死。小品ですが、青木らしさが現れていました。

他には山脇信徳「雨の夕」高知県立美術館、荻生田文太郎「雨中の桜」など今まで知らなかった画家ですが、素晴らしい作品を遺しているのだと知って感動。

高島野十郎の「霧と煙のニューヨーク」、中村彜「風景」安井曾太郎「宇治黄檗風景」など彼ららしい風景画にも対峙でき、西洋絵画より、むしろ明治~大正時代の日本人による風景画に重点を置いた内容でしたが、却ってそれが新鮮でした。

*11月23日まで開催中。

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府中市美術館で「バルビゾンからの贈りもの」展を観た!

「バルビゾンからの贈りもの」チラシ2種 色づき始めた「都立府中の森公園」 「府中市美術館」前の表示版 府中市美術館で「バルビゾンからの贈りもの―至高なる風景の輝き」展を観てきました。行ったのは11月7日、1週間前のことです。なんと今回が府

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No title

こんばんは。お久しぶりです。
川村清雄展ですが、今年江戸博で開催しますね。同時期には、目黒区美術館でも。1年間違えておりました。ごめんなさい。ではでは。

会期:2012年10月8日(月・祝)~12月2日(日)
日本洋画の先駆者であり独自の画風を築いた知られざる画家川村清雄の画業と生涯を紹介します。幕臣の子に生まれ、米仏伊へ留学を果たしましたが、帰国後は画壇から遠ざけられました。明治期の日本が近代化の名のもとに自国の伝統文化を解体再編しゆく中、清雄は日本人にとって美のアイデンティティーとは何かを追究しました。渡仏した晩年の傑作《建国》をはじめとする代表作の他、豊富な歴史資料を用い、徳川家達や勝海舟など人物交流のエピソードを交えて清雄の生きた時代を浮き彫りにします。

鋼の戦士様

はじめまして。
お返事が遅くなり、申し訳ございません。
バルビゾン展は、展覧会意図の伝わる主催者の
意欲が伝わってくる内容でした。

川村清雄は以前から非常に関心があるので、
楽しみに待ちます。
教えて下さってありがとうございます!

No title

はじめまして
チケットは入手したのにこの展覧会は
予定があわなくていけませんでした。
よかったのですね。残念。
川村清雄展は来年あたりあるそうですよ。
ではでは
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