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「19世紀フランス版画の闇と光 −メリヨン、ブレダン、ブラックモン、ルドン」 国立西洋美術館新館

シャルル・メリヨン パリの銅版画』:ル・プティ・ポン》
1850年
国立西洋美術館
国立西洋美術館新館2階版画素描展示室で11月28日まで開催中の「19世紀フランス版画の闇と光−メリヨン、ブレダン、ブラックモン、ルドン」に行って来ました。
もう、この展示文句なく素晴らしいです。
個人的に大好きな分野であるということが一推しの大きな理由ではあるけれど、元々好きなロドルフ・ブレダンはともかくとして、シャルル・メリヨンやフェリックス・ブラックモンの版画もあんなに美しいとは。
ブレダン、メリヨン、ブラックモン、ルドンの4名によるわずか40点の版画作品展示であるにもかかわらず、1時間弱その部屋にいて、美しき版画世界に没入してしまったのだった。
冒頭は、シャルル・メリヨンの『パリの銅版画』シリーズの吸血鬼から始まる。これが1853年の制作。
メリヨンはエッチングとドライポイントの二つの技法もしくは、エッチングとエングレーヴィングを組み合わせて制作している。
彼の作品は、パリの風景画が多いが、建物を構成する細い線の美しさ、遠近感を刷りの濃淡で表現している。
ノートルダム寺院やポン=ヌフなどお馴染のパリの風景であるが、メリヨンの銅版画世界では色がないかわりに形態や線描の美しさばかりに目が向いてしまった。絵画以上に情緒的であったと思う。
意表を突かれた作品としては『海軍省』1865年頃。なぜか、メリヨンには珍しく魚が空を飛んでいるという非現実的な光景が表現されている。
次にブレダン。今回は全部で8点。およそ人間業とは思えない精密さで画面をみっちりと構成している。彼の技法はリトグラフ、もしくはリトグラフとシン・コレの組み合わせ。
もっとも有名な『善きサマリア人』1867年は何度か観ているが、今回は『枝』『魔法の家』『沼地の背後の村々』などブレダンの不思議な世界観をより知ることができた。
『蝶と沼』はデザイン的に時代を反映しているように思えた。
ブレダンだけの回顧展をどこかで開催していただけないものだろうか。もしくはメリヨンでも良いな。
過去の展覧会図録などを検索してみたが、単独での個展などは開催されていないようだ。特にブレダンは作品数が少ないのだろうか。
そしてフェリックス・ブラックモン。
彼は『ラ・フォンテーヌの寓話』シリーズの中から「猿と猫」「恋するライオン」「幸運の女神を追う男と寝て待つ男」作品名にギュスタブ・モローの原画とあったので、モローの原画を版画化したものだろう。
モロー原画以外では2点。『かもめ』と『もぐら』いずれも、不思議な構図であった、カモメの方は大空に無数のカモメが飛んでいる。三好耕三の写真で同じような構図の作品があったなと思いだした。
最後にルドン。彼はブレダンを版画の師として教えを受けた。師とは大きく異なる新しい手法で作品を手がけている。ルドンは油彩やパステル画も有名だけれど、版画はこれまで紹介した3名のの作品と一味もふた味も異なるように思われた。
そういう点では、ルドンこそ新しい版画の時代を呼び覚ましたのかもしれない。
*11月28日(木)まで開催中。オススメします!
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COMMENTS
ogawama様
luca様
20年前にオルセー美術館で60点!!!
やっぱり、そんなにあったのですね。
古書店やらネットやらで探してもブレダン単独の作品集が
見つからず、日本でも単独展覧会の開催はされていないようです。
大体弟子のルドンとセット。
20年前のオルセーでの展示図録欲しい。
やっぱり、そんなにあったのですね。
古書店やらネットやらで探してもブレダン単独の作品集が
見つからず、日本でも単独展覧会の開催はされていないようです。
大体弟子のルドンとセット。
20年前のオルセーでの展示図録欲しい。
ブレダン
少し前の西美の西洋版画展でお気に入りとなったブレダンでしたので、あの小さな展示室に8点もあるのを見て驚喜しました。
あの、強迫観念に囚われているのでは、と思わせられるような執拗に緻密で暗い(描きこみ過ぎ〜)作品の、美しいこと!
美ってなんなのかしら、と思わないでもないです。
ルドンの師と言われると、なるほどという感じですね。
あの、強迫観念に囚われているのでは、と思わせられるような執拗に緻密で暗い(描きこみ過ぎ〜)作品の、美しいこと!
美ってなんなのかしら、と思わないでもないです。
ルドンの師と言われると、なるほどという感じですね。
感激
ブログを拝見して、これは、と慌てて時間休を取得。往復6時間以上かけて最終日の今日朝一番で見てきました。(高橋コレクションも)
ブレダンの魅力に開眼。ありがとうございます。血がざわざわいってます。
20年前にオルセーで60点見られる展示があったようで。。。ああ。
これから出勤。
ブレダンの魅力に開眼。ありがとうございます。血がざわざわいってます。
20年前にオルセーで60点見られる展示があったようで。。。ああ。
これから出勤。
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未見作も含まれていたので尚更です。
何とか画集が欲しいのですが見つかりません。
今回の特集も図録化して下されば良いのに。
あ、でもルドンの版画は他の3人と比べてちょっと
私の好みから外れてしまいます。