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「鈴木康広 まばたきツアー」&崔在銀 展―アショカの森― 原美術館

11月28日(日)本日限定の「鈴木康広 まばたきツアー」に参加して来ました。

申し込んだ時には、内容が今一つピンと来なかったのですが、参加してみたら大当たり。最近では瀬戸内芸術祭で話題になったファスナー船のアーティスト鈴木康広氏ご本人による、ご自身の作品解説と原美術館の建物の「窓」に焦点を当てた建物探訪。
普段は入れない裏庭にまで入ることができた上に、美術館として開館する前の個人邸宅であった頃の貴重な写真まで拝見できて、大大大満足でした。
このツアー、品川駅から原美術館まで日曜に運行しているバス『ブルンバッ!』の車体表面のデザインを今年は鈴木さんが手がけたために開催されたそうです。前年は田尾創樹で、昨年にも同様のツアーがあったそうですが、気付きませんでした。

ツアーの行程は次の通り。

・品川駅のバス乗り場に集合後、参加者はまばたきマークのシートを受け取り、衣服に貼り付ける。

・集合後、鈴木康広さんをバスガイドにして、わずか5分足らずですがバスのデコレーションについての説明を受ける。今回車体には、原美術館の窓のミニチュアをバスの窓に貼り付け、原美術館の小さな窓を万華鏡のように通して品川の景色を眺めるというのがコンセプト。

・美術館到着後、改めてバスに取り付けられた窓の数々を眺める。この時、自分の好きな窓の形を覚えておくことが肝要。この後、美術館を一周して、実際の窓を外から眺める建物見学が始まる。

1階玄関を通って、普段は入れない裏庭に出て、窓を眺める。裏庭に立派な木造りの裏門があることに初めて気付いた。そして、建物の窓は美術館として開館する際、作品保護のため、すべて窓としては閉じてしまったので中からは分からない。外から見ると、実に様々な形や大きさをしていることに気付く。全部で約24種類の窓が使用されているのだった。

次に、カフェのある中庭から建物を眺める。ここでも注目するのは窓。実際にその場所に見合った窓が設置されている設計者の意図が強く感じられる。
窓は閉じてしまったけれど、鈴木さんの次の言葉が印象深かった。
「窓は閉じても、そこに絵画がかかる。絵は世界との窓口になります。」蓋し名言であった。

カフェの横にあるレストランやパーティースペースに移動して、鈴木さんの作品を鑑賞。
全部で6点程あったか。
私が一番印象深かったのは「めぐすり銃」である。
個々の作品について鈴木さんご本人から解説が伺えるという貴重な機会。この「めぐすり銃」は、鈴木さんが小学生だった頃、そして今現在も目薬をさすのが苦手で、少しでもその嫌さが緩和されないかという思いで制作。
素材はペットボトルと同じもので透明。銃の形を型どりして、先端に目薬についている射し口が取り付けられていて、実際に目薬をさすこともできる。ただ、蓋を付けるかどうか悩んだが、蓋を付けるとなるとネジこみ部分が必要になるため、この作品には蓋が付いていない。
「めぐすり銃」で目薬を差す姿を想像すると楽しくなったくる。ぜひとも製品化して欲しい。
他に、ガラスでできた「スプーンの時計」中が真空になっていて、美しいのだが、これはちょっと実用的ではなかった。

映像でこれまでの作品制作についての説明が始まる。
大学時代はパラパラマンガの制作にはまっていたそうで、マンレイの作品をモチーフにした時からパラパラ漫画の紙を裏表使用するようにした。映像で観るパラパラ漫画はコマ撮りアニメのようだった。

そして、大学卒業後、NHKの「デジタル・スタジアム」(略してデジスタ)に応募する作品の制作に励む。
この時、作ったのがジャングルジムに子供たちが遊ぶ映像を投影した作品と、「まばたきメガネ」の2点。
前者は、小さなジャングルジムの模型を取り出して、実際にジャングルジムを回しながら映像を当てるとどういう風に見えるかを実体験できた。くるくる回る物に対して投影すると、当然だが映像も早周りする。

「まばたきメガネ」は光をあてるとレンズにあたる部分がまばたき運動を繰り返すもの。

鈴木:「自分にとって1コマでなく2コマが大切。2コマ揃ってこそ、初めて現実に近づくと思う。例えば裏と表もそう。自分の身体体験を作品化したい。」

次にまばたきについての作品が多い理由をお尋ねしてみた。
鈴木:「見るということは外部と関わる部分が大きいと思う。目には全部の感覚が入れ子になっていて、内臓の一部が目として外部に出て来たような高性能なシャッターの役割を果たしているのではないか。視覚は、他の感覚に比べて現実以上のものが生まれる器官だと思う。」


というわけで、私が初めて鈴木康広を知った作品、「まばたきの葉」につながる。
当初植物の未来について考える提案をする中で思いついた作品で、現在のように機械+鑑賞者参加型の作品に進化する前には自分でまばたきの葉をばらまいたらしい。


ファスナー船について。
初めて国内路線の飛行機に搭乗したのが2002年。その時、機体から見た眼下の景色に船があって、それがファスナーのように見えたという。
その2年後2004年に模型、FRPでファスナーの船を作りラジコンで動かし、池で動かすことに成功。
実際に船として制作したかったが、費用もかかるし実現困難だった。瀬戸内芸術祭に企画として応募したが音沙汰なし。しかし、原美術館の関係者の方から漁船を譲ってもらえることになり、ついにファスナー船は実現化する。
今後は、フェリーのようにしたいというのが夢。

この他、原美術館のミュージアムショップでも販売している「リンゴけん玉」や「逆さの木コマ」の解説など、お話は尽きず。まだまだ話足りないご様子だったが、時間も押していたので終了。
とてもカッコイイ上に、気配りもできる好青年アーティストでした。
本当に今日はお疲れさまでした。

この後、現在開催中の企画展「アショカの森」を鑑賞。
1階の展示が良かった。特にスクリーン5面の奥にある蹲の石に水を張り、木の映像を見せた「もうひとつの月」は素晴らしい。木の周囲の空の様子が時間と共に経過して行くのが、5~10分見て行くと分かるので、すぐに立ち去らないように。石という時間を想起させるものと空の時間の移り変わり、更にこの映像はゆっくりと回転する。地球の自転を思わせる。

エントランスの「夢想家の散策」、入口入ってすぐに古材によるインスタレーション「アショカの森」も圧巻。
なお、この部屋の窓から見えるみかんの木は、この作品のために植樹されたそうだ。

常設では2階最奥にある奈良さんのドローイングルームが大変化を遂げている。
先日、Twitterで好きな女性の写真を貼ったとかという情報を拝見した記憶があるので、単眼鏡で捜索。1枚それらしきかわいいナース風の女性の写真があったけれど、あれかしら。

*アショカの森は12月26日まで開催中。

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noel様

こんばんは。
私も噂には聞いていたのですが、ファスナー船は土日のみの運航だったようで
実物に瀬戸内で巡り合えずがっかりしていた所、こんなイベントを
twitterで知り、即座に申し込みました。
twitterさまさまです。
多分、来年また別のアーティストで同様のツアーがあると思います。
その時はぜひ。

面白そうですね

最近ファスナー船の映像を見てウケたばかりだったので、こんなイベントがあったと知ってたら参加したかったです~(笑) しかし、いつもながらのmemeさんのアンテナ力と行動力には感服! 
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