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「ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス」展 金沢21世紀美術館

kanazawa

金沢21世紀美術館で12月25日まで開催中の「ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス」展に行って来ました。

ペーター・フィッシュリ(1952年~)、ダヴィッド・ヴァイス(1946年~)は、ともにチューリッヒ生まれで、在住。1979年、ソーセージやハムで日常を再現し、写真に撮影した「ソーセージ・シリーズ」を、1981年には自らパンダとクマに扮して社会システムの矛盾を暴き自らの秩序を構築しようとする映像作品《ゆずれない事》、冊子《秩序と清潔さ》を制作。以降、様々なメディアを用いて「日常」をテーマに共同制作を続ける。2003年ヴァネツィアビエンナーレで発表した《無題(質問)》で金獅子賞を受賞した。

本展では、彼等の代表的な作品を紹介し、身近な光景や事物に真摯な眼差しを向け、意味のずれや解釈の多様性さを綿密な計画と偶然性によって提示し、皮肉とユーモアを織り交ぜながら人間社会の本質を浮き彫りにし、独自の美学に貫かれた表現の妙と世界を楽しんでいただくものです。

フィッシュリとヴァイスの名前を聞いても、最初作品が頭に浮かばず、知らないなと思っていたら、昨年、東京国立近代美術館で開催された「ヴィデオを待ちながら」展に映像作品、恐らく《事の成り立ち》1985年が出展されていた。流れるような日用品で行われるドミノ倒し的の連続運動に仰天し、お気に入り印を付けていたことを金沢に来る直前に気付き、この展覧会が俄然楽しみになるという、アホな美術愛好家の私だった。

写真作品を1シリーズとすると、約30点の作品が展示されている。
初期作品から本展開催のために制作されたのか、2010年制作の彫刻とサウンド作品が光庭にあった。

冒頭は展示室7。巨大スクリーンに映像《パラッツォ・リッタでのカナルヴィデオ》。タイトルのカナルはcanalの意味?
どこまで続くのか先の見えない穴の中に吸い込まれて行くような。そして、その穴と思しきものの色は様々に変化して行く。色だけでなくグラデーション、ニュアンス、そして背景も白いレース編みのような紋様が付されたりとこれも穴の変化と呼応して変わる。
全部で約1時間の映像で、途中繰り返しがあるのかどうかは不明だが、二巡目に観ても最初観たものとはパターンが違っていたので同じ場面は出てこないのかもしれない。穴は途中、霧消し抽象画のごとく色相のみになったり、ストーリー性はないのに、何故かずっと飽きない。

続く展示室8。今回、気にいった展示空間の一つ。前述のアーティスト紹介にも書いた《ゆずれない事》他、クマとネズミに扮した映画の一部や、日本庭園や家屋をクマとネズミが徘徊する映像など、全部で5つの映像が壁面に上映され、モビールのようにクマとネズミが空中遊泳しているサイレント映像他との組み合わせが絶妙。
《ゆずれない事》だったと思うが、これはミュージアムショップでDVDを販売していた。ここでは思い止まったが、買ってしまおうか。最初から字幕付きでストーリーを追いたい。
また、この展示室中央には撮影に使用したネズミとクマのコスチュームがケースに入って鎮座していて、映像とコスチューム、言わば抜け殻との対比も興味深い。

通路や展示室壁面には、写真作品が少なくとも30点はあったと思う。
日用品を組み合わせて別のもの、動作だったり、観念だったり、作品タイトルで何に見立てたのか分かるが、これがまた面白い上に写真が上手い。茶の湯の世界に通じるような見立てと静謐の美を感じる。トリッキーな作品だがどうやって撮影したのだろう。

展示室14では、金獅子賞を獲得した《質問》の日本語ヴァージョンがスライド上映されているが、マイベストはこの作品。
何パターンあるのか、蛇のように形を変えて繰り出される疑問の数々、それって、自分も疑問に普段思っている事と共通していたり、改めて視覚呈示された疑問の数々は、哲学的で答えなど出すことを求められていないのに、ついつい考えてしまう。
疑問と一緒に時折、小鳥などの画像も登場し、これがまた愛らしくて、日常が形態と視覚メディアを通じて現れたとでも言おうか。奥深い作品だった。

途中、寝息を立ててスヤスヤオヤスミ中のクマとネズミの人形もいるので通過しないように。動きます。

展示室11には90個もの粘土作品と《エアポート》シリーズの写真作品が同居。これまた圧巻です。粘土はクスリと笑を誘うものもあり、エアポートは、やっぱり時代を感じさせる、パンナム機が撮影されていたり、カッコいいのだ。

最初から最後まで、2人の作品に魅了されっぱなし。ことに、写真が気になった。映像は知っていたけれど、写真は初めて観たから余計になのだが、ショップで素敵な写真集を発見。これも欲しくなってしまった。

図録というべき作品集は12/16~全国の書店でも販売されます。

*12/25まで開催中です。オススメします。

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ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス@金沢21世紀美術館

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