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「高嶺 格 Good House, Nice Body ~いい家・よい体」 金沢21世紀美術館

takamine

金沢21世紀美術館では約1年の会期で「高嶺 格 Good House, Nice Body ~いい家・よい体」と題した長期プロジェクトを行っています。

「Good House」と「Nice Body」の2つのプロジェクトから構成される本展では、生きて行く上での根本的な拠り所でありながら日常の中で愚鈍になりがちな「家」と「体」についての我々の感覚や認識をプロジェクトに関わる多くの協働者と共に、ライブに問い直していく試みです。

夏に、金沢21世紀美術館を訪れた時は時間が足りず、映像作品のみ拝見したのですが、今回は朝から閉館まで1日、美術館にいたので、2つのプロジェクトをじっくり体験して来ました。

●プロジェクト1:「Nice Body」(長期インスタレーションルーム)3/21まで
≪Good House,Nice Body:私を建て、そして通り過ぎていった者たち≫
民家の古材を使用して組み上げ作った「家」を舞台に、オーディションで選ばれた5名のメンバーが役者として参加。特殊な方法で撮影された彼らの身体が、舞台に青白く光り、うごめき、声を発し、笑い、叫ぶインスタレーションです。
観ている時には、あまりのことに圧倒されて、思考停止、ひたすら天井や床に写される映像と、音や声に耳をそばだて、五感をフル稼働させていた。
あれは、あの仮想「家」の叫びだったのだと今ようやく、ここで思い至った。てっきり様々な人の家にまつわる思い出が語られているのだとばかり思っていたが、恐らくすべてフィクションなんだろう。

とにかく、怖くて耳に残っているのは「男の匂いがする~、男の匂いがする~」と繰り返される女の執拗な声。この声が流れている時の映像は、青白く手が伸びるような状態になっていただろうか。

場面が転換し、真っ白な砂地のようになる瞬間や、星空が投影されてみたり、意味深なタイトルだが、この家に住んでいたであろう人々の声を家が代弁していたのかな。
とにかく素晴らしい作品です。鹿児島エスぺランサ以来の高嶺格による映像インスタレーションの傑作ではないでしょうか。単に映像というだけでなく、身体活動を特殊加工して見せる、まるでお化け屋敷のようなあの気配造り。そして、音声。映像でありながらパフォーマンス的要素が満載されていた。

●プロジェクト2:「Good House」高嶺格、渡辺菊眞 プロジェクト工房 3/21まで
≪すみか-いつの間にかパッケージ化され、カタログから選んで買わされるモノになってしまった住処を、自分の手に取り戻す≫
こちらは、フライヤーによれば、高嶺が鋭敏に嗅ぎ取った現代住宅に潜む「インチキ臭」への嫌悪を出発点とし、メンバーや来場者と共に「ひとが住む場所とは何か」ということを自分の身体を使って、作り、漢字、考え、発信するプロジェクト。パートナーの渡辺菊眞氏(高知工科大学准教授・D環境造形システム研究所)は、土嚢研究の・実践者。

工房には廃材と大量の土嚢を用いて公募で集まったメンバーらと作り上げられた建築物、構築物というべきかがある。中に入って、実際に体験できる。
パオのように土嚢が積まれた空間の内部は妙に落ち着いて、縄文時代やモンゴル民族を思い出した。天井が開いていて、別の場所から回り込むと上から下が覗きこめ、その気配によって、土嚢空間内に入って来る光量も変化する。声も内部で反響する。

廃材を用いた家らしき空間では、床の一部が強化ガラスになっていて、下から上が丸見え。
スカートの人はどうすれば?と思ったら、カーペットが横に用意されていた。でも、せっかくなので、上下で眺め合う体験スケルトン空間を体験するのは楽しい。
橋のようなものを渡っていくと、さっきの土嚢の家の天井部分に行きつく。橋は一人ずつしか渡れないけれど、冒険気分でこれも楽しい、
家のある周囲にはソファやら、様々な住宅を映し出している映像やらごった煮状態。

家とは何かという本来的な意図を考えるには、何か違うような気がしたけれど、インスタレーションとしては非常に楽しいし、実際にガラスの床ってありだなと思ったことも事実。ガラスの床を渡るのはかなり怖いんですけどね。

それにしても、金沢21世紀美術館は素晴らしい。
企画展+常設、更にこんな長期インスタレーションがある上に、もうひとつデザイナーのナガオカケンメイさんのプロジェクト企画も同時並行。更に、私が行った日は、写真家の志賀理恵子さんと比嘉豊光さんを招き、コーディネーターが若手の遠藤水城氏による二十一世紀塾no.2「フォト・ライフ・フォト・ライフ」も開催されていた。並行して、比嘉豊光さんの映像作品2つが上映され、更に秋山館長とナガオカケンメイさんのトークイベントがあったり。身体一つじゃ、全部見切れないくらい、盛り沢山な内容。
これが、金沢市の美術館なのだから驚く。通常の公立、いや国立でもここまで充実したプログラムを組んでいる美術館はないだろう。

案の定来場者は、非常に多く、夜も賑わいを見せていたが市内近隣の観客より遠来の観光客も多いように感じた。私も含めてですが。

なお、現在常設で、ジェームス・タレルの≪ガス・ワークス≫が1日先着8名のみ体験できます。
14時~16時の2時間。でも朝から予約リストに名前を早く書いた順で8名。
知っていたら、朝一番で常設に飛び込んだのになぁ・・・。これだけが残念でした。

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