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「筆墨精神 中国書画の世界」 京都国立博物館

hituboku

京博の常設は建て替え中、同じく東博の東洋館も工事中と、現在国内で一定数の中国書画を常時観られる美術館は国公立ではないのではないだろうか。
書では、都内の台東区立書道博物館、今回も書道博物館所蔵作品が何点か出展されているが、中国絵画を常時観られる美術館は三重県四日市市の澄懐堂美術館くらいしかすぐに浮かばない。

そんな状況の中、中国書画好きとしては待ちに待った展覧会。
明時代はともかく、清時代の書画はそれ程好きではないが、書聖王義之の草書を今に伝える法帖として「宋拓十七帖」などの名品が出展されることもあり、楽しみにしていた。

そして、やっぱり京博は凄かった。
特別展だけで2時間コース。その後更に特集陳列:篆刻家「園田湖城」まで続いていて、休憩なしで2時間半。最後の特集陳列はさすがに集中力に欠け、やや流し気味になってしまった。

書は真剣に最初から最後まで追って行くと非常に鑑賞に時間がかかる。個人差も大きいと思うが、じっくり書を堪能されたい向きには今回は法帖や典籍の素晴らしい優品が揃っているので、時間に余裕を持ってお出かけ下さい。

展覧会の構成は次の通り。
・典籍の世界-テキストを写す-
・法帖の世界-名筆をめでる-
・文人の世界
・名品と収集余光

私が初めて書に関心を持ったのは、2006年に東博で開催された「書の至宝」展で、そのあまりの美しさにひれ伏したくなった。自分の字にコンプレックスを強く持っていたので尚更、美しい書に対しての憧れが強まる。
が、これは書に限った話ではなく私が美術鑑賞を始めたのも、強い美術コンプレックスが根底にある。自分の苦手とする分野に対する憧れが、常に私の背中を押し続ける。

さて、話を戻す。

今回の展覧会の見どころは、何と言っても典籍と法帖に尽きるだろう。
「典籍の世界」では、展示作品20点のうち重文と国宝以外は僅かに2点のみ。しかし、指定されていない2点のうち1点も近々充分指定間違いなさそう。
大体、中国の南北朝時代(およそ386年~589年、隋時代の前)の紙本墨書など、そうそう観られるものではないのだ。それが、今回一気に4点(うち2点が前述の書道博物館所蔵)、唐時代の典籍が7点、うち国宝4点。

ため息ものの名品である。
ここで、食い入るように典籍を眺めていると様々な筆跡、しかしそれぞれに秩序美を感じ、気持ちが落ち着いてくる。が、あまりにも名品が続くため気持ちは落ち着くよりテンションがどんどん上がって行く。

続いて、法帖。
このコーナーに入った時、ほのかに墨の香りがしたのは気のせいだろうか。
実は、法帖が好きで、東博の東洋館があった頃は常設の展示替えの度に法帖を観に行った。
王義之はじめ、欧陽詢、褚遂良、顔真卿、虞世南など私でも知っているような名筆家の拓本の数々。
法帖は墨色の味わいもまた見どころ。
ここは前期、後期(2/1~2/20)で展示替えが数点ある。

「文人の世界」では書だけでなく絵画も登場する。

明清時代が中心であはあるが、南宋時代の絵画、牧谿「遠浦帰帆図」(前期のみ)と元時代の絵画も数点出ている。
明時代の≪九段錦画冊≫沈周筆や、黄道周≪山水図≫、王時敏≪江山粛寺図巻≫(文化庁)など、私好みの山水図が複数点出展されている。
呉昌硯≪松竹梅図≫など、中国山水の名品が揃っていた。

最後の「名品と収集余光」、についてはかなりエネルギーを消耗した後だったのに、目を見張るような名品逸品揃い。
例えば国宝≪山越阿弥陀図≫、≪法華経絵巻残闕≫は、前日に受講した金沢百枝さんの「イタリア古寺をめぐる」講座のスライド画像を見せていただいた天子の光琳の4色対応とほぼ同じ大きさに等しくされていりる。


そして、お待ちかねの≪山越阿弥陀図≫(京博)こちらも作者は不明だが、切がねの美しさ。

後期の僅かな点数の展示替えのために行くのはどうかと悩んでいたが、やはりこれは再訪してもう一度堪能したい。

また、市民講座「関西中国書画コレクションと京都大学」で3つの講義が、品川にある京都大学東京オフィスで1月29日に開催されます。
詳細はこちら

*前期は1月30日まで、後期は2月1日~2月20日まで

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