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「大正イマジュリィの世界」 松涛美術館

taisho

松涛美術館で1月23日まで開催中の「大正イマジュリィの世界」に行って来ました。

イマジュリィ=imagerieとはイメージ図像を意味するフランス語で、装幀、挿絵、ポスター、絵ハガキ、広告、漫画など大衆的な複製としての印刷・版画の総称だと本展チラシを読んで知りました。

本展は、このイマジュリィの世界を大正時代のものに絞って約300点もの作品により展観するものです。

東京に来てからこの3月で3年が過ぎようとしている。こちらに住むようになったおかげで、これまで行けなかった美術館や博物館、ギャラリーにも行くことができるようになった。
その中のひとつに、東京大学本郷キャンパスのすぐそばにある弥生美術館・竹久夢二美術館がある。
名古屋にいた時から気になっていたのに、行けなかった美術館。
上京しすぐに訪れて、驚き感動した。こんなに楽しい世界があったのかと。
以来、余程興味のない内容でない限り、企画展の度に足しげく通う美術館になった。

弥生美術館のおかげで、私は挿絵芸術、装幀、ポスター、絵ハガキ、マンガなど従来の美術館や美術の世界から重視されなかった分野に、一挙に開眼した。
行くたびに、見知らぬ画家の挿絵や絵に関心すること仕切りで、なぜもっと早く来なかったのだろうと後悔した。

本展は、そんな楽しい世界を一挙にまとめて見せてしまおうという意欲的な展示内容。
地下1階の展示室は「第Ⅰ部大正イマジュリィの13人」と題し作家単位で、その作品世界を紹介している。
13人は次の通り。
藤島武二、杉浦非水、橋口五葉、坂本繁二郎、竹久夢二、富本健吉、高畠華宵、広川松五郎、岸田劉生、橘小夢、古賀春江、小林かいち、蕗谷紅児

この中で、私が唯一知らなかったのは広川松五郎。
広川松五郎(1889-1952)は、昭和初期から中央で活躍した三条市出身の染色工芸家で特に、友禅蝋染めを得意とした。東京美術学校図案化を卒業し、1935年には母校東京藝術大学工芸科の教授に就任する。装幀の仕事葉、親交のあった与謝野鉄幹、晶子夫妻と白井は友人を通じて親交をかわし、彼らの装丁を手がけるようになった。
そして、何と言う偶然。
この広川の回顧展が13年ぶりに新潟県三条市歴史民俗産業資料館で1月30日まで開催されている。観たい、しかし、新潟三条は大雪だろうなぁ。。。
(参考)http://www.kenoh.com/2011/01/10matsugorou.html

上記13人の中には、挿絵画家を専門としてやっている作家はあまりいない。
古賀春江しかり、藤島武二。富本健吉、坂本繁二郎である。いくつも候補が上がっている

どの作家の作品も良いが、やはりお気に入りは蕗谷紅児、小林かいち、橘小夢である。
茨城県天心記念五浦近近代美術館で「大正ロマン・昭和モダン」と題した展覧会で彼らの作品をいいなぁとつくづく思った。それまでにも拝見していたが、ここではかなりの点数を展示してくれていた。
(過去ログ)http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/bde025f63eed7d193fcfc84c7363e4ab/a8

というわけで、地下1階の第Ⅰ部はそれ程珍しいものはなかったが、やはり好きな分野なので、気分は高揚する。特に劉生の装丁は大好き。

2階では第二部「さまざまな意匠」エラン・ヴィダルのイマジュリィ
「浮世絵のイマジュリィ」
「震災のイマジュリィ」
「子ども・乙女のイマジュリィ」
「怪奇美のイマジュリィ」
「京都アールデコのイマジュリィ」
「尖端都市のイマジュリィ」
「新興デザインのイマジュリィ」
「大衆文化のイマジュリィ」

とテーマごにセレクトされた雑誌や装幀本、絵ハガキの数々。かつて、私はこれだけたくさんの装幀が並ぶのを観たことがない。地下は軽目で見知ったものも多かったが、2階で目が覚めた。

前述の広川もそうだが、この時代挿絵文化全盛時代であったのだろう。広川の本業は染織だったが、挿絵を手がけているし、斉藤佳三など図案家、建築に携わっている作家も数多く表紙絵などを手がけている。

これほど重要な作品群であるにも関わらず、唯一残念なのは図録である。
版が小さくて、通常のハードカバーの小説本のようなサイズ。当然、図像もめちゃくちゃ小さい。小さ過ぎて、せっかくの挿絵がよく見えない。ということで、一端購入は見送った。

なぜ、いつもの大版で制作してくださらなかったのか。今回は書籍でも購入できるがその分お値段は割高。

以前購入した天心五浦記念美術館での展覧会図録を取り出し嬉々として、挿絵の美を思い出している。
やはり、2階だけでももう1度観ておきたい。
私の関心は、柳瀬正夢や村山知義らのプロレタリアートにあるが、本当に他に知らない作家の作品が豊富にあった。
この機会を見逃したら、次に観られる機会がなさそうな装丁本も多いように感じた。

*1月23にまでです。お見逃しなく。

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