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2011年1月11日~1月29日 鑑賞記録 ギャラリー編

1月も残りあと数日。あけましておめでとうございます・・・と交わしたのは遠い過去のことのように感じる。
約1週間前に鑑賞記録<美術館・博物館編>をアップしたが、ギャラリーの鑑賞記録をまるで書いていないことに気付いた。

記事にしていないギャラリーの展示をまとめて振り返ります。順不同。

・世界のブックデザイン 2009-10 印刷物博物館 P&Pギャラリー 1/23に終了
毎年恒例で開催されているようだが、私は今年初めて行った。毎年3月のライプツィヒで公開される「世界で最も美しい本」コンクールの入選と書とともに、上位入賞の常連である日本、ドイツ、オランダ、スイス、フランス、オーストラリア、中国を加えた7カ国の優れたデザインの書籍約240冊!を紹介している。
実際に本を手にとって眺めることができるので、全てのページを確かめることができるのが素晴らしい。ケースにおさまってしまうと、開かれた部分しか観ることができないからだ。

最初に置かれていた金賞?大賞?をとったドイツ(だったと思う)の書籍は素晴らしかった。印刷も装丁も内容も、あれは写真集とは違ったと思うが、写真がふんだん入っていたと記憶している。
日本では、町口覚氏がデザインした北野謙 写真集 「溶游する都市」と慶應義塾大学出版会「瀧口修造1958-旅する眼差し」が気になった。というか欲しい。
この展覧会は危険であった、手にとって触れるのは大きな魅力だが欲しくなってしまうのである。物欲に要注意。
あと、中国の本の装丁や使用されている紙の特質が印象深い。
お国柄というものが、かなり強く反映するなと思った。

・金村修写真展「アンクル・チアノーゼ・ミート」ギャラリーメスタージャ 2/5まで
水道橋と神保町のちょうど中間あたりにあるギャラリー。初めて行った。そして、金村修さんのオリジナルプリントも初めて拝見した。
大判の額装されていない写真が縦に2枚ずつつずらりと並ぶ。圧倒的なモノクロの世界で、撮影地は東京だろうか?何気ない風景、ピント、構図、この1枚!という写真はなかったけれど、一連のシリーズとして観て行くと一貫した視点というものを感じた。

・ミノリ/minori 「ふんでいい色」 MEGUMI OGITA GALLERY Showcase  1/29に終了
愛知県芸の出身若手画家で今回が初個展となる。新作、旧作約5点程展示されていたが、まだ方向性が定まっておらず、何をしたいのかが伝わって来なかった。個人的には旧作のDMで使用されている作品が好きだったけれど、真作は層を重ねたような抽象画になっていた。

・町田久美 「Stories from a Cold Country」西村画廊 2/5まで
文化庁在外研修(デンマーク、2008-09)後初となる個展。ドローイングや版画含めて28点程の作品を展示。最後の大作はまだ完成していないようで、今日か来週頭には展示されている筈とのことだった。
これまでに雲肌麻紙に墨を使用した作品だけでなく、今回は通常のキャンバスに日本画の画材を使用して描いた小品、本当に小さい作品が何点かあって、それらは、これまでに町田さんの作風と大いに変化していて驚く。これまでのちょっと毒っぽさが好きだった人には物足りないかもしれないが、徐々に以前あった怖さが薄まっていっているように感じた。
支持体への関心が強いとのことで、今後もどんどん変化を見せてくることは間違いない。あの小品は大作へつなげるための試作なのではないだろうか。

・山上渡「エデン/ Eden」 Maki Fine Arts 2/19まで
2009年の川崎市岡本太郎美術館主催の「岡本太郎現代芸術賞」特別賞を受賞。間違いなく2009年なら岡本太郎賞での展示作品を拝見している筈だが、受賞作品を観ても思い出せなかった。
今回は新作の油彩10点を中心に展示しており、コマーシャルギャラリーでの初個展。
彼が描いているのは「山」の一部なのだろうか。空間に奥行きを出している作品、特に大作の油彩もあれば、デザイン画のようなドットを使用した作品もあり。私の好みではないが、入口正面に展示されている3角形のボードに描かれた作品が一番良かった。

・大沼茂一写真展 「八色(やしき)」Foil Gallery  1/29で終了
大沼さんの写真も初めて拝見する。写真そのものより、展示の仕方の方に目が行った。
スナップショットを壁に虫ピンでバラバラな方向に留めてある。中にはわざと下向きにして留めてあったりと面白い。ただ、これ!という1枚が見つからなかった。スナップの中に1点発色の良い赤の花の写真があった、その1枚が印象に残った。

・中平卓馬写真展「Documentary」 2/27まで
これは別記事を書いた方が良かったかもしれない。とりあえず先に書いておく。中平さんの新作含むカラー作品約150点、71年撮影のネガよりモダン・プリント約10点を展示。
私個人は71年撮影のネガからとったモダン・プリントの作品にとても強く惹かれた。1点1点どれもが、この瞬間でなければならない必然性を感じたし、ひどく惹きつけられるものがあった。
一方カラー写真は、いかにもありがちな日常の風景を撮影しているにもかかわらず、やはり中平卓馬がシャッターを押した、彼のファインダー越しに捉えたものたちが容赦なく、美しく時には儚く、もろく現実を捉えているのだった。カラーの方は額装なし。でも、今も思い出せるぐらい1枚1枚が鮮明に記憶に残っているのはこの人の写真だけだな。
月曜社から新たに出版された雑誌に掲載された中平卓馬のマガジンワークをおさめた『都市 風景 図鑑』(中平卓馬マガジンワーク1964-1982)は素晴らしい。これは、Nadiffで先週、即買いしてしまった。今回展示されているカラー写真の写真集も発売されているが、印刷の出来栄えが良い。

・「青木千絵 -URUSHI BODY-展」INAXギャラリー2 1/28に修了
金沢美術工芸大学工芸科出身の29歳。漆の作家さん。漆工芸に強い関心を持っている私としては本展は見逃すことのできない展覧会で、最終日に駆け込んだ。
人体を漆で造形した作品。漆彫刻であるが、滑らかな曲線、脚先の細かく美しい表現は、工芸というより彫刻そのもので、その素材に漆を使用して黒と言っても漆の黒はニュアンスがあり、見る角度によって表面の見え方が違う。
まるで妊婦のような人体彫刻群は、古代彫刻のようでもあった。

この作家さんの作品はもっと観てみたい。

・「高柳むつみ 展 -くうきをうつす 磁器/やまびこのアロー-」 INAXギャラリーセラミカ 2/1まで
中国のやきものによく見られる金彩を使用した作品。曼荼羅風の派手なものもあるが、造形的な工夫が凝らされている。

・「野田裕示 -収穫の試み-」 東京ユマニテ 1/29で終了
野田裕示(のだ・ひろじ)は1952年和歌山県生まれ。この展覧会は良かった。野田氏の作品は恐らく初見であるが、特にアクリル絵具を使用した絵画は小品、大作ともに、抽象と具象のはざまにあるというか、モチーフを極端に単純化したため、抽象的に見えるだけで実際は具象なのだが、色のバランスといい圧倒的に上手い。

・「リニューアルオープン展 再生 -Regenerate-」part1 ギャラリーmomo両国 2/5まで
以前のスペースからほんの数十メートル。大通りから少し中に入った所に移転したが、JRの両国駅からだと歩道橋を渡ればすぐ。大江戸線からだとちょっとだけ遠くなった。ちょっとだけ。以前より少し狭くなったとのことだが、ほとんど狭さは感じられない。
part1は、大坂秩加・大谷有花・奥田文子・小橋陽介・坂本真澄・佐藤栄輔・篠原愛・中矢篤志・早川知加子・人見元基・平子雄一・福島淑子・吉田和夏らの作品による取扱作家によるグループ展。
実はオープニングに行って、お目当ての大坂秩加さんと作品を前に初めてお話することができた。今回、大阪さんはリトグラフ1点のみ出展しているが、うどん屋さんの娘シリーズで今後も同シリーズが続いて行く。
前に観た作品はおどろおどろしさがあったけれど、今回は明るく楽しい作品で、私はコチラの方が好き。婚活がテーマになっているそうで、現代事情を風刺した作品ともいえる。
他には、坂本真澄さん、彼女は以前両目を描いていたのに最近の作品はどれも片目が白目でちょっと怖い。完全ではないということを表現したいから塗っていないらしいが、う~ん。

吉田和夏さんのミクストメディアがやたら愛らしくて良かったな。

part2は2月8日(火)-2月26日までで、阪本トクロウさんはじめ小野さおりさんらの作品が登場するので見逃せない。

・笹本晃 / Strange Attractors TAKE NINAGAWA 1/29で終了
上京3年目にして、漸くTAKE NINAGAWAに行くことができた。麻布十番はめったに行かないし、六本木には直接出ることが多いので、なかなか脚が向かなかったが、今日(1/29)に笹本さんの最後のパフォーマンスがあり、twitter上で「観た方が良い」という呟きを見つけ、行ってみることにした。
結果、観ることができて本当に良かった。
数学的なアプローチをしたパフォーマンスであり展示作品のようだが、通して彼女の話や動きを観ているだけでは何?という感じかもしれない。でも、とても面白かった。
こういうパフォーマンスは好きだなぁ。
最終日の最終回ということもあって狭い展示室は観客で身動きできないほど、それでも、笹本さんの「ていうか動いてる?!」の声とともに、ぞろぞろ動く観客(私含む)。観客とパフォーマーが一体になったような、それだけ作品に取り込まれた。

・青木野枝 「流れ、落ち続ける」 ギャラリー・ハシモト 1/29で終了
瀬戸内芸術祭以来、久々に青木さんの作品を拝見する。瀬戸内にあったのと同種の円環を繋げた鉄のオブジェ。大きい物数点、小さい作品が多数あった。奥の事務スペースにはドローイング?も数点あり。
オブジェの中に入って外を眺めてみたら、風景は違って見えただろうか。

・「ignore your perspective 11」児玉画廊東京 2/12まで
関口正浩、杉本圭助、田中秀和、堀川すなお、八木修平、和田真由子の6名のアーティストによるグループ展。特に気になったのは、堀川すなおの作品。支持体そのものを作品とするような彫刻的な平面作品。テクスチャーと視覚的な歪みやひずみの生み出すアンパランスさに目が釘付け。面白い。

・リナス・ファンデ・ヴェルデ/五木田智央/佃弘樹 NANZUKA UNDERGROUND  2/5まで
NANZUKA UNDERGROUNDは、私の苦手とするギャラリー。白金のコンプレックスに行く時には必ず立ち寄るが、早々に退散することが多い。しかし、今回は過去最長滞在時間となった。ベルギーのリナス・ファンデ・ヴェルデがとても気に入ったのだ。ウィリアム・ケントリッジのドローイングや同じく南アフリカ出身のマルレーネ・ヂュマスに若干似た作風だが、モノトーンで描かれた大作3点に惚れた。
カッコイイ。他の2名とのマッチングも良かったと思う。

・立石大河亞個展「音雷韻走査」山本現代 2/5まで
立石の94年作「音雷韻走査」、「大地球運河」、「情報守護神」を中心に、立石のポートレートが描き込まれた「富士のDNA」、故郷が描かれた「昭和二十一年筑豊之図」という大変貴重な作品を展示している。「音雷韻走査」、「大地球運河」、「情報守護神」は長く企業が所蔵していたため、公開される機会がなかったとのこと。
現代における宗教絵画のように私には見えた。かつ岡本太郎の作品を思い出させる。
古代に回帰し、縄文土器や青銅器文様のようなモチーフが登場する。そして極端な遠近技法。
これは美術館でもなかなか観られない大作ばかりだった。

・ロンドンギャラリー
最後はロンドンギャラリー。今回は古陶磁中心のしつらえ。中でも池大雅の書「祇園」を観ることができて幸せだった。春日の曼荼羅が最初あったが、絵画作品の展示替えの真っ最中で、別作品も両方拝見することができた。
猿投窯の焼物や鼠志野、縄文の土面などあり。眼福。


他に、TARONASUのライアン・ガンダー展とギャッライーαMの「複合回路」石井友人展は別記事にする。特に、石井友人展は素晴らしかった。必見だと思う。

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