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「曽根裕展 Perfect Moment」 東京オペラシティ アートギャラリー

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東京オペラシティ アートギャラリーで3月27日まで開催中の「曽根裕展 Perfect Moment」に行って来ました。

1月15日(土)に開催された「開催記念スペシャル・トーク」を拝聴後、展示を観て参りましたのでトークの内容をざっと振り返りつつ簡単に感想を書いておこうと思います。

「開催記念スペシャル・トーク」は曽根裕氏、フィリップ・ピロット氏(クンストハレ・ベルン館長)のお二人によるQ&A方式+曽根氏による歌あり、踊りありのパフォーマンス性の高い内容でした。曽根氏のハイテンションぶりに圧倒されまくりの2時間。

曽根:年をとると考えていることを伝えていくことも重要になってきたと思っている。

Q.Perfect Momentというタイトルを展覧会に付けたのはなぜ?

曽根:映画のように作りたかった。
94年頃(98年頃?)映画を作ろうとして、ストーリーボードを作り始めた。絵としては半分ぐらいできていたが、彫刻はなかった。
このPerfect Momentという言葉は、自分が考えた言葉。ゲストキュレーターの遠藤水城氏が中国のスタジオに来てタイトルや展覧会方針をなかなか決めないでいるうちに3つの作品をスタジオに並べてみたら、3つのサブジェクトのずれを感じた。遠藤との意見交換の中でサブジェクトのずれ、ストーリーとして対になっているタイトルを遠藤氏に提案したら気に入られて決まった。
何かを意味するのではなく、キュレーターとの体験や過去の作品との連続性から選ばれたのであり、ゼネラルな意味を持たせるつもりはない。

ここで、曽根氏は「Living in the ocean」と歌を歌い始める。

Q.熱帯と北極の極端に差があるものをなぜ同居させるのか?雪に覆われたジャングルとか。

曽根:好きだからというのもあるが、まだプロセス。
(1)Pure Clear Straight
混沌としながらも答えの作れない現実をそのまま見せて行くのが好き。混沌と矛盾の中で生きている気がする。それをシンプル化しないで見せたい。
強度を付けるとシンプルにはならない。カオティック(カオス的な)形をしている。

(2)Conflict Confusion
2つのプロジェクトが交差して自分が分からなくなるような状態がもっと好き。

Q.いつから、どのようにして光そのものを彫刻に刻みだしたのか?光そのものを立体化させていく、クレージーとも見える。

曽根:身近なきっかけという意味では友人と遊んでいる時。
Light No.1は雪の木、これがとても重要ですべての始まり。
Light No.2は夏の木。

最初にペイント。プロセスはドローイングから。
模型はゼロから始まり、石は彫りから。人間の手はゼロから作り、大理石はマスから削られ、やがて両者がぴたりと一致する時がある。作品を作る上での全体感が必要。
大理石はとてもSEXYでエキサイティングな素材。

Q.中国の工房とメキシコの工房との関係について聴きたい。(曽根氏は中国とメキシコに工房を持っている)

曽根:意図的に注得やメキシコにスタジオがないといけないと思っているが、作ることに関しては人との流れで結果的にこういう結果になった。
メキシコでは、現在サポートしてくれるホセ氏(トーク会場に来場されていた)がNYのギャラリーで私の作品を観て気に入りコレクションしてくれた。
彼はセラミック工場の社長でアーティストを支援するメキシカンパッションの持ち主。
日本から見れば彼は大らかで、ヨーロッパから見ればPOETIC。
6年前にバナナを初めて作った。
セラミックで何か作って欲しそうだったが、石とセラミックは違う。石の持つ失敗したら終わりというSexyさがない。
それでも彼は仲良くしてくれて、ある日バザールでラタンのウェービング(古い伝統的テクニック)を見た。
それをホセ氏にプロデュースしてもらえばと思い、ドローイング⇒小さい模型から作り始めた。
経済不況で2年間停止してしまったが、ホセ氏が枝の長さを調節してスタジオに届けてくれた。

バナナは全く初めてで、アートだという気持ちはあるが、自分としては新たな産業を興しているようなつもり。
メゾアメリカの植物をキャンバスに見立て、10年くらい様々な植物を作って緑を少しでも増やそうと思っている。
大理石を見せるジャングルだけど、いずれは大理石のないジャングルを見せるためのジャングルを作りたい。

Q.あなたにとっての展覧会の意味は?

曽根:以前はギャラリーの個展が好きだった。
ギャラリーの個展は、ショーと言う形式をシンプルに理解できる場所だと思っているが。違う角度で行う展覧会はいろいろある。パブリックとプライベート。

例えば、キュレーターによって作られたショーでは、アーティストが選ばれ、そこに作品があり展覧会となる。
順番があって作らないと展覧会はできないから、作品を作った後の話になるが、展覧会がないと作らないのでは7年、10年先のことをOrganizeできない。
時にはキュレーターの新しい概念をあける作品と言っても良いし、グループショーの中で、アーティストの強弱を見せるようなK1グランプリのようなイメージもある。
展覧会というのは非常に難しいことを考えたり、その作品をみることでアートへのきっかけにもなりうる。開かれた交流点にもなる。
自分としてはコラボレーションして作っているという自覚を持っているし、エンターテイメントの一部なのではないか。


これからの10年どういう計画をしているかという最後の問いかけに対しては、映画を作りたいと熱く語っていた曽根氏。今回も映像作品が2点展示作品に含まれているが、特に入って左側の作品は、曽根氏のディレクターぶりを想像させる展開。ロードムービーのコンビネーション。各人の体験がオムニバスのように繰り広げられる。
もう1点は曽根氏の誕生日を祝うシーンが次々に繰り出される。

そして、前述した通り、バナナのジャングルが登場し、数点の大きな大理石彫刻や光を模した彫刻が展示されている。正直ちょっと拍子抜けするような大味な展示であるようにも思えるが、曽根氏の話を伺っていると、当初の思惑通りであると分かる。
エルメスのギャラリーでの展示と合わせて、彼の作品世界を2つの場所で楽しむのが良いと思う。個人的にはエルメスの大理石や水晶彫刻の方が好み。

なお、常設展示やprojectN44 吉田夏奈の作品が非常に良い。吉田は昨年TWS本郷での展示もあったが、オペラシティの作品は大作である。常設コーナーもお見逃しなく。

*3月27日まで開催中。

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