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「サイモン・スターリング 仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ) 広島市現代美術館

simon

広島市現代美術館で開催中の「サイモン・スターリング 仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)に行って来ました。

サイモン・スターリングは1967年イギリス生まれ、現在デンマーク在住。2005年イギリスでターナー賞を受賞したアーティスト。物事の裏側に秘められた歴史やエピソードを丹念なリサーチから見つけ出し、異なる文化との出会いや衝突、近代化がもたらす伝統との摩擦、人やものの移動が引き起こす様々な変化などを浮き彫りにしながらmその変遷をたどり再考する作品を生み出す。
本展は、スターリングの活動を本格的に紹介するアジアでの初めての個展です。
詳細は、展覧会の公式サイトをご参照ください。→ http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/simon/index.html


私はそもそもサイモン・スターリングがどんなアーティストであるかをまるで知らなかった。恥ずかしながら、先日までMOTで開催されていた「トランスフォーメーション展」に出展していたサイモン・バーチと勘違いしていたくらい。

未知なるものへの関心から、どうしても今回の展覧会を観たくて、広島まで行くことにした。
余談ながら過去何十年も行ったことがなかった広島に昨年から今回にかけて既に3回目となることは我ながら驚きで、一度垣根を突破すると、広島を遠いと思う感覚がなくなってくるのが不思議だ。

さて、本題。今回はスターリングの新作2点を含む6点が展示されている。一巡目の途中で、ボランティアの方による作品解説ツアーがあったので参加した。

まず1階入ってすぐの展示室には2003年制作の≪雑草の島(プロトタイプ)≫
巨大な船のようなものの上に、植物が植わっている。船底には大きくて長いパイプとボンベ状のものがくっついている。これはいかなる意図があって作られたのだろう?一見しただけでは到底分からないが、展覧会チラシに、次のような記載があった。「18世紀園芸用としてスコットランドに持ち込まれたシャクナゲが、在来種の生態系を脅かすとして近年は雑草とみなされ、排除される時代の変化を受け、シャクナゲ専用の地、浮島を作った」

要するに社会風刺的が多分にあるのだが、一見するだけではよく分からない。
浮船構造ではあるが、実際には反対運動などがあり、池に浮かべたことはないそうだ。せっかくなので、日本国内で浮かべるようなイベントができなかったのかなというのがやや疑問。
浮いている姿を観る方が実感がわくのだが、静止してしまっているとピンと来ない感じはあった。それは後半の作品にも同じk路とが言える・

2.≪カーボン<広島>≫201年
本展のための新作。自転車のチェーンがチェーンソーのチェーンに入れ替わっていることがポイント・
チェーンソーのモーターを動力源にして自走する。チェーンソーで切り落とした木を薪にして、チェーンソーを素美した自転車に積み込み旅をする。

この時点で、ビジュアル的な面白さのある作家ではなく、寧ろコンセプト重視の作家さんであるように思えた。

3.≪オートザイロパイロサイクロボロス≫2006年
スライドショー形式の作品。しかし、これは面白かった。できればスライドショーでなく、実際にこのパフォーマンス(?)を行っている所をそのまま見たかったが、それはさすがに無理。
作家が行ったのは、小さな汽船が水面を進み、船体その物を切り取り、それを燃料にして船を動かす。それを続けていくと何が起きるか想像がつくでしょう。そう、船はやがて沈んでいく。
沈んでばらばらになった部品が湖に浮かぶ場面でスライドは終了します。

舞台になっているのはスコットランドのロング湖。ここが汽船発祥の風光明媚な土地でありながら、実はイギリス海軍の原子力潜水艦の本拠地であるため、平和団体などから講義の運動が続いているという、内実は騒がしい場所。そしてそれを風刺するかのような作品をスターリングはここで見せている。自らを食いつくす無限性、永続性を表す空想の蛇「うろボロス」におちなんで付けられたのが、本作品タイトル。作家の造語である。

ちなみにこの作品に使用されている船は、湖に元々沈んでいた船で、それを再生して、破壊して沈めるという、まさしく「ウロボロス」を象徴するような作品だった。

4.≪仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)≫2010-11年
本展のメインとなる作品。
これは広島現代美術館の所蔵作品であるイギリスの彫刻家ヘンリー・ムーアの≪アトム・ピース≫というブロンズ彫刻について作家が注目し、作家独自のリサーチから紡ぎだされたストーリーを日本の伝統的な仮面劇である能の演目のひとつ『烏帽子折』になぞらえて紹介。
手前には、ヘンリームーアやアトム・ピース、核爆弾、核分裂連鎖反応の実験に成功した科学者の面など、合計9つの能面が本作品のために面うち師によって制作された。

鏡を隔てた向こう側にはこのお面を前述の『烏帽子折』の登場人物になぞらえ、これらの人物紹介と面作りの工房での作業の様子が映像化されている。

広島と美術館所蔵作品と核、それらが絡み合った、かなり難解な作品ではあるが、美術館側が制作した作品亜kン省のための解説プリントや子供向けの解説などを読んでいると、何を作家が狙っているのかが分かり、9つの面の意味合いも理解しやすい。

残る2作品、≪出会いのためのプロジェクト(シカゴ)は件のヘンリー・ムアの≪アトム・ピース≫について、もう1点は≪オンタリオ湖のためのプロポーザル-蔓延作品≫2005年。≪蔓延作品(マケット)≫を展示。

総じて、スターリングがどんな作家で、過去にどんな作品を作ってきたか。そして本展の開催地である広島についてのリサーチと場所や歴史を踏まえた展示であったことは間違いない。
しかし、観終わった後に何か物足りなさを感じた。

この後、コレクション展を観たが、こちらは、森村泰昌、やなぎみわの大型作品他、貴重な現代美術作品が数多く展示されている。個人的にはこちらの方が好みだった。

*4月10日(日)まで開催中。

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