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岐阜県美術館所蔵品展2011年1月-3月 岐阜県美術館

順序があちこちしていますが、岐阜県美術館の企画展「伊藤慶二 こころの尺度 + 林武史 石の舞・土の宴」の後に、常設の所蔵品展を拝見する。

実の所、企画展も勿論関心はあったが、所蔵品展に今回訪問の目的があったのだ。

岐阜県美術館は19世紀の画家オディロン・ルドンの作品を多くコレクションしていることで著名。
それゆえか、19世紀の西洋版画作品も良いものを持っている。

今期(2011年1月-3月)の所蔵品展の感想と印象に残った作品は次の通り。

第1室 日本の美術
・山本芳翠 「裸婦」 1880年頃
山本芳翠の作品は他館でなかなかお目にかかれないが、岐阜県美では少なくともほぼ1点はいつも展示されていると思う。今回の作品も未見作。ただし、いつもの神教的なものが強く表には現れておらず、比較的芳翠にしては地味目な作品。

・原田直次郎 「花」
この原田直次郎という画家が私にはよく理解できない。何しろ茨城近美でかつて見た唐突に画面から犬の顔面が飛び出す作品、あれを観て以来、この画家の突拍子のなさにおののいた。
つい、東近美に常にある《騎龍観音》のイメージが浮かぶが、今回は濃厚な薔薇(だったか?)のゴージャスな色彩溢れる薔薇の花々。そうして、私は再びけむに巻かれる感じを覚えた。

・関根正二 「チューリップ」1918年
関根正二は大好きな画家。なぜ、あんなに早く亡くなってしまったのだろう。本当に悲しい。私は彼の作品の色遣いが大好きで、この「チューリップ」も背景とチューリップの色彩の組み合わせが絶妙で、これぞ関根正二にしかなしえない油彩画に仕上がっていた。色彩は輝くばかりの美しさなのに、チューリップが縮こまっているのが対照的。そんなところに哀愁を感じる。

・木村庄八 「パンの会」 1928年
木村の油彩も大きな画面の作品はなかなか出会えない。むしろ、挿絵や装丁画の方がよく見かける。この作品は木村の油彩画の本領がよく発揮されている佳作。

・佐藤慶次郎 「オテダマ」 1974年
アクリル棒を丸い球がポンポンと上下する、まさにオテダマ運動が自動的に行われている。作家の佐藤は2009年に惜しくも亡くなられたようで、そこまでずっと平面主体の作品だったのが、突如として動きのあるそして懐かしさを感じる作品で、これと関根の作品2つが特別印象深い。

第2室 第3室 西洋版画:夢か現か
国立西洋美術館のブレスダンの版画作品についての記事をアップしたところ、Luca様がコメント欄で岐阜県美の常設にもブレスダンが出展していることを教えて下さった。
しかも、西美では出ていない作品とのこと。
ロドルフ・ブレスダンは1枚でも多く観たい版画家。今回は以下9作品を拝見。
・「ローマ軍団」 1856年
・「浴所と時の神」 1857年
・「竿を持つ聖家族」 1858年
☆「東方の騎士」 1861年
☆「母親と死神」 1861年
・「沼のほとりの聖家族」 1865年
・「鹿のいる聖家族」 1871年
・「カエサルと捕虜たち」 1871年
☆「エジプトへの逃避途上で憩う聖家族と荷鞍をつけたろば」
リトグラフとエッチングが混在しているが、彼の場合、エッチングもリトグラフもそれ程大きな差を感じない。が、あの異常なまでの緻密さはエッチングの方が特性を活かせるような気がする。
☆印の3点は特に良かった。

茨城県近代美術館の常設展示でも拝見したばかりのマックス・クリンガー「死について、第一部」1889年連作版画。
ここでは、ルドンの油彩「オフィーリア」「神秘的な対話」、おなじみの「眼をとじて」など5点の油彩画もあった。

・オディロン・ルドン 石版画集「夢想」 1891年 全6点 やっぱり19世紀の版画でルドン作品ははずせない。

第4室 工芸:織りの世界 こちらは染織、着物作品の展示。

第5室 墨の世界
・竹内栖鳳 「瀑布図」 1900年頃
栖鳳の瀑布図は構図が特徴。円山応挙を踏襲しているような墨画。やっぱり上手い。それ程大きな作品ではないのに近づくと滝のしぶきが飛んでくるような気がした・

・猪熊弦一郎 「猫(一)」「猫(二)」 1946-47年頃
生活に困窮していた猪熊は支援してもらっていた西山家の襖に熊谷守一ともども絵を描いた。
子供が描いたようなお茶目な猫たちの作品。まるで落書きしたような襖絵で、こんな襖のあるお家に住んだなら・・・と思いに耽る。

・村井正誠 「つくし」「二石」「舞」 1970年代
村井の作品も一度まとめて拝見したいが、なかなかその機会がないのは残念。

帰りにLuka様お薦めの2001年の展覧会図録「想像の森へいらっしゃい リラクセーションとしての19世紀西洋版画」800円k購入。ピラネージを皮切りに最後はゴーギャンのモノタイプ版画で終わる内容。薄いがA4サイズで図像が大きく主要な作家も網羅されているし、19世紀版画の流れも追える。

*4月10日まで開催中。

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