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「アイチ・ジーン」 豊田市美術館

愛知

豊田市美術館展示室9、レストラン、茶室:又日亭(ゆうじつてい)を会場に愛知県立芸術大学資料館と清州市はるひ美術館の収蔵品および作家により新作を広く紹介する展覧会「アイチ・ジーン」に行って来ました(3/6で終了しています) 。

同展は、第1期~第3期と会期と会場が3回に分けて開催され、今回の豊田市美での開催は最終回の3回目。なお、第1期は昨年9/14~10/3まで愛知県立芸術大学資料館、第2期は2/1~2/20まで清州市はるひ美術館で開催されており、いずれもそれぞれ異なる内容での展示となっていたようです。
私は残念ながら第1期、第2期は観ることができませんでした。

さて、第3紀の出展作家は次の12名です(敬称略、あいうえお順)
阿部大介、安藤陽子、井出創太郎、上田暁子、城戸保、坂本夏子、鈴木雅明、谷村彩、丹羽康博、長谷川冬香、細井博之、山田純嗣

展示会場ごとに印象に残った作家さんや作品を振り返ります。
なお、展示作品の画像については、ブログ「art lumiere ombre」様で沢山ご紹介されています。是非、以下URLをクリックしてみてください。
・展示室内写真付レポート 「アイチ・ジーン」 豊田市美術館
http://artlumiereombre.blog98.fc2.com/blog-entry-170.html
・展示室内写真付レポート「アイチ・ジーン」 阿部大介/山田純嗣
http://artlumiereombre.blog98.fc2.com/blog-entry-171.html

1.又日亭(ゆうじつてい)
普段、この又日亭に入る機会はないので、今回初めてこのお茶室に入りました。思ったより広かった。
ここでは、井出創太郎、城戸保、谷村彩、丹羽康博、山田純嗣の作品を展示。
茶室という空間に現代美術や城戸保の写真をどう合わせるかが見どころのひとつである。
あいちトリエンナーレのプレイベント「あいちアートの森」で会場となった同じ豊田市内の料亭、喜楽亭の展示を思い出す。

上り口には、丹羽康博のテラコッタによる敷石風作品がひっそりと。あまりにもマッチしているので、最初からそこに置かれていたのかと思った程。
このテラコッタがあるのが、通常なのかと思ってしまう。

靴を脱ぎ、待合に入ると城戸保の写真が不思議な形式で置かれていた。
彼の写真を最初に観たのは愛知県美の「はらっぱ」展、そして昨年の東京ユマニテでの個展で、私は彼の写真が好きなので、今回も楽しみにしていた。
ユマニテの時は、黒と白のコントラストを強調した、絵画のような写真であった。今回は、モノクロを強調した写真ではなく、スナップショット的なモノクロ写真が3点。
中でも、たけのこが唐突に中心に写っている≪bamboo shot≫2010年、≪hole≫2010年(いずれもゼラチンシルバープリント)が特に印象深い。

後でご本人にお尋ねしたところ、田んぼの真ん中になぜか筍が落ちてころがっていたそうで、それを「パシャっ」とおさめたという。絶対非演出の写真であったか。あまりに決まっているので、そこに置いて写したと言われても不思議ではないスナップだった。
≪hole≫2010年は、動物の鼻の穴がクローズアップされた写真で、私は牛かと思ったのだけれど、馬の鼻の穴が正解。

奥の茶室に進むと、炉には事前にドローイングされた紙で織られた鶴が天井から千羽鶴宜しくぶら下がり、端に木片がくっついている。谷村彩の作品。彼女の作品は初見だが、同じく床の間には、木彫で作られた「さるのこしかけ」があった。これがリアルで、さるのこしかけって木でできているんだっけ?と首をひねる。

最後のお部屋に進むと、そこには中京大学・Cスクエア以来の再会となるユニコーンのインスタレーション≪UNICORN IN CAPTIVITY≫2011年が!!!
真っ白なユニコーンを中心に周囲を草花が囲んでいる。
針金や木で心棒を作り、粘土で形を整え、最後に真っ白な石膏をかける。まるで、雪景色に迷い込んだような錯覚を覚える。この部屋の明かりは障子を通して光が差し込む。
障子越しの柔らかな光の変化で、作品の見え方も、時間とともにかわってゆく。
確かに3時頃と夕方5時過ぎ、蛍光灯のもとで観た作品はちょっと違って見えた。

2.レストラン
山田純嗣の個展と言っても差支えない展示内容になっている。
豊田市美のレストランはガラス張りになっていて、内と外の境界がガラスのみ。中からはダニエル・ビュレンの鏡を使用した作品を眺めることができる。
入口から飲食スペースまで、比較的長い廊下があるが、この廊下を上手く活かして、平面作品を作るのに使用している前述の石膏付の小さなオブジェ(立体)が無数に並ぶ。これまでは、平面作品にするための立体であったが、本展では、最初からインスタレーション作品にするための立体も混在している。

動物やら、<ミニチュア版>岡本太郎の太陽の塔、かたつむり、そして昨年の不忍画廊で観た「HANAKO」の犬小屋と花子(犬)もいるではないか。。。可愛らしすぎる。
壁には、「FLOWERS」パールペイントを使用した着彩を施した山田独自の手法で制作された平面作品が展示されている。
このインスタレーションと平面は外からもよく見えるので、中から観ても外から観ても楽しめる。

これで終わりかと思えば大間違い。
中に入ると、これも昨年の個展で拝見した大作≪BOAT IN FOREST≫2010年が。
そして、レストランの厨房と客席の間にある仕切りの上に、またも無数の動物オブジェが黒と白混在して並んでいる。
天井近くにオブジェが並んでいるのもCスクエアでの個展を思い出し、まだ少し前のことなのに懐かしさで一杯になった。この小さな動物たち、全部持って帰りたい欲求がむくむくとわき上がる。
他に、透明ケースに入った大きめの白い塔のオブジェもあり。これは、その場所に置くために制作されたとのこと。
ぴたりと決まっていたのは言うまでもない。

更にテーブル(普段は豊田市美術館野の記事が掲載された雑誌などが乗っている)の上には、前述の≪BOAT IN FOREST≫の真っ白な模型が!詳細は、先にご紹介したブログ「art lumiere ombre」様をご参照ください。ばっちり写真に撮影されています。
いや、この模型だけでも凄いです。。。本当に。思わずため息が出てしまいました。

このレストランのテーブルもガラス。外との仕切りもガラス。水をイメージするにはピッタリの空間で、ビュレンの鏡面作品にも模型や平面作品が反射していました。

3.図書室
図書室は、阿部大介の作品が3つ。
入口すぐには、発砲バインダーを使用した洋服の立体が天井からぶら下がる。図書室出てすぐの壁面には≪夢が漏れる07-01≫2007年。これは版画作品に入るのだろうが、今まで観たことのないような魂の抜け殻というか。儚い洋服の残像とでもいうべき痕跡が印画紙にとどまっている。

また図書室奥の壁面は同じく発砲バインダーを使用したのか、でこぼこと触角を刺激されるような加工が施されているのであった。図書室奥までちゃんと入って観ているのだろうか。もう少し、ここは案内があった方が良かったと思う。折角の作品が気付かれないではもったいなさすぎる。

4.展示室9
ここにはペインティングが展示されているが、やはり坂本夏子の作品に目が行く。
今回は過去に観た作品と違って、歪みがあまりなく、寧ろ奥行きや遠近感を強調するかのような作品≪Queen of White≫2011年が良かった。

安藤陽子は、昨年東京のINAXギャラリーで拝見した作品と同じだったと思う。絹本に顔料を使用して描いた作品は透明感にあふれ、その一方で絹本に溶けだしてしまうようなポートレート。彼女たちは皆、未来をみつめているのか。ややうつろな表情であるようにも見えるし、夢見ているようにも見える。

鈴木雅明の油彩は、一風変わっていて、前川千帆の版画をなぜか思い出す。夜景シリーズから、色彩を多く取り入れた新作だとのことで、この日はアーティストトークがあったが、現在取組中の新作は、全く別のドット作品。
様々な方向にチャレンジしている真っ最中の作家さんだった。

上田暁子は3月14日から始まる「VOCA2011」展で大原美術館賞を受賞。
今回は2008年~2010年に制作された3点が展示されていた。
ちょっと私の好みからは、外れるけれど強い黒の背景、闇をバックに少女たちの群像を描く。

なお、図録(1000円)は本展展示風景ではなく、各作家の作品を全点、城戸保の写真にて掲載。
しかも和綴じでかなり凝ったデザイン。サイズは小さいけれど、城戸保写真集とも言えて、私としては楽しめる内容。700部限定です。欲しい方はお早めに。豊田市美術館のミュージアムショップにて販売されています。

*本展は既に終了しています。

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