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「襖と屏風ー暮らしを彩る大画面の美ー」 滋賀県立近代美術館

屏風

滋賀県立近代美術館で4月10日まで開催中の「襖と屏風ー暮らしを彩る大画面の美ー」に行ってきました。

世界でも襖という間仕切り道具があるのは、日本だけではないだろうか。屏風は他の国でも見かけるが、あれは逆輸入、すなわち日本文化が伝播したのではないかと思う。それくらい、海外で目にする屏風は中国はともかく西洋のそれは違和感を感じる。

本展は、同館館蔵品から、襖や屏風の様々なかたちを紹介し、ついで江戸時代から近代に及ぶ、これらの様相を展観するものです。

以下章を追って、印象に残った作品を挙げていきます。
館蔵品といえど、非常に素晴らしい日本画コレクション、特に近代日本画は他ではなかなか見られない名品揃いです。

第1章 屏風のかたち、襖のかたち
解説パネルで屏風の数え方の変遷など分かりやすく説明されているが、ついついいつものように、形より描かれているものに目が行ってしまう。

・山口華楊  山羊 2曲一隻  1924年
いきなり、艶やかな色彩の屏風が登場。2曲一双なので、それほど大きさはないが、山羊より寧ろその周囲にある草花の緑の色彩に圧倒される。

・山元春挙 深山雪霽鹿図 4曲1隻 1895年
この日は、常設展や後に行った大津市歴史博物館でも春挙の作品を観て、まさに春挙DAYだった。
これは山渓図だが、春挙の山水画は素晴らしい。常設にあった瀑布図は凄かった。

・幸野媒嶺   群魚図  6曲一双   1876年  個人蔵・寄託作品
非常に珍しい媒嶺の群魚図。こんな作品も描いていたのかという新鮮な驚き。岩に当たる飛沫と魚の活き活きとした様子が清々しく夏に相応しい作品だった。

・池田遙邨  近江八景図  4面  1935年頃
滋賀県縁の題材。遙邨は確か今年回顧展が開催される筈で、まとめて見られる機会いと今から楽しみにしている。
これは、状態は今ひとつで、寧ろ第2章に展示されていた「江州日吉神社」1937年の方が明るく艶やかで、両方を比較して観るのも面白い。

第2章 近世の襖と屏風

・久隅守景  近江八景図  6曲一隻
久隅守景大好きな私としては、未見の屏風絵が拝見できてとても嬉しかった。守景の好きな点は人物描写にある。特に左隻左下方の農民やら市井の人々の生活の有様はとても守景らしい。

・�田敬輔   山水図  6曲一隻
�田敬輔は曾我簫白の師でだった人物。この師ありて、あの弟子あり。
簫白程ではないが、かなり破天荒な筆づかい。特に墨の扱いが激しい。そして、構図の取り方が変わっている。

他に紀媒亭や横井金谷などご当地ゆかりの画化が並ぶ。
特に横井金谷の蝦蟇仙人・山水図hs16面(8枚表裏)の対策。

第3章 伝統と革新 ー京都画壇の風景屏風ー
・山元春挙  四海青波図  2曲一双   1928年頃
・岸竹堂  保津峡図    6曲一双  1892年
岸竹堂の保津峡図は、置き方によって、鑑賞者が保津川下りを追体験できるように制作されたのかもしれないといった解説があり、なるほどと思った。屏風は自由に置けるので、その置き方次第で見え方感じ方も変化する。この2隻に挟まれたら、どんな感じがするのだろう。美術館では横並びにしか置くことができないが、本来、調度品であったことを忘れてはならない。

第4章  近代の花鳥風月ー院展作家の屏風ー
第4章は凄かった。お得意の院展作家の大作屏風がずらり。
全てが印象深いのだが、とりわけといえばどうしても、個人の好みに走る。
・小茂田青樹   四季草花図  冬季・夏季  6曲一双  1919年
本来は春と秋を描いて四季全部を表現しているが、生憎そちらは他館にあるらしい。一緒に保存してあげて欲しいと思うがそうはいかない。
小茂田の作品の中でも代表作と言って良いのではないか。
夏は朝顔、冬は雪をかぶった南天の赤い実。いずれもため息が出る程美しい。

・速水御舟  菊花図  4曲一双   1921年   寄託品
御舟の細密描写時代の最後の頃の作品。まさに超絶と言って良い程の写実で、菊の花弁よりも葉のリアル感がたまらなく重々しい。

・小松均    裾野の牛   2曲一隻  1978年
近頃、小松均が気になってならない。
元はといえば、前回京近美の常設展で観た作品が強烈で、今回の作品もやっぱりすごくインパクトがあった。
前回観たのとはまた違う意味でのインパクト。
通常の屏風の大きさより横に長い画面が特徴的で、横一面に牛がえんえんと連なっている牧歌的かつどこかユーモラスな作品。

他に、菱田春草の「落葉」下村観山「鵜鴎図」、小倉遊亀ありと見ごたえ充分。

常設展では、アメリカ近代美術コレクションで、バーネットニューマン、ロスコー、モーリス・ルイスなど戸ともに、山元春挙プチ特集状態で、こちらも楽しめます。

*4月10日まで開催中。

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襖と屏風―暮らしを彩る大画面の美―

滋賀県立近代美術館 2011年2月19日~4月10日  江戸時代から近代までの日本画の襖と屏風、大画面絵画を展示した展覧会。襖よりも屏風の方が便利かな~ 屏風のほうがケース内でも価値が減らないというか。幸野楳嶺「群魚図」海の魚ばかりで美味しそうです。中島来章の押...

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