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「柴田晩葉-湖都のモダン日本画家-」 大津市歴史博物館

shibata


大津市歴史博物館で4月17日まで開催中の「柴田晩葉-湖都のモダン日本画家-」に行って来ました。

柴田晩葉・・・知らない画家だなと思いつつ、駅貼りのポスターの作品「京の町」が雪景色の京都の町並みをしっとりと描いていて、行ってみることに決めた。

柴田晩葉(1885-1942)は、京都美術工芸学校研究科を修了し、京都絵画専門学校二期生として卒業。山元春挙の門人として、大正時代の幕開けとともにデビュー。当時の最先端の美術モードから影響を受けたモダンな作品を手掛ける一方、牧歌的な詩情あふれる作品も制作。文展・帝展で入選を重ね活躍したが、終戦を待たずして没し、戦後の日展で活躍することなく知る人ぞ知る画家となってしまった。~展覧会チラシを引用し要約~

本展では、近年再発見された大作などを中心に、ユニークな表現を貫いた晩葉画の魅力を紹介するものです。
展示替えが一部作品にあるので、詳細は作品リストをご覧ください。
公式サイトの展覧会詳細 → http://www.rekihaku.otsu.shiga.jp/kikaku/kikakuten.html#KIKAKU54


同館の企画展はほぼ毎回作品リストが用意されていない。
図録は700円でオールカラーだが、展示構成順ではないが、これで700円は買いだと思う。
今回は閉館間際に駆け込んだので、展示構成をメモする時間がなかった。
なので、印象に残った作品とおよその様子を振り返る。ただし、ほとんどの作品は制作年が不明なのか図録に制作年まで掲載されている作品が非常に少ない。

・「柾」(京都絵専卒業制作)1912年
まだ、強い個性が出ていない日本画。余白が多めにとってあるのと、柾の木の配置、構図が面白い。

・桃之節句 星野画廊蔵
星野画廊蔵の作品が今回もかなり出展されていた。稲垣仲静もそうだけれど、京都東山の星野画廊の星野氏が名前でなく眼で選んだ画家たちがこうして毎年紹介されていくのは実に嬉しい。
この作品は、お内裏様とお雛様が画面の極端に上部に配され、柳が斜めに垂れさがる。

・三井寺の桜 三女 郁子氏蔵
これは、かなりの本格派感漂う作品。実際大幅だったと記憶している。三井寺の桜と周囲の木々がかすんで溶けていくような、夢のような風景。しっかりと階段を上下する人物が2人描かれているのも良い。

・四季草花図 1914年 個人蔵
やや琳派を意識したかに思われる草花図。ただ、晩葉の作品の魅力はこうした琳派風でない作品にあるように感じた。

・三笑図衝立
戯画風。お坊さん1人と老夫婦の旅人だろうか?向いあってやや上向き加減で笑っている。
晩葉の作品にはこうしたほのぼのとした人物描写が多い。

・京の町 屏風 一隻
チラシ表面やポスターに採用された作品。墨の黒と胡粉の白、モノトーン中心で僅かに木の緑が右端にある程度。
基本屋根ばかり、そしてそこにはらはらと枚落ちる粉雪。ただそれだけなのに、静けさや空気感まで伝わる。

・宇治の茶摘 個人蔵
恐らく二曲一双。この茶摘みの作品を見ると、卒業制作の「柾」を思い出す。やはり、共通している点があり、本作で言えば、左下にあるブドウ?の木の配置や描き方。
茶畑や茶摘みの女性たちはかなり細部にわたって描いている。

・近江勝景図 1922年 
当時来日中の英国・エドワード皇太子が琵琶湖遊覧のために5月に来津した際に、滋賀県が献上した画帖(全20図)を屏風に貼り交ぜ、改装したもの。
晩葉だけでなく他3名との共作。晩葉は6点描いているが、宇治の茶摘みや三井寺の桜のように本格派としての実力を発揮している。「白髭神社」の湖?の青と白い鳥の群れ、船の白い帆が対照的。

・石峯寺之秋 1930年 大津・長久寺蔵
石峯寺と言えば、若冲。しかし石峯寺の石羅漢は晩葉の手にかかると皆幽霊のような様相で怖い。まるでお墓の幽霊のようにも見える。木に留まった1羽の黒鳥は鴉だろうか?

・雲龍図 阿形・吽形 青龍寺蔵 襖絵全8面 1925・26年
これまで追ってきた作品と異なるものではないが、これだけの大画面を己の墨だけで自由自在に龍を描く。
向いあい、見つめ合う1対の龍。雲が不思議な形をしている。

・唐獅子図 青龍寺蔵
雲龍図同様、青龍寺の仏間に接した両脇を飾る。こちらも龍とは違うが、シャープで動きがある唐獅子。
この他、同寺には「四季耕作図」も残されているが、私が行った時は展示替え前なのか、この耕作図は出ていなかったように記憶している。

この他、晩葉は沢山の色紙や扇子絵、短冊絵などを多く残している。

晩葉が属した山本春挙が主宰する山元塾の早苗会に加入。早苗会の他の画家の作品が何点かあった。
・塚本一葉、小林翠景、疋田春湖、庄田鶴友、高倉観崖らの他の仲間の作品も数点ずつ展示されている。

*4月17日まで  オススメします。

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柴田晩葉―湖都のモダン日本画家―

大津市歴史博物館 2011年3月5日~4月17日  山元春挙弟子の近代の日本画家。今まで知らない人だったけど絵とても面白かったです。江戸時代中期以降って名前はいまいち知られてないけど面白い絵を描く人いっぱいいるんだなとあらためて。琳派ぽいのとか新南画ぽいのとか...

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