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「VOCA展2011-新しい平面の作家たち-」 上野の森美術館

voca

上野の森美術館で3月30日(水)まで開催中の「VOCA展2011-新しい平面の作家たち-」に行って来ました。

毎年恒例、今年で18回目を迎えるVOCA展は、全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40歳以下の作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式。
今年は、36名の作家が入選し、うち6名が選考委員によって、VOCA賞1名、VOCA奨励賞2名、佳作賞2名を選出、また大原美術館の先行による1名が入賞しました。昨年に続き今年も入選者全員が女性で、いよいよ女性ペインター隆盛の時代を迎えた感もあります。

・今年の入選作家と受賞者および作品タイトルはVOCA展公式サイトをご参照ください。
受賞者の作品画像も掲載されています。
http://www.ueno-mori.org/voca/2011/artist.html

ここから先は、筆者の個人的な好みで気になった作家さんを挙げていきます。

・後藤靖香 「あきらめて」240.0×400.0cm 顔料ペン、墨、カンバス *VOCA奨励賞
国立国際美術館の「絵画の庭」展で拝見して以来、忘れられない作家さんです。
今回はとびきりの大作で、昨年大阪の帝塚山画廊で拝見した作品より更に大きいのか、はたまた他の作品が小さいのか、ひときわ目立っていました。
何しろ、ボートから今にも落ちんばかりに身を乗り出す坊主頭の水兵さんが3名。波の描写も綿密です。
緊迫感と迫力が画面から立ち上っていた。作品は通常キャンバスを木枠やボードに張っているが、彼女の場合、木枠もボードもなしに、キャンバス地そのままを壁面展示していた。

・澤田明子 「ヒア」 岩絵具、麻紙 259.0×194.0cm
具象なのか、抽象なのか。画面に対しモチーフの細かい描き込みが多い作品が今回は特に多かったように思いますが、その中で、後藤さんと同じく異質な雰囲気を出していて、非常に印象に残りました。
引き算の画面構成とでもいうのでしょうか。僅かな筆致による人物と、寄り添うように電信柱のようなものが墨で描かれている。真っ白な余白の多い画面の思い切りの良さ。
彼女は今回初めて知りましたが、推薦者は神奈川県立近代美術館学芸員の李美那氏。

澤田明子さんのプロフィールをぐぐってみたが出て来ません。もう少し他の作品も拝見したいところです。

・森千裕 Eternal Itching ( SAYONARA ) 145.0×210.0cm 透明水彩、鉛筆、水彩紙、木製パネル
お名前は何度も見かけていましたが、作品は初めて、いや過去に拝見しているかな。
実際に画面に近づいてみないと、これが水彩で描かれているとは到底思えない。構図も面白く、画面はデザイン的。新感覚という言葉が合う。

・大竹司 Lewis(ルイス)200.0×175.0cm アクリル絵具、麻布、パネルアクリル板、紙
            64.0×56.5cm アクリル絵具、麻布、パネルアクリル板、紙
大竹さんは昨年個展「ビニル」を山本現代で開催された。愚かにも私はこの個展を好評だと知っていながら見逃してしまった。
漸く、体面した新作。やっぱり凄かった。なぜ彼が入賞しなかったのか不思議。推薦者はインディペンデントキュレーターの窪田研二氏。とにかく画面が面白い。モチーフがマンガちっくだが、ぎりぎりで寸止めされて決してマンガっぽい訳ではない。このバランスが大切。1978年生まれの作家さんだが彼は追いかけねばならない。

・山本聖子、コバヤシ麻衣子、片山高志、雨宮庸介、花澤武夫、冬耳、佐藤純也、小池真奈美などが良かった。
小池真奈美は、今年の東京藝大博士課程の修了展で初めて作品を拝見したが、抜群にうまかった。今回も「あたま山」194.0×390.9cm 油彩、白亜地、木製パネルに綿布は、全て本人の変身自画像キャラだと思われるが、お座敷遊びで江戸時代か現代か時代の感覚がマヒするような作品。
推薦者は、山下裕二氏。

既に知っている作家さんも多い中、これまで拝見した作品とかなり新境地を出している作家さんが何人かいて、これが非常に興味深く行って良かったと思った次第。

・山下耕平 「オートマチックボートコノコイ」241.0×276.6cm アクリル、カラーインク、ペンキ、ベニア、木製パネル

べニアを使って平面ではあるが、かなり立体を意識した作品。4/4~4/9まで銀座のギャラリー58で個展が開催される。私は、京都市立芸術大学の山下耕平さんだと思っていたが、この方は佐賀大学文化教育学部美術・工芸課程デザイン専攻卒業の別人であると分かった。大変失礼しました。同姓同名の方のようです。どおりで、作風が違ったわけだ。

・水田寛 「マンション15」227.0×363.0cm 油彩、カンバス
彼のマンションシリーズは、MOTアニュアルで初めて観て、その後京都市芸術大学ギャラリーかどこかで拝見している。こちらも、徐々に作風が変化し、しかも徐々に具象から遠ざかりつつある。
複層に亘って、絵具が重ねられており、多くを隠すことで、見させるとでもいうのか。レイヤーが積み重なったような平面作品になっていた。

パラモデルを平面作家というのだろうかということは脇に置いたとして。「Para-Existential Diagram/たゆたいダイアグラム」は、非常にうまくまとめてあった。さすが実力あるなというのを強く感じた。

なお、3月29日には後藤靖香(VOCA奨励賞)、中山玲佳(VOCA賞)によるアーティストトークが15時から1時間会場で開催されます。お時間がある方はぜひ。 

*3月30日まで開催中。

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