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「レンブラント 光の探求 闇の誘惑」 国立西洋美術館

レンブラント

国立西洋美術館で開催中の「レンブラント 光の探求 闇の誘惑」に行って来ました。

レンブラントって凄い!と思ったきっかけが私の場合、版画作品だった。
2007年10月に観た名古屋ボストン美術館での「レンブラント版画展」で彼の力量を目の当たりにし感動。明暗描写と一切無駄のない線にひたすら感心し、天才だと思った。

この時のレンブラント版画作品は117点(アメリカボストン美術館所蔵品)で、他にデューラーの版画作品13点合計130点で構成されていた。
(参考)過去ログ:http://memeyogini.blog51.fc2.com/blog-entry-177.html

本展では、レンブラント(1606-1669)の明暗表現を考察する上で重要な役割を果たした版画約100点と絵画素描20点を取上げ、その初期から晩年にいたる諸作品において、、どのように光と闇の表現に取り組んだかを辿ります。

詳細は本展公式サイトが充実していますのでそちらをご参照ください。以下URL。
http://www.ntv.co.jp/rembrandt/index.htm

展覧会は次の3章から構成されています。
第1章:黒い版画:レンブラントと黒の諧調表現
第2章:淡い色の紙:レンブラントの和紙刷り版画
第3章:とても変わった技法:レンブラントのキアロスクーロ

全体としての感想は、冒頭に挙げた名古屋ボストン美術館の「レンブラント版画展」に展覧会意図も共通したものがあり、版画作品においては約3年半ぶりの再会を楽しんだという印象。
名古屋ボストンでも和紙刷りなど、レンブラントが和紙を使用していたことに注目し、取り上げていたのを記憶している。
私は、平日の金曜午後2時頃(この時期は閉館が16時だった)に入館したにもかかわらず、かなりのお客様が入っておられて、元々小さな版画作品なので、既に行列ができていて、ゆっくり鑑賞するには無理のある環境。
一方、2007年の名古屋ボストン美の展覧会はほぼ貸切状態で、じっくりゆっくり鑑賞できたので、個人的には名古屋ボストンの版画展の方が良かった。

となると、名古屋では展示されていなかった素描と絵画作品に必然的に関心が向く。
レンブラントの油彩は、非常に数多くまた贋作が多いのでも有名。

フランスをはじめ世界各国から作品貸出の中止が続くこの時期、西洋絵画の展覧会は非常に貴重だ。特に絵画は、じっくり鑑賞した。版画作品の展示は混雑していたが、油彩コーナーでは混雑も列もなく、ストレスなく鑑賞できたのは幸いだった。
ただし、私が行った翌日の土曜日は、入場もしくはチケットを購入する人の列が、正門の外まで続いていたようなので、今後は混雑必至だろう。

展覧会の見どころは、前述の公式サイトの説明が充実しているので、今更私がここで書く必要はないが、個人的にこれは!と思ったことをつらつらと。

●版画
・≪羊飼いへのお告げ≫1634年 レンブラントハイス
本作が制作された1630年代、彼はルーベンスを強く意識していたという。この作品を観ると、その影響振りがよく分かる。とりわけ、黒の使い方が抜群にうまく、黒の諧調を変化させることで、画面に奥行き感、遠近感、モチーフが浮かびあがってくるような効果をあげている。

・≪貝殻≫1650年 レンブラントハイス
風景画や人物画は、宗教画は多く描いているが、静物画は本作品ただひとつ。非常に希少価値が高い。モチーフは巻貝の貝殻であるが、この貝殻は東方から伝わってきたと推測されている。ここでも黒と白で貝殻の模様を上手く創り出し、非常に存在感があったのは、他の作品とは趣を異にしたモチーフだったためだろうか。

・≪ヤン・シックス≫2点1647年・プチ・パレ、レンブラントハイス。
≪ヤン・アセレイン≫1647年 
レンブラントは一つの銅版画を使用して作品を制作していたが、1枚の原画に手を加えたり、支持体である紙を洋紙でなく和紙を中心に他の紙も使い、自作の版画にぴったりの深みの出るものを探していた。
≪ヤン・シックス≫は2点、≪ヤン・アセレイン≫1647年は3点出展されていて、和紙、オートミール紙など紙の種類のよって、版画の陰影深みが変わっていくのがよく分かる。

・≪イタリア風景の中の静ヒエロニムス≫1663年 クストディア財団
この作品も2点、和紙とオートミール紙それぞれに刷られていた。和紙の方が、線に湿り気があるような気がする。

・≪病人たちを癒すキリスト≫(百グルデン版画)
レンブラント版画作品の中でも代表的。もう1点≪三本の木≫は前回拝見した時のベストだが、今回はこの作品に注目、非常にゴージャスな画面。
この百グルデン版画は、は他の作品よりやや大きく、特に和紙刷りの作品の前で仁王立ちして動かない男性がおられ、ゆっくり観ることができなかったのは残念だった。

・≪オンファル≫1645年 レンブラントハイス
ドライポイントのみで制作した作品の始まりとなる。エッチングやメゾチントとは違う、線の太さや滑らかさがあるのが特徴。


●絵画
・≪東洋風の衣装をまとう自画像≫1631年 パリ市立美術館
版画では、本展チラシ表面にも使用されている≪石の手すりにもたれる自画像≫など、レンブラントは非常に多くの自画像を残しているが、その心のうちには何があったのかを考えてしまう。

本作品はレンブラント25歳の肖像。まだ若々しく表情に自信なげな様子と横を向いたリアルな犬一匹。背景は強い明暗表現をとっている。

・≪書斎のミネルヴァ≫1633年頃 個人蔵
金色のガウン、まばゆいばかりの金髪。ミネルヴァだけにスポットが当たったような明暗表現は、やはり画面から人物がせり出してくるような印象がある。

・≪音楽を奏でる人々≫1626年
レンブラント初期の貴重な作品。本作品ではまだ黒の部分が少なく、極端な明暗表現が取れていない。また、全部で4名もの人々がモデルになっているが、どの人物も表情・動きがかたいなと思った。

絵画はまずまずの内容、いやこの時期10点近くのレンブラントの油彩を鑑賞できただけで十分有り難かった。


なお、国立西洋美術館は本日(4/12)より常設展示(小企画含む)が再開されています。
開館時間は、今後余儀なく変更する場合がありますので、行かれる際には必ずチェックを忘れずに。

*6月12日まで開催中。
本展はこの後、名古屋市美術館に巡回します。6月25日(土)~9月4日(日)

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レンブラントー光の探求/闇の誘惑 @国立西洋美術館

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