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「MOTアニュアル2011 Nearest Faraway|世界の深さのはかり方」 東京都現代美術館

アニュアル2011

東京都現代美術館で5月8日まで開催中の「MOTアニュアル2011 Nearest Faraway|世界の深さのはかり方」に行って来ました。
展覧会の概要等はこちら

毎年恒例のMOTアニュアル。11回目となる今年は以下6名の作家により「Nearest Faraway 世界の深さのはかり方」を副題に構成されています。ちなみに昨年の副題は「装飾」。

<出品作家>
池内晶子|椛田ちひろ|木藤純子|関根直子|冨井大裕|八木良太 (アイウエオ順)

6名の作家のうち、もっとも強く印象に残ったのは、冨井大裕だった。
展示順序だと、一番最初の展示室を使用していたが、作品数も旧作から新作まで、展示作品数も多かったが、どの作品も観るたびにはっとする驚きがあったのが忘れられない。
例えば、カラースポンジを積み重ねた作品。あのキッチンで使うスポンジが、こんなに美しいものになるのかという不思議。
本展チラシにも採用されている《ball sheet ball》2006年もアルミ板に色の違うスーパーボールを一定の間隔でサンドイッチさせただけなのに、立派なオブジェが再構成されたオブジェとしてそこにある。
日常探そうと思えば、すぐに入手できそうなものを使用して、本来そのものが持つ役割や意味合いとは別の、むしろ用途も意味もない、用途等を排除し別のオブジェとして再生する。

どの作品からも語りかけてくるような存在感があったのも忘れられない理由だろう。
冨井の作品は、2009年ギャラリーαM 「変成態-リアルな現代の物質性」 Vol.2 冨井大裕×中西信洋で初見。2年前より今回の方が、何をどう表現したいのかをより感じとることができた。

先日のレントゲンヴェルケでの個展も良かったが、両展示とも今彼が持つ力をフルに発揮していたと思う。

木藤純子は、昨年、京都・蹴上のアートスペース虹個展「白と黒」、京都芸術センターで「panorama」を拝見したが、展示としては一番これまで観た中では分かりやすかった。

縦に長い空間に桜の花びらのような紙片が散らばっている。ちょうど季節は桜が8分咲きの頃。
桜吹雪のイメージがすぐに浮かぶ。散ってしまった桜の花びら。
ふと上を見上げると三角屋根の天窓部分にスクリーンシートが貼ってあるのか、ガラスの向こうに木の影が観える。影のような樹木から花びらが舞落ちたという状況せっていだろうか。季節にピッタリの作品だった。
木藤は、目に見えない空気感や時間や温度などを作品を置くことにより可視化し、空間を変化させる。

椛田ちひろは、前述の馬喰町にあるギャラリーαMで5月7日まで個展開催中。
私は、先にギャラリーαMの作品展示を観たのだが、その展示作品と今回展示しているが、あまりにも作風が違うので驚いた。
MOTアニュアルでは白く薄い布を天井から吊るし、その布に細かい油彩ボールペンドローイングを施す。一方、ギャラリーαMでは平面作品で、キャンバスかボード(恐らくボード)にコールタールでも塗り込んだのかと思う程、黒で前面を塗り込める。その表面は凸凹していて、絵画というより立体的であった。その横には四角に切った小さなアルミ箔を壁一面に重ねて貼っている。
MOTでは、線描を活かした作品だったのに、αMでは線描は一切なかった。
この振り幅の広さは何だろうと関心が湧く。

八木良太は京都市立芸術大学の卒展時に博士課程棟での展示作品がヴァージョンアップされていた。カセットテープの磁気テープでぐるぐる巻きになった球は大きさから言って、ボーリングの玉にそっくり。
京芸では球はボーリング場にかつてあったような「棚」で出番待ちをしていた。しかしMOTではボール置きが新たに作られ、1個1個が点在して配置されていた。レコードの針の上に乗せて音を楽しめるのはどちらも共通している。

私は、奥にあったNYのタイムスクエアの映像作品がとても気に入った。八木さんらしい、早送り手法が使われ楽しめる。

池内晶子は今回初めて知った作家さん。彼女は白の絹糸を使用したインスタレーションで、一瞬、石上純也氏の昨年の豊田市美術館での作品を思い出した。絹糸だけで作られた造形と言って良いのか、儚いけれど美しい。

関根直子の鉛筆画作品は、目黒区美術館の「線の迷宮」展以来だろうか。
インパクトは出品作家の中で一番弱かったかもしれない。会場で音が聞こえるとのことだったが、記憶から抜け落ちている。そもそも私の耳はその音を捉えていたか。

「世界の深さのはかり方」というタイトルと6名の作家の作品に共通点や連続性は、個人的にはあまり感じられなかった。寧ろ、タイトルに無理があるような気がした。

図録は東日本大震災の影響によって完成が遅れているそうです。


なお、同時開催している常設展が非常に良かった。特に以下の3つは三重丸。
・特集展示:ピピロッティ・リスト 
・クロニクル 1947-1963 アンデパンダンの時代
・チウ・アンション 「新山海峡1」30分15秒の映像

アンデパンダンは当時の貴重な資料が満載で、ポスターや展示作品リスト、新聞広告など資料だけをじっくり観ているとどんどん時間は過ぎていく。貴重な近代日本美術史のひとつの潮流が丁寧に分かりやすくまとめられていた。
チウ・アンションは水墨画を壮大なアニメーション化した作品。観ていてワクワクして、30分などあっという間だった。

*5月8日まで開催中。

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はろるど様

こんばんは。

昨日MOTのホームページをチェックしましたが、図録完成のお知らせは
出ていませんでした。
富井さんは、switch pointの展示も拝見しましたが、そこでは確か
ドローイングが出ていたと記憶しています。

アニュアルは毎年欠かせませんね。
そして、常設もやっぱり良かった。
書き忘れましたが、モナ・ハトゥムのインスタレーションも美しかった。

No title

こんばんは。やはり冨井さんが一番印象に残りましたか。
椛田さんは驚くほどαMと違いましたよね。作品のインパクトはアニュアルの方に軍配があがるかなとは思いましたが…。

図録まだでしたか。田窪さんの方は出来たと聞いたので、こちらも何とか間に合えば良いなと思います。
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