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「東北画は可能か?-方舟計画-」 イムラアートギャラリー東京

東北画

「東北画は可能か?-方舟計画-」 イムラアートギャラリー東京 5月7日(土)~5月21日(土)日・月休

ギャラリーサイト → http://www.imuraart.com/ja_ex1104_tohokuga_exhibition.html

「東北画は可能か?」プロジェクトは、三瀬夏之介(2009年~東北芸術工科大学美術科日本画コース准教授)が同大学洋画コース講師の鴻崎正武とともに企画運営している、日本画・洋画・総合美術などの様々なコースの学生を交えた活動。

2010年4月を皮切りに開始された同プロジェクト。
11月に気仙沼のリアスアーク美術館で開催を予定されていた「方舟計画」がこのたびの震災により、急遽、神楽坂のイムラアートギャラリー東京での開催となった。

ここでは、2点の作品について感想をあげたい。
1点は震災前に共同制作された≪東北山重山景≫。
そして隣に並んでいたのが震災後、完成したばかりの≪方舟計画≫。

前者は1年前に描かれたものだが、非常に不穏なものが画面から立ち上っている。
特に全体の最下部に描かれた紅蓮の炎。
そして、中央上部には、キリストのようなものが。天国と地獄を表現したかったとメンバーの方が教えてくれた。
まるで、1年後の災害が予期されたものであるかのような、むしろこちらの作品の方が震災後の作品であるように感じた。

そして、震災後、メンバーで集まって制作されたのが≪方舟計画≫だが、こちらの下絵は何と震災の1日前に描かれていた。下絵の段階の画像が、完成作品の横に貼られている。
完成した≪方舟計画≫の方舟は、山形の土地もろともとりあえず脱出するような作品に仕上がっている。
メンバーの方にお伺いしたら、一時避難であって、再び戻ってくるストーリーとのこと。
左側に両親役で方舟の帰りを待つキャラクターが配され、方舟には、とりあえず持っていきたいもの全部乗っけたてんこ盛り状態になっている。
この作品は、皆の祈りの象徴、シンボリックな形であるように見えた。

ディテールにはビニールハウスや実際に山形にある街並みが描かれている。
制作にあたって、どんどんメンバーが好きなように描き込んでいくスタイルを取っているので、手が違うため、いかにも合作と分かる。

三瀬さん、鴻崎さん含め、メンバーの作品が会場を埋め尽くす。震災前と後に描かれた作品が分かるようにハンコが押されている。
その中で、久しぶりに土井沙織さんの作品を観られたのは嬉しかった。

土井さんをはじめとして、メンバーの皆さんの心的状況および環境面での不自由さによる打撃が大きいと知る。
いわゆるPTSDの一歩手前か、実際にPTSDで苦しんでいらっしゃる方も多いようだった。

ただ、辛く苦しい気持ちを描くことで少しでも癒されたら、昇華できたら、僅かでも苦境から脱却したことになるのではないか。
実際にお亡くなりになった方、失われたものがあまりにも多過ぎて、お見舞いの言葉ひとつ浮かばなかった。
ただただ、足を運んで東北をモチーフとした作品があるということを確認し、今回の展覧会を知っていただければと思う。


話はそれるが、現在、岡崎市美術博物館で開催中の「桃源万歳」展に三瀬氏の作品が5月3日から展示が開催されている。本来、会期最初から展示される予定だったが、震災によるガソリン不足により作品搬送が困難になったため、展示開始が後期の5月3日からとなってしまった。

この「桃源万歳」展の関連イベントにおいてアーティストトークがあり、三瀬氏も参加されていたので聴講。本展から脇にそれるがその際に、今回のイムラアートギャラリーでの展覧会の開催告知が発表されたのだった。
以下、三瀬氏のお話の抜粋。

震災の後、桃源郷で描けないと思った。それ程までに震災の影響は大きい。

桃源郷とユートピアは違う。
桃源郷は過去のこと。進歩、進化には近づけない。ユートピアは未来。
(1)過去との対比のイメージ
(2)どこか未開の地にあるんじゃないか?
富岡鉄斎の「武陵桃源図」へのオマージュであり、胎内くぐりのイメージが浮かぶ。
実際の場所、山形を桃源郷に見立てた。山形は空気が澄んで乾いている、そんな空気感が描きたかった。(これは現在展示中の作品について。)

震災前から「方舟」の制作を開始していたのだが、震災を機にメンバーが集まり「方舟計画」を完成させる。
ぜひ東北画を観て欲しい。

そんな話を伺っていたので、初日に伺ったのだった。

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ボギー鈴木様

岡崎市美博の桃源万歳は最終日に行けそうです。
大作観てきますね。

No title

はじめまして。岡崎市美術博物館で三瀬夏之介氏の作品、「山ツツジを探して」を観てきました。大きさが、270.0×720.0なので展示スペースが少し窮屈そうでした。地方に住んでいると、東京方面の美術情報があまり入ってこないので、このブログの情報は非常に参考になります。交通手段などがリアルに書いてある点が、興味深いです。今後も健康に留意されながら、面白い記事を期待します。
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