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「百花繚乱-桜・牡丹・菊・椿-」 山種美術館

百花繚乱

「百花繚乱-桜・牡丹・菊・椿-」 山種美術館 4月27日~6月5日
開催概要:http://www.yamatane-museum.jp/doc/exh/110427jp.pdf

移転後初となる「花」をテーマとした館蔵品による企画展。
それにしても、山種美術館の企画展は回を重ねるたびに良くなっていく。

今回の「百花繚乱」も、お馴染みの作品ばかりだろうし・・・と高をくくっていたが展示構成がしっかりしていることもあり、最後まできっちり日本画で描かれた美しい花々を楽しむことができた。

以下、構成順に展覧会を振りかえってみる。
【1:春の花】
・酒井抱一「月梅図」 
何度も観ているはずだけど、やっぱり風流で優雅。特に外隈で描かれた月に注目。
抱一は、今回全部で3点出展されている。同じく琳派の鈴木其一「四季花鳥図」も出展されているので、琳派ファンも楽しめる。

・速水御舟「紅梅・白梅」1929年
こちらも既に何度か観ている。しかし、何度観ても良いものは良い。胡粉の白梅、朱を使った紅梅、そして中央には金泥のめしべが若干盛り上がりを見せる。山崎種二氏が、自室によくかけられていたというのも頷ける。どこか妖しさもある梅。
今回、御舟の作品も複数出展されていて、「桃花」はじめ他4点は見ごたえあり。

・山本梅逸 「桃花源図」1844-48年頃
先日、岡崎市美術博物館で「桃源万歳!」を観たばかり。この作品も「桃源万歳!」に相応しい、桃源郷を描いた作品。梅逸らしい色彩と繊細で緻密な描写。名古屋南画の代表者。

【2:取り合わせの妙】
・作者不詳「竹垣紅白梅椿図」(重要美術品)17世紀
竹と梅は夫婦和合の象徴だったとは、これだけ沢山観ていながら今頃知るってどうなんだろう。中国徽宗の頃より花の作品は吉祥の願いを込めて描かれることが多い。
花言葉のように、人々の幸せをこめて画家に発注したのだろう。

【3:西洋原産の花】
ここでは、古径や奥村土牛らの西洋の花を題材にした作品を3点展示。古径は古九谷の花瓶と花を合わせた作品が非常に多いことに気付く。

【4:初夏から夏の花】
・小林古径「白華小禽」1935年
白の泰山木の花と葉の肉厚な感じがたまらない。元々、木蓮や泰山木が好きなので、この古径の平面でありながら立体感のある泰山木の花はこちらに迫ってくるものがあった。

・竹内栖鳳 画帖「5月 葱坊主」
色紙十二ヶ月のうち五月の葱坊主。栖鳳らしからぬ、ちょっと気の抜けた感じが逆に良かった。

・川端龍子 「花の袖」1936年 、「八ツ橋」1945年
特に後者の「八ツ橋」は、尾形光琳の杜若図屏風を明らかに意識した作品。元々琳派の中でも光琳が好きだったという龍子、会心の大作。

【5:秋の草花、冬の彩り】
・酒井抱一「秋草図」
・速水御舟「和蘭陀菊図」1931年
御舟の菊図の紫色の濃厚さに怯んだ。何やら狂気をはらんだような色。菊は次に登場する西郷狐月「陶淵明」にも描かれるが、陶淵明とセットされる花。
そして、陶淵明と言えば、再び桃源郷のお話が登場するのだった。
やはり、あの展覧会はテーマ性としては非常に良いものだと今更ながらに感じる。

【6:四季繚乱】
ここで、前述の鈴木其一「四季花鳥図」が登場する。右隻は春夏、左隻は秋冬。其一らしい、独特の面での表現が観られる。

【7:花の王様、牡丹】注:第2会場
著名な日本画家による牡丹の競演は見事というしかない。

・福田平八郎「牡丹」1924年 32歳の頃
同じく平八郎の牡丹で56歳の作品が出展されているが、まるで違う。年を経過していくにつれ、平八郎の作品はよりデザイン的に形態を簡略化していく。
32歳の屏風絵は、裏彩色を多用し、ぼんやりとした霞がかかったような雰囲気を醸し出す写実的な牡丹の作品。
これが平八郎の作品とは、一見して分からなかったのは、これまでのイメージが後年のものだったからだろう。

・速水御舟「牡丹花(墨牡丹)」1934年
墨画彩色の紙本。こちらも何度か観ているがやはり美しい。しかし、その裏には驚くべき技法が隠されているのだった。特に葉の部分などぼかしの部分ではにじみ止めを使いつつ、にじませたい所だけにじませるという秘法を使用しているらしい。

・川端龍子「牡丹」1961年
こちらもめしべの盛り上がりが独特。龍子76歳、円熟期の作品で豪奢で優美な牡丹を描く。

日本画の花々ですっかり、雨にも関わらず楽しい気持ちになった。
しかし、来場者に中高年女性が多い。香水の匂が充満しているのには辟易した。

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山種美術館で「百花繚乱 桜・牡丹・菊・椿」展を観た!

「百花繚乱 桜・牡丹・菊・椿」展、チラシ 山種美術館で「百花繚乱 桜・牡丹・菊・椿」展を観てきました。行ったのは5月15日、もう半月も経ってしまいました。前回は山種美術館では珍しく、自分のところの所蔵品以外の作品で、「ボストン美術館浮世絵名品展」でし

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