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映画「ブラック・スワン」 TOHOシネマズ日劇

今年のアカデミー主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマン主演の映画「ブラック・スワン」をTOHOシネマズ日劇に観に行った。

せっかくなので、大スクリーンで観たかったのだが、水曜レディースデイだったこともあり、上映30分前に行ったが既に前の方の列しか座席が開いていなかった。恐らく、上映時間にはほぼ満席だったと思う。

この映画、ナタリーポートマンがバレリーナの役を体当たりで熱演し、バレエシーンもかなり自身がこなしたという。
あらすじは公式サイト、wikipediaでは詳細なストーリーが記載されていますので、ご参照ください。

以下、ネタばれになります。あしからず。

とにかく怖い映画だった。主人公の精神が崩壊していく過程で、主役に感情移入するとこちらまで追い詰められてしまう。

この映画で気になったのは、母親と娘の関係。
「白鳥の湖」は悪魔の呪いにかけられたオデットが白鳥に姿を変えられてしまうというお話だが、映画において、悪魔の呪い=母親の呪縛なのではないかという思いが離れなかった。母親の呪縛は、母と娘の間で生じやすい。だから、男性にとって、この女性同士だから起こりえる関係というのは想像しにくいかもしれない。

ナタリー・ポートマン演じる主人公のニナは、幼少期より無意識のうちに背中を爪で掻く癖がある。
そして、彼女は母親と二人暮らし。母親も元バレリーナだが、ニナを妊娠したため、バレエの道を捨て、現在は絵を描いて暮らしている。
母は、娘を溺愛し、自身がなしえなかった夢を娘に託す。娘は母の思いを知り、その夢をかなえようと努力する。既にこの時、囚われの身となっていることに気付かない。
映画中の母親の台詞「あなたを妊娠したから諦めたのよ。」は親が子供に対して言ってはならない禁句だと思うが、世の親は「あなたのために・・・」「あなたのためを思って・・・」を娘に繰り返す。
ニナは、母親の言いつけを守る優等生だったのだろう。いつも、どこか不安げで繊細な様子をしている。
彼女は母親の夢を自分の夢としていたのか、もしくは、群舞の踊り手だった母を乗り越えんとしたのか、とにかくベテランプリマの引退を契機に新しい主役の座を狙う。

紆余曲折はありながら、思わぬ主役の座が転がり込むが、そこからが自我の解放と狂気の始まりとなる。

主役を射止めて最初に電話した相手はやはり母親。
そして、虎視眈眈と主役を狙う野性的なライバルのリリーの存在が、常に彼女を脅かす。

上品でかよわい白鳥は演じられるが、魔性のブラック・スワン(黒鳥)を思うように踊れないニナは苦しむ。
引退したベテランプリマ・ベス(ウィノナ・ライダー)からの中傷、彼女の事故、リリーの甘い罠。
そして、官能に目覚め始めるあたりから、これまで抑制されてきたニナの自我が解放を始めると同時に狂気の世界へと進む。

親離れする時には、精神的な嵐が吹き荒れる。
心理学用語でいう「疾風怒涛の時代」が、ニナに遅れてやってきたとしか見えない。

リリーの誘いに乗って、ニナは服従し続けて来た母親に反抗し、抵抗する。
しかし、同時に幻覚や幻聴が出始めていることに彼女自身が気付かない。
自分自身に病識がない段階で、精神を病み始めていることになるのだが、彼女は主役の座を諦めず、母親の「あなたには無理。役に殺される。」という言葉に耳を傾けず、舞台に立つ。

自分との戦いに敗れたニナが手に入れたのは、望み通り完璧な踊りだった。完璧な踊り=王子の愛への置き換え。
憧れのプリマだったベスに対して「あなたは完璧だった。」と伝えるニナ。これに対して事故後のベスは「完璧なんかじゃない。私の中身は空っぽ」という言葉が印象深い。

ニナは、最後に狂気から覚めたのか、いや最後まで狂気と役に取り付かれていたのか。
母親の呪縛を自ら解き放ったが、白鳥の湖のオデット同様に、悪魔の呪いが解けた暁に待ち受けていたのは・・・。

バレエ界の主役を巡る争い、孤独なプリマドンナ、それだけではなく、この映画では母親と娘の関係について注目すると、また違った見方ができると思う。

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