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「ワシントン ナショナル・ギャラリー」 国立新美術館

ワシントン

「ワシントン ナショナル・ギャラリー」展 国立新美術館 6月8日~9月5日
展覧会公式サイト → http://www.ntv.co.jp/washington/index.html

ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵の約12万点のコレクションの中から、印象派とポスト印象派の作品全83点、うち日本初公開約50点を展観するもの。

展覧会は4部構成で、「3.紙の上の印象派」では版画および水彩、ドローイングなど27点が出展されている。したがって、全83店のうち、油彩は56点となる。

以下展示構成順に印象に残った作品。
1.印象派登場まで

・ギュスターブ・クールベ 「ルー川の洞窟」1864年
クールベ好きとしては、実に嬉しい1点だった。オルナの洞窟を描いた作品。深い奥行きと川の水面の静けさが伝わる。

・ウジェーヌ・ブーダン 「温不ルールの港の祭」1858年
華やかな各国の国旗が船の帆にはためく。もう1点「トゥーヴィル近郊の洗濯女」いずれもブーダンらしい作品。

・エドゥアール・マネ 「オペラ座の仮面舞踏会」1873年、「鉄道」1873年
マネは全部で5点出展されていたが、上記2点は素晴らしかった。特に後者の「鉄道」は鉄格子向こうに鉄道を眺める少女とその傍らに座る母、そして少女の横にはなぜか葡萄の房。
三菱一号館美術館のマネ展から、すっかりマネ作品が好きになってしまった。
「オペラ座の仮面舞踏会」は上下2分割で途中で人物をカットしてしまう構図。これゆえ、逆に広がりと鑑賞者に想像領域を与える。黒と白の中に上手く配される色づかいが上手い。

ここで、フレデリック・バジールの作品が3点出ていたが、生憎私はバジールを初めて本展で知った。29歳の若さで普仏戦争で戦死。「若い女性と牡丹」など人物画の方が良かった。

2.印象派
・カミーユ・ピサロ 「麦わら帽子をかぶる農家の少女」1881年
・エドガー・ドガ 「アイロンをかける女性」はピカソの「アイロンをかける女」を思い出させる。ピカソへのオマージュ作品なのだろうか。「生涯競馬-落馬した騎手」は、横浜美術館のドガ展にも出展されていなかったか。

同じくモネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」1875年も何度か来日している。

・ベルト・モリゾ 「姉妹」1869年
・オーギュスト・ルノワール「踊り子」1874年
肖像写真のような1点。黒のリボン、ピンクのトゥシューズ、溶けるような背景。ルノワールらしい1点。「アンリオ夫人」もルノワールの特徴がよく出ている。

・メアリー・カサット「青いひじ掛け椅子の少女」1878年
本展でも目玉作品のひとつ。何と言っても青いひじ掛けいすの青が鮮烈なのと、椅子に座る少女のしどけない姿が何とも言えない。傍らのもう一つの椅子に丸くなる犬も愛らしい。今回出展されているカサット作品は3点あるが、いずれも子供をモデルにした作品。

3.紙の上の印象派
・エドガー・ドガ 「ディエ=モナン夫人」1879年
パステルで描かれていて、私から観ると人物の個性がよく出ていて良い絵だなと思うのだが、依頼したご本人のモナン夫人は不満だったようで、受け取り拒否をしたという。

・ルノワール 「画家の息子、クロード」1906年
赤と白のチョークだけで描かれているが、ルノワールの息子に注ぐまなざしが感じられる。

・メアリー・カサット 「浴女」「入浴」「果物狩り」など、これらのカラードライポイント作品はいずれも浮世絵など、日本の版画の影響が感じられるのだが私の勘違いか。鶯色と桜色の組み合わせなど色遣いも実に和的な組み合わせ。大正新版画を思い出した。

・セザンヌ「ゼラニウム」1888/1890年
水彩のゼラニウムは三角形のような構図を成していた。白く抜けている所は光の通る所だとか。

・ロートレック 「アンバサドゥールの粋な人々」1893年
ロートレックは最終章で「犬を抱く女性」1891年 厚紙に油彩だが、この2点は頗る良かった。ロートレックは好きな画家で、この2点は未見作。特に「犬を抱く女性」は良かった。

4.ポスト印象派以降
あっという間の最終章。
ここの目玉というか本展の最大の目玉はセザンヌの油彩6点だろう。
中でも、「赤いチョッキの少年」、初期作品の『レヴェヌマン』紙を読む画家の父」1866年、「水辺にて」1890年頃、「りんごと桃のある静物」1905年頃などなど。
「赤いチョッキの少年」など、今度いつ来日するやら、本当にこの作品は素晴らしい。背景のカーテンと少年の下半身にまとう布(ズボンではないような)の形態、色、赤いチョッキ、ブルーのネクタイ。。。
構成、色、少年のポーズ、表情、チョッキ、背景、見どころだらけ。

その横に未完成であるのか「水辺にて」の塗り残しの多い風景画は、抜けが多いせいか、緊張感から解き放たれたような、しかし描かれている部分の配色は絶妙でどこかほっとする。

・スーラ 「オンフルールの灯台」1886年「ノルマンディのポール=アン=ベッサンの海景」1888年
スーラも好きなのだけれど、今回来日した作品は、ちょっとインパクトに欠ける。

ゴッホの「自画像」はあまり好きになれないが、この作品はとにかくブルーが嫌というほど多用されている。顔は青ざめるというよりやや緑がかっており、背景は青が渦を巻いていて、陰鬱な気持ちを象徴しているかのようだった。

点数は少ないけれど、ワシントンまで行くことを思えば、やはり貴重な作品と出会えたのではないかと思う。
16時半過ぎから空いて来たが、開幕してまだ日も浅いというのに既に結構混雑しています。お早めに。

*本展は京都市美術館に巡回します。2011年9月13日(火)-11月27日(日)

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