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「没後100年 菱田春草展」 水野美術館

菱田春草

「没後100年 菱田春草展」 水野美術館 7月31日迄 
長野市若里6-2-20 9:30~17:30(入館は17:00まで)月曜休館 *お着物でご来館の方は半額
http://w2.avis.ne.jp/~nihonga/schedule/schedule_now.html

2011年が菱田春草(1874~1911)の没後100年にあたることは、軽井沢に向かう新幹線の車中で知った。
軽井沢では、メルシャン軽井沢美術館とセゾン現代美術館へ行くことは決めていたが、時間があれば長野に行こうかと思い立ち、最初にチェックしたのが水野美術館だった。

水野美術館は日本画のコレクションが著名で、島根県の足立美術館と並んで日本画専門美術館として著名で、訪れるのは今回で2度目。何年ぶりだろうか?

本展は、春草の没後100年を記念し、水野コレクションの中でも郷土が誇る作家として、特に力を入れ蒐集してきた初期から晩年にいたる春草作品すべてを展示。「新時代にふさわしい絵画」の創造に生涯を賭けた春草の画業を改めて見つめ直すというもの。同館の開館10周年記念の特別展です。

菱田春草は、水野美術館のある長野県飯田市の出身。この展覧会の後、9月10日~10月16日迄、長野県信濃美術館でも菱田春草展が始まる。

さて、水野コレクションの春草作品は全部で36点。展示作品リストはこちら(PDF)。
1894年の初期作品から1910年の亡くなる前年の作品まで、初期から晩年までしっかり網羅されている、見事なコレクションだった。

一昨年だったが明治神宮記念館での菱田春草展は展示替えがあったので、春草の作品変遷を考えるにはちょっと無理があったが、今回は36点を一度にまとめて年代順に観たことで、今まで気付かなかった作風の微妙な変化なども知ることができた。
特に、気になったのは朦朧体という独自の表現技法を横山大観らとともに生み出した後の作品。
朦朧体では、不安定な構図をひきしめるために前景にある樹木をやや強めの黒で描いたり、朦朧体では描かなかった輪郭線を再び復活させたり≪朝之牡丹≫1906年と、朦朧体の良さを取り入れつつ、その欠点を補おうと奮闘する姿を感じた。

前景にアクセントとなる黒っぽいモチーフを使用していた作品、例えば≪松島≫1904年、≪竹林≫1908年、≪雪夜≫1909年を観ていたら、阪本トクロウさんも似たような黒のモチーフの使い方をしていることを思い出した。更に、春草の作品も阪本トクロウさんも画面上での余白が非常に大きい、特に顕著なのは阪本さんの方だけれど、そんなことを考えつつ眺めていたら楽しくなってきた。トクロウさんの好きな画家には、春草も含まれている。

ちょうど水野美術館へ行く前に軽井沢のギャラリー桜の木で阪本さんの作品を観たばかりだったので、そんなことを考えたのだろう。

個人的には、朦朧体一辺倒でぼんやりとした淡い画面の作品より、1904年≪松島≫以後の作品の方がより好み。

以下、今回特に印象に残った作品。
・稲田姫[奇縁) 光や遠近の効果。
・旭日静波 三幅対 両脇の双幅が大観作品、中央の旭日が春草。
違和感なく三幅がマッチしており、恐らく絵具も共有して使用していたと言われている。
・双美摘草 1901年 2人の少女が摘み草をしている所を描く。特に着物の愛らしさに注目。子供を描いた春草の絵は比較的珍しいと思う。
・芦に白鷺、柳に白鶴 紙本金地彩色 1903年頃 春草の金地屏風絵はこれまた珍しい。
水面に水鳥の頭の線をうっすらと描くことで、水中に頭を突っ込む水鳥の姿を描く。
・月下波 1907年

この他、≪羅婦仙≫≪富士に龍≫≪老松双鶴≫≪朝光≫も。

最晩年の作品≪岸樹秋風之圖≫は、春草にしてはやや丁寧さに欠ける所があり、眼病の進行の影響がうかがわれた。

2階展示室では、春草以外のコレクションが展示されている。
春草と同じ「日本美術院の画家たち」と題して、橋本雅邦≪太公望≫1902年、下村観山≪弁財天≫、≪水牛≫1919年頃、特に後者はごつごつとした背中が忘れられない。

静かな環境でじっくり作品と向き合える美術館です。

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ベンゼン様

こんばんは。
高崎市タワー美術館は私も行先候補のひとつにしていましたが
軽井沢で結構時間を取られたので諦めました。

夏に日本画ってぴったりですね。
涼やかな気持ちになります。

同じく来週からの青春18きっぷ狙いです。
楽しい夏をお過ごしください!

No title

私は日曜に行ってきました。初水野。
軽井沢ではなく、高崎市タワー経由で。
春草の一機観は壮観でした。
雅邦の太公望ですが、泉屋にある芳崖の寿老人でしたか、あれを思い出しましたよ。
図録をパラパラ眺めていて池上秀畝を観たくなりました。

東日本パスを利用したのですが、新幹線利用ということで同じ手段ですかね。
それにしてもmemeさん、地方の展覧会でよく被りますね。
この夏も青春18使って遠征の予定です。

では、また。
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