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「美しき日本の原風景-川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷-」 山種美術館

美しき日本の原風景

「美しき日本の原風景-川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷-」 山種美術館 7月24日(日)迄
http://www.yamatane-museum.jp/exh/doc/110611jp.pdf (pdf)


本展は、次世代に伝えていきたい日本の心の風景というものを忘れぬようにという願いを込め、川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷・横山操ら日本画家たちの描いた美しき日本の「原風景」を紹介するものです。

不思議だったのは、サブタイトルに掲げられた日本画家の中に横山操の名前が入っていなかったこと。
本展で私が何より嬉しかったし、来て良かった!と思ったのは横山操の「越路十景」シリーズ全10点が4年ぶりに紹介されていたこと。
タイトルだけしか観ていなかったら、見逃していたかもしれない。
横山操は、自身の故郷である新潟をを中国の瀟湘八景になぞらえて、全10作を描きあげた。

すべて紙本で絹本ではない。
近づいてじっくり観てみると、絹では得られない紙の支持体の良さを存分に利用した墨や絵の具、彩色の仕方だなと感じ入った。

この景色こそ、横山にとっての原風景であり描きとめておきたい景色だったのだろう。
10点ともそれぞれ良さはあるが、個人的には≪上越暮雪≫≪佐渡秋月≫≪蒲原落雁≫≪間瀬夕照≫≪能生帰帆≫の5点がとりわけ気に入っている。
「変幻自在な表現は水墨をおいて他にない」と語ったという横山操の創意と技が感じられる作品だった。

横山操も一度にまとめて作品を観たいと思う日本画家のひとりで、もうひとりは小松均。横山操は没後100年の回顧展が2001年に、横山操は1999年に回顧展が既に開催されているので、ここ数年の開催を期待するのは無理だろう。

川合玉堂は、今回もっとも作品が多く出展されていた。
≪春風春水≫≪雨江帰漁≫≪水声雨声≫≪朝晴≫などが印象に残る。玉堂ですぐに浮かぶのは鵜飼の作品で、彼は岐阜県で生まれ育ったため、鵜飼をモチーフに多く作品を残しているが、今回もそのうちの1点が出展されている。鵜飼は、玉堂にとって故郷を思い出させる懐かしいモチーフだったに違いない。玉堂は本年10月22日~11月23日まで神奈川県立近代美術館葉山館にて「川合玉堂展 描かれた日本の原風景」同じく、日本の原風景を描いた画家として紹介されるようだ。本展と原風景で思い切りかぶっていることに、今気が付いた。

ところで先日、長野の水野美術館へ行った際も思ったが、日本画というのは観ているだけで涼を呼ぶ。
本展では、いつにも増して涼やかな気分を味わった。
それは、風景画がテーマになっていたことによるのかもしれない。日本画特有の岩絵の具の色、特に緑、青がこれらの風景画には多く用いられる。

特に、正面の壁いっぱいに広がった奥田元宋≪奥入瀬(春)≫個人蔵は、縦2m×横5mの大作。
決して好きな作品ではないが、画面いっぱいに溢れかえるような緑と水を満々と湛えた川の勢い良い流れが、とにかく目に涼しかった。画面から涼風が流れてきているのではという錯覚さえ起こる。

風景画の大御所、東山魁夷も著名な≪年暮る≫≪春静≫と、日本の四季をその美しい時間をとどめんがため絵に残している。
思えば、日本の四季は画家たちにとって、絵心を誘われる景色を様々に見せてくれる。四季があるからこそ、日本人は風景画を愛でられるのではないだろうか。

展覧会は
第1章 美しき原風景 
作品リストには掲載されていないが、橋本雅邦≪春秋田家≫や森寛斎≪京洛四季≫なども出展されている。

第2章 風景画の流れ
歌川広重の東海道五十三次3点(展示替えあり)、池大雅、野口小蘋らの作品で変遷を見せようとする試みだが、残念ながらここは作品数が7点と少な過ぎて、やや中途半端だった。いっそ、原風景だけに絞った方が良かったように思う。

第3章 富士を描く
日本の風景=富士山、まるで外国人がイメージする日本のようだが、入口左の小展示室では、小林古径はじめ8人の富士山を描いた作品を集めて展示していた。富士と言えば、横山大観、彼はもっとも沢山富士山をモチーフに描いた日本画家ってことはないのだろうか?大観が富士山を多く描いたのは、彼にとっての原風景というより、国威掲揚、戦前の大日本国のため、と別の意味もあったように思う。それもあって、大観の富士はあまり好きになれないのだった。

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