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「イェッペ・ハイン 360°」 金沢21世紀美術館

kanazawa

「イェッペ・ハイン 360°」 金沢21世紀美術館 8月31日までhttp://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=45&d=1110

デンマークの若手作家(1974年~)の美術館における日本初の個展が金沢21世紀美術館で開催されています。

やっと、行って来れました。
出品作品は11点の予定が1点中止になり、結局10点が出展されていますが、行って良かった。
作品についての内容は上記の美術館HPで画像と解説を見る事ができるので、ご参照ください。

ただ行って分かったのですが、体験型の作品が多いので、実際に行って見る人である自分自身が作品の一部にならないと、作品は完成しないと言えるでしょう。

鏡や光を使用した作品が多いのが特徴ですが、新たな空間体験を引き起こしてくれる作品たちは非常に楽しかったです。体験しながら、知覚の不思議さを考えさせられます。

・「回転するピラミッドII」
全面鏡の四角錐がゆっくりと回転する、ただそれだけなのですが、鏡に反射した展示室や自分自身の姿が映っては消えていく、幅、奥行き、高さの三次元の要素が狂っていくような感覚を覚えます。

・「光のピラミッド」
NHKの『日曜美術館』アートシーンでも放映されていた、エクササイズバイクを観客の一人が漕ぐと、ゆっくりと滑車が動き出し、その動力で壁の向こうにある光のパビリオンが開いたり閉じたりと動き始めます。
光のパビリオンは電球が等間隔で付けられた7本のコードで構成されています。パビリオンの中に入って、ゆっくりとした動きを眺めるのもよし。ただ、一人しかいないと、監視員の方にバイクを動かしていただかないと作品が動きません。バイクを漕いでいる観客にはパビリオンの動きが見えないのは意図的なのか。

・「見えない動く壁」 ・「回転する正方形II」2011年
「見えない動く壁」の向こう側に回転する正方形II」が展示されていました。最初に展示室に入った時には、「見えない動く壁」が作品だとは気づかず、ただの壁だとばかり思っていたのですが、帰り際、何か違うなと思ったら、監視員の方が、「壁が動いているんです。」と教えて下さいました。
確かに、よく見ると入った時には左の壁に寄って隙間がなかったのに、戻る時には人が通れるだけの空間が開いているではないですか。非常にゆっくりした動きなので、注意しないと気づかない。実際に、まるで気づかず去って行かれるお客様も。。。壁の向こうに、勢いよくクルクル回る正方形。正方形と分かるのはタイトルのせいで、言われないと円形のものが回っているように見える。黒い四角の額の中で真っ白なスクエアがひたすら回り続けます。先ほどの壁とあわせて、この展示室が構成されているのを考えると、二つの作品の関係性についても考えさせられるような、面白い組み合わせでした。
空間が、時間とともに変化していく面白さ、この段階で三次元の作品が四次元を意識したものになっています。

・「見えない迷宮」
赤外線信号を使った仮想の壁(もちろん見えない)によって、展示室全体に迷路が作られている作品。
観客は、頭にヘッドセットを付けて展示室内に入場!
事前に、展示室横に貼り出されている曜日ごとに異なる迷路の図面を頭にインプットします。
一応頭に入れてさて出陣。ですが、数分経過したところで、頭に振動が来ます。見えない壁にぶち当たると、ヘッドセットから振動が送られてくる仕組み。
これは誰でも皆、楽しんでやっていました。特にお子様づれにはオススメ!
なかなか、見えない壁に当たらず、迷路をクリアするのは難しい。やっぱり私の頭では迷路図を記憶しきれなかった。

曜日ごとに迷路が変わるのも面白い工夫です。毎日行って楽しんでいる人がいたら面白い。いないかな、そんな人。

・「変化するネオン彫刻」
ガラス張りの中庭にあたる場所に設置されていたので、晴れているとネオンの光が見づらいそうです。幸い、この日は曇りだったので、まずまず光ネオン彫刻を楽しめました。27個の立方体から構成される大きな立方体をネオンで作り上げています。センサーにより、観客が近づくと、光は変化をやめて静止するそうですが、残念ながら、柵があって近づけないようになっていました。本来なら、この作品も体験型だったわけです。ちと残念。

・「籠と鏡」2011年
鉄の棒でできた籠の中に入って、中央に吊り下げられた鏡の周りを歩きます。鏡はゆっくりと回転していて、鏡と同じ方向に歩くのと、逆方向に歩くのと違った景色になるのか試してみました。展示室の壁には「360°ギャラリー、 金沢21世紀美術館」という15°ずつカメラを回転させて同じ展示室を撮影し、1回転するまでの計24枚が展示されています。
鏡には、自分が今いる展示室の写真が移り、横に回っているのか、上下に回っているのかグラグラしてきます。

・「回転する迷宮」
鏡の柱によって大小2つの円をつくり、鏡の柱は大小逆方向にゆっくりと回転しています。私たち観客は大きな円の中も、小さな円の中にも入ることができ、自分自身も台と一緒に動く。
これはまた非常に不思議な体験でした。
ちょっと、言葉で表現できない。何というか、メリーゴーラウンドに乗った時の感覚に近い、いや違う。
気持ち悪くなったりとかはありません。ただ、視覚や平衡感覚に及ぼす作用は間違いなくありました。

・「映して下さい/ 考えて下さい、」2011年
金沢21世紀美術館のスタッフが鏡を使ってアルファベットをつくりだす姿を撮影した写真。各展示室の壁面に全部で10個ほどの単語を作り出しています。「FEEL」「COMUNICATE」「PARTICIPATE」など、コミュニケーションや参加を促す言葉たち。

タイトルに「360°」が付されている意味が分かりました。
空間がぐらつくような体験を引き起こしたい、新たな空間体験を作り出す手法が見事でした。その中で、「動」の役割について考えさせられます。
また、本展のための新作では2つに写真が使用されていますが、ひとつは、インスタレーションを記録に留め、文字を作り意味を伝える表象としての使用。もうひとつは、1枚1枚が、映像の中のひとコマのように15°ずつカメラを回転させて撮影した空間の写真。加えて、中に鏡を配することで写真自体がインスタレーションの一部になっています。この写真とオブジェとを絡めた展示方法、結果生み出した効果も興味深かったです。

愛知県美術館で実験工房の山口勝弘「港 No.2」という光を使用した立体インスタレーションを観ましたが、彼が目指したものと、イェッペ・ハインの作品とは鑑賞者と作品との関係性において共通する所があるように思いました。

複数人で行けば、思わず会話がはずむこと間違いありません。

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